2007年04月09日(月)
 銅スクラップの市中価格が高騰している。指標となる銅建値が海外相場高を背景に上昇しているためで、代表品種の1号銅線は6日現在キロ800円台。2月初旬の直近安値から約30%上昇し、年初来高値をつけている。

 亜鉛を含む黄銅系品種も値上がりしており、足元の市中価格は昨年12月以来4カ月ぶりの高値水準にある。海外相場の強基調を受け、スクラップの市中価格はさらに先高観を強めている。
 ニッケルのLME相場が前日の史上最高値を大きく更新した。6日入電のセツルメントは前日比1695ドル高の5万2375ドル。おう盛なステンレス向け需要に加え、銅相場上昇もサポートし、高値警戒感を無視するかたちで騰勢を強めている。

 LME相場は先週末から5日連続の大幅高となり、わずか1週間で15%高という高騰相場を示現した。年初水準と比べると約57%高となり、非鉄金属の中では深刻な供給障害が起きている錫の30%より上げ率が高い。

 足元の需給で目立った強材料は見当たらず、完全な投機相場。
 行田電線(本社=大阪市城東区、行田貞生社長)は中国江西省に新工場を開設する。電源コード、ワイヤハーネス、機器用電線を生産するほかEMS(受託生産)事業を行い、今年11月の稼働をめざす。

 初年度の売り上げ目標は20億円。中国では上海、ジョ州に次いで3カ所目の主要生産拠点となる。物流・営業拠点の香港と連携し、華南地区で販売拡大を図る方針。(ジョはさんずいへに除)