2006年07月05日(水)
 非鉄金属市場に短期的な底打ち機運が広がっている。ロンドン金属取引所(LME)の銅現物相場は先週末、セツルメントが約3週間ぶりの高値となるトン当たり7500ドルを回復。亜鉛現物も直近の安値から約10%上昇している。米国の利上げ継続観測が後退したことで為替市場でドル安が進行、これを受け投機資金が非鉄市場に再流入しているもようだ。

 またニッケル現物は業界再編の思惑も絡み、5月下旬の過去最高値を試す展開になっており、今後はニッケルがけん引役となり非鉄市場全体が強含む可能性もある。
 神鋼グループのアルミ棒・線メーカー、大同軽金属工業(本社=大阪府堺市西区菱木、桐山照美社長)はこの1年間で、ビレット原料や工程中の仕掛品在庫など棚卸し資産の約4割削減を達成した。3カ年中期経営計画の初年度にあたる今期は、さらなる削減をめざして経営体質の強化を図る。
 財務省がこのほど発表した5月の輸入通関統計によると、レアメタル22品種のうち希土類、バナジウム、タングステン、酸化セリウムなど11品種の輸入量が前年同月より増加した。

 輸入平均単価はひっ迫する需給を背景に希土類が前年同期比2倍の水準に高騰しているほか、タングステンやビスマス、チタンなども上昇した。