2006年08月17日(木)
 海外非鉄金属相場はニッケルが独歩高となっている。加インコ社のボイジーズ・ベイ鉱山で発生したストライキなどを背景に供給懸念が強まっている一方、最大需要先のステンレスは欧州市場でひっ迫しており取引所在庫は減少傾向にある。

 これを受けロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物は過去最高値更新場面が続き、現物(セツルメント)も7月の過去最高値を試す展開。銅や亜鉛が5月の最高値から10―20%調整する中で、ニッケルだけが騰勢を強めている。
 日鉱金属は16日、8月積み産銅建値をトン当たり2万円引き下げ、94万円(月間平均94万7300円)に緊急改定、即日実施すると発表した。

 新建値の94万円は7月10日以来の水準へ逆戻りすることになるが、産銅建値が扱い原料問屋が旧盆休み中の16日に改定されたのは異例のこと。
 同和鉱業はこのほど、熱処理事業の新拠点設立のために中京地区と関東地区に用地を取得した。今秋以降に新工場建設の具体的な検討に入るとみられ、国内拠点を拡充し熱処理事業を強化する。

 また中京半田工場(愛知県)などの増強や海外工場の増産および新拠点設立、環境対応型工業炉の開発なども進めながら、熱処理部門の2008年度目標である売上高300億円、経常利益50億円、ROA(総資産利益率)20%を達成したい考え。