2005年11月17日(木)
 日鉱金属は16日、11月積み産銅建値をトン当たり2万円引き上げ、56万円に緊急改定、即日実施すると発表した。

 11日の値上げから最短営業日での追加引き上げで、新建値の56万円は1980年(昭和55)4月10日から23日以来に並ぶ25年半ぶりの高水準。このまま建値が改定されなかった場合の月間建値平均はトン54万6500円となる。
 国内大手伸銅メーカーの2005年度下期伸銅品生産計画が16日、出そろった。

 上期は需要の伸び悩みから予定の生産量に届かないメーカーが多かったが、下期はデジタル家電や半導体向けを中心に回復が見込めるとして、各社とも前年同期並みか微増の生産量を発表した。

 また、好調な自動車分野に注力するため、条やめっきなど高付加価値品の生産拡大をめざすメーカーの姿勢も鮮明となった。
 非鉄製錬7社の電子材料関連の2005年9月中間期業績がこのほど出そろった。

 昨年下期以降のデジタル家電向け需要の低迷や販売単価の値下がりなどが影響して、同和鉱業と古河機械金属を除く5社が営業減益となった。

 しかし、下期は年末商戦向けの部品や材料調達が活発化するなど回復基調を鮮明にしており、06年3月期の業績予想は4社が営業増益になる見通しだ。