2001.01.17
高 炉筋がまとめたところによると、今期(1―3月)の国内造船厚板需要は56万トンと今年度上期のクオーター平均を4万トン近く上回る高水準で推移する。新造船受注が回復しているのと、期近納期の受注が増加しているためで、造船厚板需要は、01年度上期も高原状態が継続する見通し。減産強化が進む薄板に代わり、鉄源のシフト先として今後期待されている。

 国内造船の新造船受注は、昨年末以降急回復に向かっている。海外市場では、韓国が11月末までに1800万総トンを上回る高水準に達したため、選別受注に転換。船価もVLCCで1隻8000万ドル前後まで回復している。加えて円安傾向が進んでいるため、大手を中心に採算面の不安がなくなり、貨物船や油送船を中心に11月後半から受注が急回復している。

 特に12月受注は28隻、122万9000総トンと前月比76%増と拡大している。

 こうした状況から手持ち工事も2年強確保した造船所が多く、これまでの手持ちの繰り延べから、連続建造による消化促進に転換するミルも出ている。

 高炉サイドは、各造船所のヒアリングで船票の埋まり具合が相当進んでいることを確認しており、今期の造船厚板需要を56万トンと高めに想定している。10―12月期がほぼ56万トン相当と推定されているため、年度下期の需要は110万トンを上回ることになる。

 造船厚板需要の好調推移は、01年度も継続すると見られており、需要後退で在庫調整が先行している薄板と異なり、市況面で板系製品の先導役を果たしていきそうだ。

N KKは16日、東亜ディーケーケー(本社=東京都新宿区、山崎正知社長)と共同で、ダイオキシンの濃度変化を24時間連続でモニターする「ダイオキシン前駆体分析計(商品名=GDX2000)」を開発したと発表した。ごみ焼却炉内のダイオキシン前駆体(ダイオキシンと相関が高い物質)の発生量を高精度で計測し、炉の運転条件の最適化に役立つ。クロロフェノール類や従来品では測定不可能だったクロロベンゼン類の前駆体を同時に測定できるのが特徴。価格は、従来品に比べ4割安の1台約3000万円。NKK子会社の鋼管計測と東亜の2社が販売窓口となり、当面年間10台の販売を目指す。

 GDX2000は、ダイオキシン生成の直前の物質である前駆体のクロロベンゼン類やクロロフェノール類といった多種類の前駆体を同時にモニターする製品。ダイオキシンは、炉やごみ質によって、前駆体との相関関係が異なるため、焼却時に相関する物質を選択し、ダイオキシンの想定発生量をはじき出す。0・005ナノグラムTEQ/同の濃度まで測定可能。

 測定した前駆体の量を、炉のごみ燃焼制御部門へフィードバックし、焼却温度やごみ投入量など運転条件を最適化してダイオキシンの絶対発生量を抑える仕組み。分析計は既存の炉に取り付けることができ、「ダイオキシン発生量を最低でも1割削減できる」(NKK)という。

 すでに複数の焼却炉で実機テストを行い、1ナノグラムTEQ/N立方メートル以下のダイオキシン排出量に対応するダイオキシン前駆体を連続的にモニターできることを確認。さらに00年度の厚生科学研究費補助金助成研究に採用され、長期連続運転試験を進めている。

広 幅平鋼最大手の関西製鋼(清吾修三社長)は、総額約27億円の設備投資計画をスタートさせた。圧延工場の抜本的改造を行うもので、3月の加熱炉の更新を皮切りに、中間ロールのVE化、冷却床や検査盤の改造、パイラーの更新自動化など進める。大半を今2001年9月期末までに行うが、旋盤導入やパウダーの自動投入化など細かいものも含め、最終完了は来年3月の予定。

 こうした大型投資は85年の連続鋳造設備の更新以来で、省エネ、省力、品質向上、生産能力の上方弾力化などを狙いとしている。中でも約14億円のメーン投資となる加熱炉の更新は、燃料のLNGや二酸化炭素の削減など省エネ化が主体。現在のプッシャータイプをウオーキングビームタイプとし、リージェネレーティブバーナーを使用する。新日本製鉄製で能力は従来の60トン/hから100トン/hにアップする。2月から3月初旬にかけて切り替え工事を行い、立ち上げる予定。

 また引き続き9月までに中間ロールのVE化、冷却床、検査盤の改造、パイラーの更新自動化などを行う。中間ロールのVE化は旧トーア・スチール鹿島事業所の大形工場のミル一式を購入、再利用して進めるもので、品質向上に威力を発揮する。さらにパイラーの更新自動化は同社の場合、製品単重が大きくキズがつきやすいこともあり、チェーンキズ対策と省力化を目的に実施する。一連の投資完了により、要員約30人の省人化を見込む。

日 本造船業の2000年新造船受注は、1159万2000総トンと前年比20%増加となった。3年ぶりの1000万総トン台乗せで、過去10年の水準としては比較的高いものとなった。一方、韓国はすでに11月末で1859万総トンと過去最高を更新。年間では2000万総トン前後が見込まれている。日韓の格差は200万総トン近くに達しているもようで、韓国1位、日本2位の座が確定した。

