2007年09月13日(木)
 現地11日の海外非鉄金属相場が急反発した。米国の利下げ期待を背景とする株式市場の上昇を好感、ロンドン金属取引所(LME)の銅現物は7営業日ぶりにトン7500ドル台を回復した。

 非鉄全体の地合い悪化に押されていた鉛現物もトン3000ドル台に反発したほか、ニッケルや錫、亜鉛にも幅広く買いが入った。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題を背景に投機資金の「質への逃避」も続いており、貴金属相場も強含んでいる。
 銅建値続落を背景に、銅スクラップの市中相場も軟調に推移している。建値が89万円に引き下げられた6日には、東京地区における1号銅線の市中相場がキロ800円を割り込んだ。ただ、スクラップの発生が減少する市中でひっ迫感の出てきた1号銅線に関しては引き合いが強まっており、原料問屋間で買値にばらつきが出てきた。
 電線メーカー世界最大手の一角、伊プリズミアン(本社=ミラノ)はこのほど、米カリフォルニア州の海底送電ケーブル敷設案件を1億2500万米ドル(約145億円)で受注したと発表した。設計から資材供給、敷設工事まで含む一括契約で、使用電圧200キロボルト、送電容量400メガワットの直流送電ケーブルを納入する。2010年3月末に完工予定。