2007年06月11日(月)
 ニッケルの国際価格が過去最大の下げ幅を記録した。ロンドン金属取引所(LME)のニッケル現物相場は現地8日、セツルメントが前日比トン3895ドル安の4万4510ドルまで急落。下げ幅としては5月23日に記録した過去最大の3535ドルを上回った。

 1日の下落率も8%に達した。もともと「時期のわからない暴落リスクを抱えていた」(外資系証券会社)こともあり、LMEが大口の買い玉保有者に対する規制を強化したことをきっかけに売りが膨らんだ。
 三酸化アンチモンの国内最大手である日本精鉱は、本年度から開始する中期経営計画で、売上高100億円、経常利益10億円以上を達成できる体制を構築する。そのために世界最大のアンチモン生産国である中国への投資を検討する。さらに金属粉末事業を展開する連結子会社の日本アトマイズ加工(千葉・野田)との連携も一段と深め、グループ全体で技術強化を図る方針だ。
 超硬工具協会の予測によると、会員である国内超硬工具メーカー43社の2007年度超硬工具出荷額は06年度比3%増の3438億円と、6年連続の前年比プラス、5年連続の過去最高更新が見込まれる。内需は同1・6%増の2600億円、輸出は同7・4%増の838億円で、輸出が全体の伸びをけん引する傾向が続く。輸出も6年連続の前年比プラス、5年連続の過去最高更新となる。