 日本の12月の新造船受注は、期近納期の貨物船の受注が23隻と前月比ほぼ倍増し、全体の水準を押し上げた。月次では122万9000総トンで、前月比76%の大幅増加となっている。円安傾向と船価の上昇が日本造船の受注を促進した。

 この結果、年間の受注実績は貨物船が265隻、869万4000総トン、油送船が63隻、287万3000総トン、その他3隻、2万5000総トン、合計331隻、1159万2000総トン。受注金額は9788億800万円で、前年比16・8%の増加。
関 西地区を中心とした金網製造業8団体で組織する西日本金網協議会(会長=西村義男・ニッサク会長)は、組織としての存在価値の明確化を目的に、今年4月に改組し「西日本金網協会」として新たにスタートする。今月9日には、西村氏ほか12人で構成する発起人委員会および賛同企業が参集して発足式を行い、正式発足に向けての具体的な準備を開始した。

 西日本金網協議会は1975年、関西地区を中心とした金網メーカー団体9団体、約140社(当時)の集合体として発足。以後四半世紀にわたって活動を行ってきたが、傘下団体も品種ごと・地域ごとの団体が混然として整理がなされておらず、1社が複数の団体に加入するなどのパターンも多く、対外的な発言力を強めるためにも、「統合など組織全体の抜本的な見直しが懸案事項」とされていた。

 そのような中、97年9月に開催された役員会で組織改正に向けての提言がなされ、当初は法的組合組織の結成を中心目的として、検討が進められてきた。途中、協議会メンバーに対して実施した意識調査でも半数を大きく超える賛成を得て、昨年4月には従来の役員会を新組織設立発起人と置き換えて検討を重ね、先日9日の発足式までに約60社の入会希望意思を確認している。

 西日本金網協会の発起人メンバーは、協議会加盟8団体(大阪金網製品工業会、関西金網懇話会、近畿金網工業協同組合、四條畷金網事業協同組合、西日本ひし形金網工業組合、日本金網輸出協力会、協同組合日本じゃかご協会関西部会、東大阪金網工業協同組合)からそれぞれ1、2人が選出されており、代表(会長)が西村義男・ニッサク会長、副会長が浅田稔・アサダメッシュ社長、岩城康雄・大和金網社長、白井常彦・瀬戸内金網商工社長、馬場登・松井金網副会長、平井一・朝日金網社長、ほか7社。今年4月の正式発足に先立ち、3月下旬に設立総会の開催を予定。

昨 年8月創立50周年を迎えた川崎製鉄が記念企画として編纂した『川崎製鉄五十年史』が昨年末上梓の運びとなり、これまでに約1万部が関係各方面に配布・贈呈された。同社では25年ごとに会社の正史を発刊することにしており、社史の編纂は1976(昭51)年4月発刊の「川崎製鉄二十五年史」以来。

 江本寛治社長を委員長とする社史編纂委員会の下、98年7月から00年12月までの2年半をかけて編集・制作された。

 内容は、川鉄の源泉である明治の海運業者・川崎正藏の近代造船業進出から川崎重工業からの分離・独立、そして千葉・水島製鉄所の建設までが前半。後半は第1次オイルショック後の複合経営への挑戦から今後の「大変革・大競争時代」への布石まで。モノクロとカラー写真を多用、見やすいレイアウト、読みやすい記述で全体として、しゃれた感じの社史に仕上がっている。A5判変形、総ページ数488ページ、製本仕様=左開き(横組み)、上製本。
韓 国造船業の11月末までの新造船受注量は1859万総トンと、過去最高を更新した。日本が同じ11月末で1036万総トンであるため、800万総トン以上の差をつけて世界一の座を確実にした。

 世界の海上輸送は、中国、東南アジアなどで油の輸送量が増加し、船腹の需給がタイト化している。こうした中で欧州の船主は、プール制を導入し、中古船の供給を制限。

 一方船価は、韓国のウォン安と受注攻勢の中で停滞しており、VLCCで7000万ドルを割る水準まで低下した。このため船主の新造船発注意欲は、昨年初めから高い水準にある。

 韓国の新造船受注は国内の設備投資が完了し、年間1000万総トン以上の建造能力を確立したこともあり、受注先行の姿勢が強い。上期で1000万総トン以上を受注するなど好調に推移。下期も、選別受注とはいうものの堅調で11月末までに1859万総トンと過去最高水準を更新している。

東 京地区の 厚板は一時の引き合いの強さが薄れ、横ばい推移。市中価格(12_、ベースサイズ)は4万―4万1000円中心。

 輸入材、国内高炉材を含めて供給量が需要以上に増えるとの不安は小さいが、切板価格の底上げが思うように進展しないまま年明けの商売がスタートした。需要は鉄骨建築向けや橋梁を中心に量的には底堅く、大手溶断業者の稼働も年度末へ向けてまずまず順調となっている。ただ、鉄骨加工業者など需要家の価格に対する抵抗は強い。

 一方、市中では「年明けの出足はあまりよくない」(溶断業者)との声も聞かれ、昨年秋に見られた工場の繁忙感がやや落ちたようだ。業者間で仕事のピークや忙しさに格差があり、切板の値上げも完全に足踏み状態となっている。

 熱延コイルの定尺市況が弱気で、一部サイズの重複から引っ張られる面もある。