2007年01月24日(水)
 東京地区の黄銅棒市中相場を下支える要因が銅から亜鉛に変わってきた。2007年1月の同地区の黄銅棒価格は銅建値の732円(キロ当たり、推定月間平均)を上回る800円前後になる見通しだ。

 昨年12月以来、2カ月連続となる。銅建値が続落する一方、黄銅棒の主原料の1つである亜鉛の建値が過去最高に近い水準を維持しているため。亜鉛需給はひっ迫していることから、当面もこうした状況が続く可能性が高い。
 ロンドン金属取引所(LME)のニッケル現物相場が連日、過去最高値を更新している。

 欧州を中心にステンレス需要が好調に推移する一方で、供給不安が高まっている。取引所在庫も減少傾向にある。需給の引き締まりを手掛かりに投機筋の買い圧力が一段と強まっており、トン4万ドルの大台が完全に視野に入った格好だ。
 錫の国際価格が再び最高値圏へ上伸している。LME相場は23日入電で昨年末に記録した最高値1万1900ドルに並んだ。

 このほどインドネシアで操業停止中だった8カ所の錫精錬所に操業再開の許可が下りたものの、相場上では弱材料視されず、逆に政府が課した再開条件の厳しさから再開を危ぶむ見方が強まり、供給不安が高まっているようだ。