2000.01.25
新 日本製鉄と住友金属工業は24日、ステンレス鋼板事業で業務提携の検討を開始することになったと発表した。具体的には生産工程の相互利用、製品輸送の共同化など生産・物流効率化のための諸施策や資材調達の効率化など両社にとってコスト削減に結びつく可能性のある対策について協力して検討を開始することで合意したもの。



 新日鉄は光製鉄所と八幡製鉄所でステンレス鋼板を年間40万トン(薄板35万トン、厚板5万トン)、住友金属は和歌山製鉄所と鹿島製鉄所で同36万トン(薄板32万4000トン、厚板3万6000トン)生産している。全国シェアでは新日鉄で20%、住金で14%を占める。



 新日鉄にとっては、日新製鋼ともステンレス事業で販売価格面も含めた業務提携を行うため「エヌエス共同企画」をつくって検討しており、住金は2社目となる。



 一方、住金は直江津製造所を分社化することになっているが、直江津はステンレス鋼板事業は一部しかなく、この新日鉄の業務提携の対象になっていない。



 新日鉄と住金の業務提携ではH形鋼の相互受委託生産がある。すでに月間1000トンの受委託生産になっている。また、シームレス鋼管で共同輸出会社構想も検討が進められている。



 今回のステンレス鋼板事業の業務提携は、これから生産・物流などでどれだけコスト削減に協力できる体制が築けるかが課題で、両社とも「緒についたところで目標などは未定」としている。



日 本鉄源協会は24日、使用済み自動車リサイクルの現状と問題点をまとめ、発表した。日本の廃車発生量(推計)は98年507万台で、93、94年は480万台の低水準であるが、90年代は500万―550万台の範囲にあり、国別では米国の1000万台に次ぐ。問題点として、@部品の再利用等で解体業者の役割がますます重要になるが、後継者難や労働力不足、環境規制で業態の現状は非常に厳しいA中古部品市場は米国に比べ遅れているが、市場が拡大する環境が整いつつあるBシュレッダー業者は廃車ガラを有償または逆有償で受け入れているが、最近ではギロチン業者、鉄鋼メーカー、輸出等に流れ多様化の傾向があり、7割が製鋼原料、3割がシュレッダーダストになるが、ダスト処理費用がトン2万5000円に高騰、また、設備過剰で稼働率低く採算難・等をあげている。

 このような情勢をふまえ、中長期的検討のポイントは@中古部品市場の活性化を図るAシュレッダー業をマテリアルリサイクルの中心とするB残ったものの環境を考慮した処分=サーマルリサイクル等の検討を促進し、それぞれが循環して機能していくことをあげている。これらを円滑に運行していく背景として、21世紀はもはや大量生産、大量販売の時代ではないという意識改革が必要とし、高品位、低コストを基盤にした国際競争力ある省資源型の循環型経済社会こそが求められているとしている。

 わが国では、産構審で使用済み自動車のリサイクル目標が取りまとめられ、通産省は「使用済み自動車リサイクルイニシアティブ」を策定した。また、自動車工業会によるリサイクル目標も定められている。行政を含めた関係者が一致団結して、今まで進めてきたリサイクル向上に対する研究事例を具体化させ、普及していくことが今後の重要課題。



日 本金属工業は、2月出荷分からステンレス溶接鋼管の販売価格について、トン当たり2万円値上げする。LMEでポンド当たり3ドル50セント以上に高騰したニッケル原料によるコストプッシュを吸収するため、昨年4月出荷分からの4万円値上げに続いて販価を引き上げる。店売り、ヒモ付きともに値上げの対象(ニッケル系)としており、前回値上げの未達分と合わせ、末端までの浸透を目指し、採算割れを回避する。同社では98年の夏場以降、需要減退に伴い、98年初めと比べ10―20%の減産を実施してきており、引き続き供給過剰を避ける観点から現状水準を維持していく方針だ。



