2006年02月15日(水)
 ロンドン金属取引所(LME)の銅現物相場(セツルメント)は2週間ぶりにトン当たり5000ドルの大台を割り込んだ。銅に追随して鉛や亜鉛、アルミなども急落しており、目先の非鉄金属相場は調整色を強めている。

 しかし、世界経済の底堅い動きや中国を中心とするおう盛な需要は続いており、これまで非鉄金属相場の上昇を支えてきたファンダメンタルズに変化はみられない。今回の急落場面を「ピークアウト」と判断するのは時期尚早で、調整一巡後は再び上値を試す可能性がある。
 日本伸銅はコネクター用黄銅線の錫リフローメッキについて、膜厚をコントロール、均一化して高品質化をめざしている。早ければ今春に増設予定の新ラインを高品質対応にするほか、既設のラインもニーズに応じて順次切り替えていく方針だ。
 キッツメタルワークスは14日、黄銅棒メーカーの紀長伸銅所が本年3月末で廃業することから資産を譲り受け、紀長ブランドによる黄銅棒の製造販売を継承していくことを発表した。

 キッツグループとしての黄銅棒月産規模は、キッツメタルワークス本体2500トンと子会社の京都ブラス2100トンに、新たに紀長伸銅所分の1000トンが加わり計5600トンとなる見込みだ。

 紀長伸銅所の発祥は1660年。現社名になってからも70年の歴史を持つ細径を得意とする老舗黄銅棒メーカー。月産規模は1000トン程度とされている。