2006年04月07日(金)
 大手非鉄製錬8社の2006年度上期地金生産計画が6日までに出そろった。銅は製錬所の設備増強やフル操業への移行により、今期から日鉱金属と三井金属の銅製錬事業を統合したパンパシフィック・カッパー(PPC)や三菱マテリアル、住友金属鉱山などの5社が増産する。

 一方で原料事情が悪化している亜鉛は東邦亜鉛と住友金属鉱山が7―8%の減産を計画。三井金属と同和鉱業は製錬子会社への出資比率引き上げに伴い増産となる。
 日鉱金属は6日、4月積み産銅建値をトン当たり3万円引き上げ72万円(月間平均71万5500円)に緊急改定、即日実施すると発表した。

 海外銅市場がLME、NY両市場で史上最高値を塗り替え続けていることが主要因。新建値の72万円は1980(昭和55)年3月初旬に並ぶ26年1カ月ぶりの高値。
 海外非鉄金属相場が一段と騰勢を強めている。ロンドン金属取引所(LME)では現地5日も銅と亜鉛が過去最高値を更新し、ニッケルも年初来高値を更新し約10カ月ぶりの高値水準に急伸した。金や銀などの貴金属相場を20数年ぶりの高値圏へ押し上げている投機資金の流入が続いている。