 ステンレス溶接管市場は、一昨年から景気低迷を受けて需要が減少、流通在庫の増加を招き、市況も大幅に下落した。このため日金工では、需給バランスの均衡化を狙って減産に踏み切った。加えて販価のダウンによる採算割れから、昨年4月出荷分から4万円の値上げを打ち出した。



 こうした対応から、4万円のうち2万円の販価是正を達成。需要も製紙・パルプ関連と公共投資の水処理関連で需要が増加、在庫レベルも3カ月を下回り、昨年11月からは2カ月台で推移しているという。しかし、需給に改善の兆しが見え始めた中で、原料ニッケルの高騰で収益面で圧迫傾向を強め、同社鋼管部門は依然として赤字を余儀なくされている。



 2月出荷分から原料高にスライドして2万円引き上げ、市況下落分の前回4万円と合わせ、6万円の価格改善を進めることで、収益確保を図ることとした。前回未達分の完全浸透とともに値上げを行い、早期達成を目指す。





山 九(本社=東京都中央区勝どき、中村公一社長)と西濃運輸(本社=岐阜県大垣市田口町、田口義嘉壽社長)は24日、東京・丸の内のパレスホテルで両社長が記者会見し、同日、業務提携の基本合意書に調印したことを明らかにした。両社は営業、情報システム、購買機能の統合を進めていく。資本の統合は「現時点では考えていない」(両社長)が、部分的には「共同出資会社の設立もあり得る」(中村社長)。両グループ合わせ1兆円超の物流企業連合の誕生だ。記者会見では田口社長が業務提携のコンセプトを、中村社長が具体的内容について説明した。



 提携目的は、産業界からのアウトソーシングの需要増加にこたえるための総合的な「物流プラットフォーム」構築に共同して取り組み、各分野での業界スタンダードを確立すること。ユニークなのは、2社が不足する機能ついて専門ノウハウを持つ他の物流企業、異業種の積極参加を求めている―こと。必要な機能を充足させ、1カ所にアクセスするだけですべての物流サービスを一括して提供できるワンストップロジスティクスを構築する。



 両社は家電リサイクルの静脈物流で共同研究を進めており、これが今回の提携に発展した。両社長は「企業文化の違いにこそ力の源泉がある。違いを明確にし、尊重し合うところに強さが生まれる」と強調、「それぞれが強弱部分を持ち相互に補完し合う」とした。



 また「今は変化が極めて激しい時代。1社だけでアセットを用意し対応するのは大変だ。迅速に、低コストで需要家にサービスすることが、21世紀を生き抜く条件」と考えを示した。



 両社は売上高、利益、従業員数、拠点数にわたりほぼ均衡した企業。山九は業界トップのプラントエンジニアリングを中心に海外を含む一般、西濃はトラックを柱に内陸輸送の、共に総合物流企業としての実績を持つ。





首 都圏新空港研究会(会長=斉藤英四郎・新日本製鉄名誉顧問)は24日、首都圏新空港にかかわる新局面をとらえた、今後の活動方針を明らかにした。3月までをメドに要望書の作成、シンポジウムの開催などを通じて、新空港の必要性と緊急性について官民の幅広い理解を求める。日本経営者団体連盟にも参加を呼びかけるなど経済団体との連携を強め、長期的視野に立った空港整備具体化への働きかけを強める考えだ。



 研究会は経済団体連合会、経済同友会、東京商工会議所、日本産業プロジェクト産業協議会の4団体で、首都圏の新たな拠点空港の早期実現を目指して、93年発足した。



 昨年12月には成田の暫定滑走路工事が6年ぶりに再開し、羽田の発着枠拡大方針が発表される一方、2000年度予算で調査費の増額、補正予算で空域調査に15億円の予算を確保するなど、運輸省が首都圏新空港に本格的に取り組む体制に移行し、研究会では新局面に入ったと位置づけている。



