2007年08月13日(月)
 非鉄製錬大手8社の2007年4―6月期業績が10日までに出そろい、新日鉱ホールディングス、三菱マテリアル、DOWAホールディングス、古河機械金属の4社が業績予想を上方修正した。

 非鉄市況の高止まりが背景にあるが、全体的に自動車や情報エレクトロニクス向けなどの需要も堅調に推移した。ただ、三井金属は液晶関連素材の値下がりを理由に中間期の営業利益を下方修した。全社が過去最高益を記録した07年3月期とは異なり、各社の収益環境に温度差があるようだ。
 海外銅相場の急続落と、外国為替市場での円高加速を背景に、国内産銅建値が下げ足を速めてきた。

 日鉱金属は先週10日8月積み産銅建値を6日のトン5万円値下げに続き、さらに3万円引き下げ、94万円に緊急改定した。新建値は6月11日(93万円)以来2カ月ぶりの安値。月初からの下げ幅は7・84%(8万円)。月内まで建値に変更がない場合の月間建値平均価格は95万5600円となる。
 ニッケル相場の下落に歯止めがかからない。LME相場は3カ月間で半値まで下落し、昨年7月以来13カ月ぶりの安値となった。世界的なステンレス減産による需要減退でLME在庫も急増し、供給余剰感は強まる一方だ。「秋まで下落基調が続く」(特金原料問屋)ともいわれており、早くも2万ドル割れの可能性も出てきている。

 10日入電のLME相場は前日比1525ドル安の2万6780ドル(セツルメント)。LME相場は5月第3週に過去最高値5万4200ドルを記録したが、3カ月足らずで50%以上値を消した。