2006年05月12日(金)
 日本電線工業会の富井俊夫会長(昭和電線ホールディングス社長)は11日、銅価急騰に伴う電線業界への影響について緊急会見を開き、「工業会での1カ月の出荷銅量を7万トン程度、ここ2カ月の銅価上昇を30万円として、(業界全体で)単月200億円超のコストアップ要因になっている」との試算結果を打ち出した

 。建造物の屋内配線に使う建設・電販用電線、電子機器用電線で特に売価改善の遅れが目立ち、原料購買資金の調達に難渋する中小電線メーカーも出始めていると説明した。
 同和鉱業は11日、本年10月に予定している持株会社制の概要を発表した。製錬、環境・リサイクル、電子材料、金属加工、熱処理のコア事業をそれぞれ分社化し、本体は新商号の「DOWAホールディングス株式会社」になる。
 日鉱金属は11日、5月積み産銅建値をトン当たり3万円引き上げ96万円(月間平均95万5000円)に緊急改定、即日実施した。産銅建値は4月27日にトン91万円と、1974年(昭和49)5月に付けた史上最高値(89万円)を奪回して以降、実質1週間足らずの営業日でトン5万円も続騰。史上初の100万円大台乗せが現実味を帯びてきている。