2007年11月13日(火)
 非鉄製錬メーカーの業績拡大をけん引してきた液晶関連の素材や材料が減益要因になっている。液晶パネルの透明電極に使うインジウムは2006年2月の過去最高値から45%下落しており、大口需要家の日鉱金属や三井金属などにとっては在庫評価の影響で07年9月中間期の減益要因となった。

 液晶駆動IC実装の2層めっき基板で最大手の住友金属鉱山は、競争激化により9月中間期の電子・機能性材料部門が大幅な減益に転じた。
 三井金属は12日、11月積み亜鉛建値をトン1万円引き下げ34万5000円に改定したと発表した。海外相場の軟調地合いと為替の円高ドル安を反映、年初来安値を記録して2006年3月20日以来1年8カ月ぶりの安値をつけた。月内推定平均は6600円下がり34万9800円。
 韓国最大の電線メーカー、エル・エス・ケーブル(本社=ソウル市)はこのほど、700億ウォン(約88億円)の大型設備投資を実施すると発表した。

 投資額の半分はインドで通信用同軸ケーブルの新工場建設に充て、残り半分は韓国国内の電解銅箔の生産能力増強に振り向ける。インドの同軸ケーブル工場は2008年下半期に完工予定。電解銅箔の生産能力は2008年末までに現状の年6000トンから1万トンに引き上げる。