2007年06月12日(火)
 日本軽金属は11日、水酸化アルミニウムおよびアルミナなど4品目を、7月1日出荷分から平均約10%引き上げることを明らかにした。同社におけるこの分野の価格改定は、2003年以降6回目で、1年3カ月ぶりの値上げ。原材料であるボーキサイト価格の上昇と鉱石品位低下が進んでいることから、製品への転嫁を行うことを決めた。
 日鉱金属は11日、6月積み産銅建値をトン当たり5万円引き下げ93万円(月間平均94万2800円)に緊急改定、即日実施すると発表した。海外相場の大幅反落が圧迫要因。新建値は4月4日(92万円)以来の低水準。
 国内銅原料市場で伸銅メーカーなどの購入価格と、市中実勢価格とのかい離が目立ち始めている。産銅建値の急騰で、伸銅品などに需要家筋の買い控えが表面化。

 伸銅メーカーは、需要低迷を背景に原料の受入数量を制限しているケースもあり、納入原料問屋が「売り先難」から、仕切り価格のスライド値上げに根強い抵抗を見せているためだ。

 11日は産銅建値がトン5万円値下げされ、4月初旬以来の安値となる93万円に改定されたが、この需要不振を背景に国内原料市場では「必要以上に冷やされている」との指摘もあるほどだ。