 旅客・貨物需要が伸びる一方、羽田・成田の能力拡張余地が狭まるなかで、空港整備が候補地決定から開港まで10年以上を要するため、研究会では早期に具体化する必要があると判断。補足調査を経て新たな要望書などで具体化へ向けた議論を国・自治体に促し、シンポ・講演会、ホームページなどを通じて一般の理解を求める考えだ。

N KKの大阪支社はこのほど、奈良県発注の浄化センター汚泥消化タンク施設の中圧ガス設備工事(奈良県大和郡山市額田郡南)を12億円弱で受注した。下水処理による汚泥を消化する際、発生するメタンガスを貯留する設備で、工事概要は中圧ガス貯留タンク1基、乾式脱硫塔3基、ガス圧縮機4台、余剰ガス燃焼装置2基、弁類・配管工事1式。工期は39カ月で、2003年3月には完成する予定。

 現在、奈良県は大和郡山市・浄化センターの汚泥処理関連の整備を進めている。この工事においては同支社(機械プラント部水エンジニアリング室)は円形低圧ガスホルダ(容量=5000立法メートル)を8億7000万円で受注、今回の中圧ガス設備はこれに続いての受注。



 設備の仕様は中圧ガス貯留タンク(球形中圧ガスホルダ)は容量が1650立法メートル、使用ガス圧力が0・59MPa(6sf/cm2)、消化ガス圧力範囲が0・1MPa(1sf/cm2)―0・59MPa(6sf/cm2)、寸法は内径14・5メートル×高さ約17・5メートル。本タンクは鋼板製の球形胴板と支持する支柱などにより構成されている。



 乾式脱硫塔(間欠形乾式脱硫塔)は処理ガス量が200立法メートル/時、脱硫剤は成形脱硫剤、充填量が約6・7立法メートル、数量は3基。使用材料は球形胴板がSPV490(厚み14ミリの鋼板)、支柱がSPV490とSTK400、ブレーシングがSS400、ノズルネックがSTPL380S、マンホール胴板がSPV490。

全 国18リットル缶工業組合連合会(理事長=小澤喜夫・三興製缶社長)がまとめた、99暦年の18リットル缶出荷量は、住宅着工の回復などで後半やや持ち直し、前年比0・05%の微増の23万5700トンとなった。2000年1―3月期は前年同期比1・4%減の5万5000トンと若干の減少予想で、99年度では0・9%減の23万4900トンと3年連続の減少となる見込み。しかし、2000年度は、99年後半の回復基調が続くとみて、「前年比プラス」(藤井英彦・西部組合理事長)の見通しだ。



 99年は、1―3月期が前年同期比3・6%減と落ち、4―9月期まで微減傾向が続いたが、10―12月期に同4・0%増と上昇し、全体を押し上げた格好。



途別では、主力の塗料(同40・1%)が、前年比0・1%減の9万4500トン、油糧(同13・1%)が1・2%減、食糧(同14・1%)が2・4%減と微減傾向をたどったが、ひとり化学(構成比27・8%)が2・3%増の6万5500トンと伸び、下支えた。また、構成比は低いが、鉱油(同0・02%)も3800トンで6・0%増加した。



東 京地区の熱延薄板(1・6ミリ、ベースサイズ)は4万2000―4万3000円どころ中心で強基調。



 コイルセンター在庫は調整がほぼ完了したとの認識も出ている。昨年末の時点では黒皮・酸洗合わせて65万トン前後とみられる。昨年末の東京製鉄の値上げから市況底打ちとの雰囲気が濃厚となり、流通は最終価格も底上げする構え。コイル価格では「最安値からおよそ4000円ほどの値上げを実現した」(コイルセンター)という。



 市中では酸洗コイルに品薄感が強く、コイルでは仮需を見込んだ手当ても出てきたようだ。輸入材の入着も数量的な圧力となるほどではないと予想され、市場環境は整ったとの意見が多い。ただ実需がまだ物足りないこと、ユーザーからの値下げを求める姿勢が強く定尺品の底上げにはなお難しい面も残る。目先、強含みか。