2006年07月13日(木)
 鉛地金の原材料である廃バッテリーの海外流出が昨年のピーク時から半減している。受入元の輸入規制に加え大手鉛精錬メーカーが国内価格を引き上げたことから、ベトナムと香港への流出量は、2005年6月の8000トンから06年5月までに4000トンまで減った。

 ただ三菱マテリアルは06年4―9月の地金生産計画に対して約10%減産しているほか、東邦亜鉛も精鉱比率を増やした操業を続けるなど、引き続き廃バッテリーの集荷難が国内の鉛精錬各社の懸念材料となっている。
 栗本鉄工所(本社=大阪市西区)は12日、耐圧不良に強い鉛フリー合金「クリカブロンズ」を開発したと発表した。鉛の代替素材としてビスマスとニッケルを添加した新合金で、切削性も従来材料と同等の試験結果を得ており、水道用部品関係で市場参入を図る。今後も引き続き、非鉄材料の研究開発を進める方針だ。
 日鉱金属は12日、7月積み銅建値をトン当たり3万円引き上げ97万円に改定したと発表した。海外相場が6月下旬から反発基調を強めているため7月に入りすでに4回目の改定となっており、約1カ月半ぶりの高値水準をつけた。5月15日以来の100万円が視野に入ってきた。月内推定平均も95万1500円になった。