2006年12月07日(木)
 ニッケルの国際相場がまた最高値を更新した。6日入電のロンドン金属取引所(LME)相場はセツルメントベースで前日比745ドル高の3万5155ドル(ポンド当たり15・95ドル)と、3万5000ドルのラインを突破した。

 ニューカレドニアのストライキ、インドネシアの電力不足による減産などで供給不安が台頭し、相場の地合いを押し上げている。年初比2・5倍以上という急騰相場を受け、国内ユーザー筋でも価格改定が進んでいる。
 三酸化アンチモンの国内最大手である日本精鉱は2006年度、過去最高のアンチモン販売量を見込んでいる。

 中国メーカーに生産委託しているOEM製品の海外販売が好調なほか、国内需要も堅調に推移。アンチモン酸ソーダなど高付加価値製品の販売も伸びている。さらに連結子会社の金属粉事業の収益拡大も加わることで、今期は5期連続で最高益を更新する見通しだ。
 大木伸銅工業(本社=東京都板橋区、大木宗治社長)は本年末でアルミ製造販売事業から撤退する。事業開始当初から使用してきた設備の老朽化が進み、需要家のニーズに対応することが難しくなっていた。今後、関西の伸銅・軽圧品メーカーである開明伸銅(本社=京都府亀岡市、岡村圭一郎社長)が対応可能な製品について生産、販売業務を引き継ぐ。