2007年11月14日(水)
 国内電気銅・銅スクラップの指標となる産銅建値の値下がりが急だ。プライスリーダーである日鉱金属は13日、11月積み産銅建値をさらにトン6万円値下げ、80万円(月間平均84万円)に緊急改定した。本年3月13日(78万円)以来8カ月ぶりの安値。また月初(94万円)からの下げ幅は14万円(14・9%)。直近の高値を記録した10月4日(102万円)からは、わずか40日で22万円(21・6%)もの暴落。

 短期間での下落要因は、8月初旬に表面化した米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)焦げ付き問題の長期化と、これを受けた米企業業績の急速な悪化を受けたNY株式暴落と金融市場の動揺。
 日本アルミの工業製品が好調に推移している。従来製品の大型空気輸送設備、海上冷凍コンテナ材に加え、今期からは新製品となる新幹線N700系の低騒音パンタグラフカバーの受注を獲得。今後も溶接・成形粉流体ハンドリング・接着・表面処理などの独自技術を駆使し、新製品の開発に取り組むとしている。
 国内電線メーカー大手6社の2007年9月中間期連結決算は、経常利益段階では為替差益の発生などで5社が前年同期比増益だったが、営業利益段階では3社の増益にとどまり好不調のまだらが見られた。情報通信関連製品の需要一服感、エレクトロニクス関連製品の急速な値下がりなど、06年度まで収益をけん引していた分野の減速が営業減益の主因となった。07年度通期では各社とも円高傾向、銅価変動リスクなどを織り込み、堅い利益予想を挙げた。