2005年12月12日(月)
 ロンドン金属取引所(LME)の銅現物相場は現地8日のセツルメントがトン当たり前日比10ドル高の4597ドルに急伸し、2日連続でドル建て移行後の最高値を更新した。

 鉛現物相場もトン当たり前日比20ドル高の1135ドルとドル建て移行後の高値を更新したほか、ニューヨーク商品取引所(NYC)の金先物相場も24年半ぶりの高値圏に急騰するなど、海外相場は一段と強含んでいる。
 鉛の国際相場の高騰を受けて、バッテリーメーカーの製品値上げ機運が高まっている。今月には新神戸電機が10―15%の値上げを表明し、第2次値上げの先鞭(せんべん)をつけた。

 今後は他の大手各社も追随すると見られるが、中には昨春からの第1次値上げがいまだ浸透していないメーカーもあり、成否の差が一層広がる可能性がある。
 財務省がこのほど発表した10月のレアメタル22品種の輸入通関実績によると、三酸化アンチモンや酸化セリウム、酸化ランタンなどの7品種の輸入数量が前年同月比で増加。希土類やバナジウム、モリブデン、タングステン、チタン、インジウムなどは減少した。

 一方で輸入平均単価は三酸化アンチモン、タングステン、インジウムなどが引き続き前月比で上昇傾向にあるほか、反落したバナジウムやモリブデンなども前年同月比で2倍の水準にあり、全般的にレアメタル価格の高騰が続いている。