2005年10月04日(火)
 三井金属の電解銅箔製造拠点である上尾第2工場(埼玉県)が、3年ぶりに生産を再開した。ITバブル崩壊に伴い2002年以降生産を停止していたが、特殊箔専用工場として10月から月産能力40万平方メートルで再稼働した。

 これにより上尾事業センター全体の月産能力は290万平方メートルに拡大した。国内の需要家を中心にFPC(フレキシブル回路基板)向けなど特殊箔の需要は増加傾向にあるため、今後も設備増強を行い07―08年に430万平方メートルまで引き上げる。
 日鉱金属加工は3日、金属加工製品の今年度下期生産見通しを発表した。下期は携帯電話やパソコン需要が回復に向かうほか、自動車向け製品の拡販が見込めるとして、対前期比12・3%増の2万3400トン(月間3900トン)を生産する予定。

 また、上期の生産実績見込みも併せて発表された。銅箔と電子銃用ステンレスの需要が伸び悩み、4月発表の予定値より15・4%減の2万820トン(月間3470トン)となった。
 日鉱金属は3日、10月積み産銅建値をトン当たり50万円に設定した。9月下旬の産銅建値に比べて据え置きスタートとなるが、9月の建値平均価格(トン48万2500円)に比べると、実質トン1万7500円の大幅値上がりとなる。