2007年08月22日(水)
 建設用電線の店売り市場で、出荷量回復の期待感が高まっている。国内産銅建値の大幅下落を受けて、中小電気工事業者が電設資材卸売業者(電材店)から電線を自前購買する商流が再び強まると見られている。

 直近1年半ほどは、中小電気工事業者が電線の購買コストや在庫リスクを負担できなくなり、元請けの大手電気工事業者に資材調達を返上する現象が顕在化。結果として、店売り分野の出荷量が低迷してきた。
 錫資源に対する国家管理が強まっている。インドネシアでは昨年来の違法業者取り締まり強化に次いで、年内にも保護鉱区を設けて国家管理下に置く方針を明らかにしている。南米ボリビアでは今年に入り、精錬所や鉱山の接収が相次いだ。今後、生産国による供給統制と価格支配が一層進みそうな情勢の下、先週サブプライム問題で暴落した国際相場も急回復を見せている。
 三菱マテリアルは21日、8月積み鉛建値をトン2万1000円引き下げ38万3000円に改定したと発表した。為替の円高ドル安進行に加え、軟調に推移する海外相場の影響を受けた。月内推定平均は39万8800円。今回の改定で20日に逆転した亜鉛建値を再び5000円下回った。