2006年09月13日(水)
 神戸製鋼所(アルミ・銅カンパニー)は、原油価格の高騰や鋳造時のロスが無視できないコスト増になっていることから、軽圧品(板・押出)と銅板条で本年度下期中に値上げ要請を行う方針だ。

 正式にはこれから決定する運びだが、「アルミ板でキロ17円、押出20―30円、銅板条で30円程度の値上げをお願いしないと(収益的に)釣り合わない」(中山裕之専務・アルミ・銅カンパニープレジデント)として、ロールマージン引き上げをめざす考えを強調。地金支給の顧客については、ロス分に相当する持ち込み地金の増量要請なども検討していく。
 日立金属は半導体向けのニッケル系リードフレーム材料の出荷価格を10月出荷分からキロ当たり563円前後引き上げる。

 主原料のニッケル価格が高騰していることを受け、ニッケル価格上昇分をスライドしキロ当たり463円引き上げるほか、加工賃や製造費、原料費を含むベース価格を約100円引き上げる。燃料に使用している重油などの高騰により製造費が急騰したことに対応する。現在、浸透に向けて半導体メーカーなど需要家と交渉を行っている。
 日鉱金属は12日、9月積み産銅建値をトン当たり4万円引き下げ94万円(月間平均94万8000円)に緊急改定、即日実施すると発表した。この引き下げで前回(6日)の引き上げが帳消しの形となった。