2007年04月06日(金)
 世界の亜鉛鉱山会社と製錬会社の2007年1―12月積み亜鉛買鉱交渉は、トン3500ドルベースのTC(溶錬費)トン300ドルでほぼ決着した。06年積みの条件は1400ドルベースでTC128ドル。

 これを07年積みと同じ3500ドルベースに換算したTCは422ドルとなるため、製錬会社の加工賃収入となるTCは06年比122ドル(28・9%)引き下げられる。ただ、鉱山会社が撤廃を求めていたプライスパーティシペーション(PP)制は従来通り存続することが決まった。
 三井金属はこのほど、純度99・995%の最純亜鉛と調合亜鉛・亜鉛基合金などの加工品の製造と販売を一体化した。

 これまでは全量を住友金属鉱山との亜鉛事業統合会社エム・エスジンク(東京都)が販売していたが、製販一体化により自動車や建材、家電などそれぞれの需要家ニーズに対応した営業体制を強化する。純度98・5%の蒸留亜鉛は従来通りエム・エスジンクが販売する。
 非鉄金属の国際価格が騰勢を強めている。現地4日のロンドン金属取引所(LME)の現物相場はニッケルと鉛が過去最高値を更新したほか、銅や亜鉛も強含んでいる。

 ニッケルのセツルメントは前日比トン925ドル高の5万680ドル(ポンド換算で約23ドル)に続伸、3月19日に記録した5万345ドルを更新した。午後の取引時間帯は一段高となり5万1000ドル台に続騰した。取引所在庫の減少を背景に投機買いが加速している。