2007年03月01日(木)
 ニッケルの連騰が止まらない。先月28日入電のLME相場のセツルメントは前日比390ドル高のトン4万4500ドル(ポンド当たり20・19ドル)と最高値をさらに更新。低水準のLME在庫以外には、とくに手掛かり材料が見当たらない中、一進一退する他メタルを尻目に値を伸ばし続けている。そのため一方では高値警戒感も強まっている。
 オーナンバは27日、国内の電線ケーブル工場に5億3900万円を設備投資すると発表した。大阪工場(大阪市東成区)で製造する極細同軸ケーブルは3倍、三層ケーブルは5倍まで生産能力を増強させる予定で、来年末までに生産体制を整える。

 高付加価値品の販売比率を引き上げ、収益向上を図る構えだ。また、ベトナムには太陽光発電用配線ユニット(PVU)の新工場を建設する。
 日本伸銅協会が28日発表した1月の伸銅品生産量(速報値)は前年同月比3・2%増の8万2660トンだった。13カ月連続で前年実績を上回ったが、伸び率は鈍化した。主要品種のうち黄銅棒が14カ月ぶりに前年実績を割り込んだほか、銅条、リン青銅板条も低調な伸びにとどまったことが影響した。昨年末から続く銅価の弱含みで先安観が広がり、受注がペースダウンしたことなどが背景にある。