2007年10月22日(月)
 住友金属工業は新チタン合金「SSAT―35」を開発し、薄板の冷間圧延コストを64合金の半分に抑え、量産を可能とすることに成功した。

 アルミ3%とバナジウム5%を添加して金属組織を微細粒化し、純チタン並みの冷間加工性を獲得。強度も64合金に近いレベルを確保した。今後は民生分野のほか、航空機分野における採用も視野に入れて需要開拓をめざす。
 銅建値がトン100万円の高値で推移する中、黄銅棒の関東地区市中相場は上値の重い状況が続いている。本年以降、銅建値は最高で年初比4割、黄銅削り粉買値も3割近く上昇したのに対し、黄銅棒の上げ幅は1割程度にとどまっており、銅価の上昇に相場が追随し切れていない。需要が低迷し、思い切った値上げができないことが背景にある。
 三井金属は19日、10月積み亜鉛建値をトン2万5000円引き下げ38万5000円に改定したと発表した。海外相場の下落と為替の円高ドル安進行が影響、月内推定平均は39万5000円となった。

 指標となるロンドン金属取引所(LME)の亜鉛現物相場(セツルメント)は現地18日、前日比トン6ドル安い2959ドルに下落した。取引所在庫の増加に加え、米国株式市場の続落により銅が下落したことなどを嫌気した。