2006年11月02日(木)
 神戸製鋼所(アルミ・銅カンパニー)は、来年1月受注分から軽圧品(板・押出)で平均10%、伸銅品(銅板条)15%の値上げを行う方針だ。

 今回の価格是正について中山裕之専務は、「(地金高騰による)在庫評価で表面上の上期決算は良いが、相場が下がれば100億円以上営業利益が下振れする。鋳造ロスのマイナスも大きく、コスト増加で利益は実質的に落ち込んでいる」と指摘し、価格是正の必要性を強調。子会社のサン・アルミニウム工業が行うアルミ箔製品については、地金に連動しないもの価格品の地金スライド制への移行を進めていく。
 日鉱金属は1日、11月積み産銅建値をトン当たり91万円に設定した。10月最終建値(26日)に比べてトン3万円の連続値下げ。新建値の91万円は7月初旬(3―5日=90万円)以来、4カ月ぶりの低水準。
 日本伸銅協会がこのほど発表した生産速報によると、2006年度上期の伸銅品生産量は前年同期比5・3%増の51万7803トンで2年ぶりに50トンを上回った。黄銅棒やリン青銅板条など主要品種の生産が、幅広い分野での実需回復を背景に高い伸びを記録したため。同協会は本年9月、上期生産見通しを51万8000トンに上方修正していたが、これについてもほぼ達成した形だ。