2006年06月01日(木)
 神戸製鋼所の100%子会社である「蘇州神鋼電子材料有限公司」は、7月から本格稼働を開始する。同社の銅板材スリット加工は現在、試験操業を始めた段階で、6月からユーザーへのサンプル出荷を行う予定。今後は現地の自動車や半導体メーカー向けに供給を進め、3年後に「(月産)300―350トンくらいはいきたい」(上原實総経理)としている。
 非鉄金属流通の中山金属(東京都港区、中山善徳社長)は中国・上海に設立した「瑞中金属貿易(上海)有限公司」の営業を6月から開始する。保税区外に設立したため、中国国内の需要家に直接販売でき、人民元で決済を行えるのが特長で同社によれば非鉄金属の販売会社としては初めて。今後は成長が著しい中国ローカルユーザーとの取引を拡大していく。
 財務省が31日に発表した4月の非鉄金属輸出通関実績によると、電気銅(陰極銅およびその断片)が、前年同期比38・2%増の2万3498トンと急増した。急速な勢いで経済成長を続ける中国向けが、昨年4月の5795トンから1万2365トンへ倍増したのが要因。銅系地金は黄銅地金や青銅地金なども増えた。