2007年12月03日(月)
 三酸化アンチモンの国内最大手である日本精鉱は、2008年度中に純度99・999%(5ナイン)の高純度金属アンチモンの増産体制を整える。製造拠点の中瀬製錬所(兵庫県)に新しく建屋を造り新設備を導入する。

 すでに少量生産を開始しているが、今後の需要拡大が期待できる半導体メモリー向けに月数百キログラムの生産体制を整え本格的に販売する。その後は需要動向に応じて段階的に設備を増強する計画。
 コバルトの国際価格が騰勢をさらに強めている。ロイター入電の欧州非鉄金属価格は現地29日付で7%値を上げ、ポンド当たり37・25―37・75ドルと過去最高値を更新。先行指標であるBHPビリトン価格は連日買いが入り、30日現在は39・75ドルに達している。史上初の40ドル到達は確実とみられている。
 日本アルミニウム協会が前月30日に発表した10月のアルミニウム二次地金同合金地金生産実績によると、生産が9万7091トン(前年同月比3・0%増)、出荷が9万8425トン(同2・9%増)といずれも単月として過去最高を記録した。自動車関連需要が堅調を持続したことを受けて、合金メーカー各社がフル生産を続けたことが背景にある。