2007年10月12日(金)
 2008年1―3月期国内アルミニウム新地金価格は、海外相場が前期に比べ落ち込んでいることを受け、3期連続の下落は必至の情勢だ。

 先月水準の価格が続けば、新地金は一気にキロ当たり50円下押す可能性も強まっている。ただし、足元では海外がやや持ち直していることから、下げ幅を圧縮する展開もありそうだ。
 鉛のLME相場が騰勢を強めている。11日入電は前日比120ドル高の3975ドル(セツルメント)となり、過去最高値を2日連続で更新、未踏の4000ドルを目前にしている。

 豪州で供給障害が続発している上に、国際鉛亜鉛研究会がこのほど発表した需給観測で供給不足幅が拡大。ファンダメンタルズ(基礎的需給要因)の良さを狙った投機買いが勢いづいている。
 ニッケルの取引所在庫が増加傾向にある。ロンドン金属取引所(LME)の在庫は現地10日時点で3万5976トン。最も少なかった今年1、2月の水準から10倍になった。これは2006年2月以来1年8カ月ぶりの高水準で、現在トン3万ドル近辺で推移している国際価格の上値を抑える一因になっている。

 ニッケルの月末在庫は昨年2月に3万4728トンあったが、7月にかけてわずか5カ月間で4000トン台まで急減した。主用途のステンレス需要が欧州を中心に堅調に推移した。