2000.12.04
日 金工鋼管(本社=大阪府松原市、関川純一社長)は、高付加価値品のウエートアップや製造拠点の大阪本社工場、衣浦工場での一般のコスト低減策を遂行、利益体質の強化を通じ、ステンレスパイプメーカーとして競争力を強める。今年4月の親会社、日本金属工業からのステンレス溶接管の販売権譲受など、事業の大幅刷新を受けて新たな構造改善を実行する。来年3月でヤード販売を廃止、棚卸し資産の圧縮などキャッシュフローを改善させるほか、サニタリー管、ボイラーチューブなど高付加価値品の構成比を25%から35%程度に引き上げる。衣浦の大径管工場では、OEMなどの受託生産も念頭に稼働率を70%以上にアップ、生産性を向上させる。

 同社では、今年4月の日金工からの溶接管販売権譲受と大径管工場の同社衣浦工場への統合を踏まえ、コスト対策など構造改善を実践し、次のステップへ向けた経営基盤の強化に取り組む。すでにこれまでの施策効果によって、重量ベースで今年度上期比5%増が見込まれるほか、今年度の売上高も当初の目標47億6000万円から53億―54億円に拡大することとした。今後も、国内で2社しかできないロール造管による12サイズまでの生産対応を生かした事業展開や、高付加価値化、商慣行改善、SCM(サプライチェーンマネジメント)を志向した体制づくりなどを推進、競争力強化を図る。

 具体的には商慣行改善として、来年3月でこれまでのヤード販売を撤廃。併せて受注から製品出荷までのリードタイムを、2カ月から1カ月に短縮する。在庫回転率を高め、棚卸し資産圧縮。有利子負債の圧縮などと合わせ、キャッシュフローを改善させる。

日 立金属は1日、北米市場で75%とトップシェアを擁し、世界市場で第3位のシェアを持つ超硬ロールメーカー、「SinterMet(シンターメット)社」(ペンシルベニア州、E・クラフェイク社長)を同日付で買収したと発表した。国内圧延用ロールのトップメーカーである日立金のロール事業の世界戦略の一環で、これによって超硬ロールの世界市場では、日立金とシンターメットのシェアを合わせ18%と、世界第2位の位置を確立することになる。

 日立金の北米統括子会社のHitachiMetalsAmerica(HMA、ニューヨーク州)が買収、HMAが販売を手掛け、同社の子会社として製造に当たる。国内の日立金・若松工場(北九州市)では高級超硬ロールを、シンターメットでは価格競争力を生かし量産品を生産、設備増強を行って北米のほか、南米、日本を含むアジアに展開を広げる。

 シンターメットでは、2000年で年間18億円、01年で同25億円、03年では25%程度を日本を含むアジア、南米の新規市場向けとし、同35億円の販売を計画。世界市場で25%、日立金と合わせ28―30%のトップシェアの確保を目指す。

 鋳鉄系、鋳鋼、アダマイト、ハイクロム、ハイスの各種ロール製品を手掛ける日立金では、超硬ロールが従来の線材・棒鋼の高速ブロックミル用ばかりでなく、他用途にも使用範囲が拡大、需要増が見込まれるとして、今回の買収を実施した。97年に子会社の日立ツールからの業務移管に続く、超硬ロールの強化策で、国内、北米での拠点体制が構築され、日本、北米のほか、南米やアジアでの新規市場を開拓、超硬ロールでサンドビック社などを抜き、世界トップに育成する。



住 友金属小倉の天谷雅俊社長はこのほど、2001年3月期の連結決算について、売上高1050億円、経常利益30億円の黒字となる見通しを明らかにした。分社当初の予想では経常段階で28億円の黒字を見込んでいたが、これを2億円上回る。分社によるコストダウンなどが効果を上げ、好業績に寄与しているもの。

 今年度上期の鋼材生産販売量は75万トンで、年度では150万トンを見込み、このうち85%が特殊鋼となっている。

 業績好調の要因として天谷社長は、オイルの上昇や自動車メーカーのコスト切り下げなど予想を超える荒波があったものの、(1)新しい2次精錬炉が順調に稼働し、コストダウンに威力を発揮した(2)8月から小倉専用のシャトル船が就航し、物流の合理化が進んだ(3)社長を含め役員は4人、本社スタッフは30人で直接費のコストダウンなど筋肉体質の本社体制となった――などを挙げている。

 2001年度決算(連結ベース)は、売上高は横ばいだが、経常利益は50億円を見込み、現在改修中の新高炉が稼働する2002年度は、この設備投資効果で経常利益は80億円を目標にしている。



大 蔵省がまとめた2000年度品目別特恵輸入実績(通関ベース)、10月31日時点によると、品目別シーリング枠消化状況は「鉄鋼、同製品」が11月8日付で特恵停止となった。これで停止品目は「その他のフェロアロイ」「鉄鋼の線、より線、ロープ等」についで3品目。このほか「フェロシリコン」が235・7%、「鉄鋼の管」が22・6%などに達した。

 詳細は次の通り。
 ▽フェロマンガン=39・8%
 ▽フェロシリコン=235・7%
 ▽その他のフェロアロイ=623・4%(4月5日付停止)
 ▽フェロクロム=28・7%
 ▽フェロニッケル(ニッケル含有量33%未満)=12・7%
 ▽フェロニッケル(その他のもの)=19%
 ▽熱延帯鋼等=3・3%
 ▽厚中板等(鋼板)=6・5%
 ▽冷延鋼板等=0・7%
 ▽亜鉛メッキ鋼板=0%
 ▽鉄鋼の棒等=4・2%
 ▽鉄鋼の線、より線、ロープ等=101・2%(8月24日付停止)
 ▽鉄鋼の管(鋳鉄管を除く)=22・6%
 ▽鉄鋼、同製品=102・6%(11月8日付停止)


