2006年01月11日(水)
 亜鉛が、2006年明けから需給と相場両面で非鉄における「台風の目」になっている。メキシコでの大手製錬所での生産トラブルをきっかけに現地10日のロンドン金属取引所(LME)価格はセツルメント・ベースで先週末トン当たり50ドル高の1980ドルへと急伸、89年3月以来の高値に駆け上った。

 ファンダメンタルズは従来から供給不足深刻化が指摘され、もともと強い。05年は銅が圧倒的に注目されていたが、亜鉛の動向はこれまで予想されてきた以上に注意が必要なようだ。
 海外銅相場が乱高下している。現地4日にトン当たり4692ドルとドル建て移行後の最高値を記録したロンドン金属取引所(LME)の現物相場(セツルメント)は、先週末6日の時点で4550ドルに急落したものの、週明け9日は一転して4689ドルに急反騰する荒れ模様の展開。

 取引所在庫の増加という圧迫要因はあるものの、亜鉛や金の急騰に追随して依然として強含みで推移している。
 アルミ地金価格が高騰していることを受け、サッシ各社は建材製品への転嫁や高付加価値品にシフトするなど、原材料上昇に応じた措置が求められている。特にビル建材については、低収益を脱するため、選別受注が一段と加速しそうだ。