2005年11月21日(月)
 国内電線メーカーは流通店に対して、VVFケーブル(ビニル絶縁ビニルシース平形ケーブル)の値上げを相次いで通達した。先週16日に国内銅地金建値がトン当たり56万円に引き上げられたことを受け、VVFのメーカー出し値を標準サイズの1・6ミリメートル×2心で足元比約15%値上げし、年内の浸透をめざす。

 VVFの販価是正は、工事用電線の代表3品種CV・IV・CVVに比べて停滞気味だったが、銅価の騰勢が加速する中、メーカーはVVFの採算改善に本腰を入れ始めた。
 三井金属は18日、11月積み亜鉛建値をトン当たり4000円引き上げ23万9000円に改定したと発表した。11日につけた年初来高値を再び更新し、平均価格は1600円上昇して23万4100円となった。
 住友金属鉱山播磨事業所(兵庫県加古郡播磨町)は今下期、設備更新による能力増強から鉛地金を半期合計で過去最多となる1万5000トンを生産、バッテリーメーカーなどユーザーからの供給増要請に対応していく。