2007年11月20日(火)
 国内大手伸銅メーカーの2007年9月中間期連結決算は、7社すべてが増益となったが、営業増益は3社にとどまった。

 高値で推移する銅価が売り上げを押し上げたが、半導体や端子コネクター、建築分野などを中心に需要が伸び悩み、販売量が減少したメーカーが相次いだ。下期は需要が改善するとの見方もあるが、全社が07年度通期の営業利益予想を据え置くか下方修正した。
 日鉱金属は19日、11月積み産銅建値をトン当たり3万円(3・8%)引き上げ、83万円(月間平均85万2800円)に緊急改定、即日実施すると発表した。建値引き上げは10月15日(99万円から100円に)以来1カ月ぶりのこと。
 三酸化アンチモンの国内最大手である日本精鉱は、2009年度の連結経常利益目標を06年度比50・4%増の12億5000万円に設定した。目標達成のためにアンチモン事業では製造コストの削減や品質の差別化、新商品の開発体制を拡充する。

 金属粉末事業は売り上げ加工数量を増やすほか、粉末冶金向け金属粉の生産システムを再構築する。電子部品向け微粉の生産体制も整える。