小 松シヤリング(本社=石川県小松市矢崎町、奥村信義社長)はこのほど、中長期の経営方針を明らかにした。切板は新規受注の開拓を推進し、主力取引先のコマツ以外の受注ウエートを高める。自社切板におけるレーザー切断比率は現状の50%から、将来は80―90%まで引き上げる予定。これに伴い、来年にも出力6キロワット以上の高出力のレーザー切断機の増設を検討している。また、加工の高付加価値化の一環として、溶接サブアセンブリーの能力向上を図るとともに、早急に二次加工の2直体制を実現させる。財務面では借入金の削減など、体質改善を行う方針。

 同社はコマツと新日本製鉄が1969年に、コマツの粟津工場の切板を供給するため、共同出資で設立した。現在、コマツとその協力企業向けを主体に、建機関連、土木建材関連、橋梁・鉄骨向けなどに切板、および部材加工を行っている。

 本社工場の概要は敷地面積が1万8440平方メートル、工場建屋面積は8480平方メートル。主要生産設備はNCガス切断機4台、NCレーザー切断機4台、ドリルセンター5台、切削開先機6台、ガス開先ロボット4台、曲げ加工用プレス6台、ロールベンダー2台、溶接ロボット6台。受注量は切板で月間2700トンで、このうち、月間2300トン前後を自社で加工している。

 中長期的な経営方針は顧客満足度を最優先したうえで、競争力をより高め、加工の高付加価値化を推進する。切板はコマツ以外の新規受注の一層の拡大を目指す方針。現在、自社の切板(月間2300トン)のうちの60%がコマツ向け、25%がコマツの協力企業向けなどで、トータルでコマツ関連向けは85%。コマツ以外向けは15%だが、今後、このウエートを引き上げる。

 また、切板の加工寸法精度の向上を図るとともに、高度で複雑な加工への対応を強化するため、レーザー加工をさらに推進する。
関 西地区の大手コイルセンターの大阪鋼圧(本社=大阪市大正区泉尾、稗田英紀社長)は今期(01年11月期)、顧客の新規開拓に注力し、収益力の向上を図る。具体的には売上高で年間80億円と前期比5億―10億円増、営業利益率で10%を確保する。加工量については月間2万トン(平均)と、前期の月間平均比17・6%増を目指していく。特に、自販比率を40%まで引き上げたい考え。

 同社は本社工場に大型レベラー2基、大型スリッター2基を持ち、ホットコイル、酸洗コイル、特殊鋼・ステンレスコイルを加工している。前期(00年11月期)の業績は現在、集計中の段階だが、売上高で年間70億―75億円、損益も営業段階で黒字に転換、経常段階では前々期に引き続いて利益を計上したもよう。

 また、前期の加工量は月間平均で1万7000トン。機種別の加工内訳はレベラーが60%、スリッターが40%。品種別の加工内訳はホットコイルが80%、酸洗コイルが5%、特殊鋼・ステンレス・その他が15%。形態別の加工内訳は自販が35―36%、受託・賃加工が64―65%。

 今期は新規顧客の開拓に注力する。現在、顧客数は100社だが、今期には10%程度増やしたい考え。これにより、売上高で年間80億円と前期比5億―10億円増、利益は営業利益率10%の確保を目指す。

横 河技術情報は、鋼橋製作過程のNC(数値制御)加工データ作成を支援する「CA*(キャスター)V加工パック」システムの販売を開始した。工作設備の特性を生かすための加工定義をデータとして蓄積、切断精度や作業効率の向上に活用できる。来春には溶断に加えて、溶接や穴あけ加工にも対応した橋梁版を発売する。

 加工パックシステムは、曲線や円弧切断の速度など設備により異なる性能、特徴を加工定義としてデータベース化することで、機械設備と素材の属性(材質、厚み、表面処理条件)に合わせた切断ノウハウを蓄積。切断(溶断)時のNCデータを自動的に出力するとともに、切断精度の向上や効率化を図れる。

 定義にはガス、プラズマ、レーザーなどの機械設備をはじめ切断材料、加工部分、切断スピードなどそれぞれの条件を設定。国内メーカーであれば大半の機種に対応してNCデータを作成することができる。販売当初は溶断・切断に限定しているが来年春には溶接、穴あけ、はく離装置にも対応した「橋梁対応版」を追加発売する予定。

 推奨ハードは基本ソフト=ウィンドウズ2000、CPU=ペンティアムV500MHZ以上など。定価は280万円。当面の販売目標は10セット程度。





東 京地区の大径角形鋼管(コラム)は12×300×300の一次加工付き価格でSTKR5万8000―5万9000円、BCRは1万円アップと強含み。荷動きは一時よりは落ち着いたものの、引き続き好調のため、当面は強基調を持続しそうだ。

 流通は一次加工の契約残を5―7日程度確保している。10日程度の受注残があった一時よりは落ち着いたが、引き続き繁忙状態が続いている。STKRの不足感もまだ残っており、市況は置き場で5万8000円以上。運賃を含めて6万円程度が一般化しており、小口の場合は6万2000円程度の高値も通るという。

 流通は加工や運賃経費などを確保するために、置き場6万円をメドに値上げしたい考え。メーカーはH形鋼の動向次第で追加値上げする意向を示しており、堅調な荷動きや在庫の品薄感と合わせて市況は強含みで推移しそうだ。





google_ad_client = "pub-8049118729326340"; google_ad_width = 336; google_ad_height = 280; google_ad_format = "336x280_as"; google_ad_type = "text_image"; google_ad_channel = ""; google_color_border = "66B5FF"; google_color_bg = "FFFFFF"; google_color_link = "0000FF"; google_color_text = "000000"; google_color_url = "008000";