2001.01.25
三 菱商事と日商岩井は鉄鋼事業部門で提携する。将来的には三菱商事の金属製品本部を分離し、日商岩井の鉄鋼カンパニーと統合して、2002年に新会社を設立する。新会社は上場を目指して収益基盤を構築する。きょう25日、三菱商事が正式発表する。総合商社では伊藤忠商事と丸紅が鉄鋼事業の統合を計画しており、今年1月末までに結論を出し、10月には新たなスタートを切る。今回の三菱商事と日商岩井のアライアンスは第2弾となり、今後も商社の鉄鋼部門の集約・再編に拍車がかかりそうだ。

 「『鉄鋼部門を統合』という報道は、24日の時点では両社間の合意に至っていない」(日商岩井)としているが、今後は両社間で協議を続けて細部を煮詰め、協力関係を構築。できるところから順次実行に移していく。統合の対象は鉄鋼製品分野。鉄鉱石や石炭などの鉄鋼原料部門は残すものとみられる。両社は鉄鋼事業で重複する分野が少ないため、統合によるシナジー効果が期待できると判断した。

 00年3月期の三菱商事の鉄鋼部門の売上高は1兆284億円、日商岩井は1兆757億円。両社が統合すれば、2兆1041億円となる。三井物産(1兆3992億円)、伊藤忠商事と丸紅の統合(1兆4978億円)の規模を抜いてトップに躍り出る。

住 金大径鋼管(本社・堺市、山本和也社長)は、2001年度を初年度とする新中期3カ年計画を策定した。骨格は主力のスパイラルパイプが成熟化しているため、拡大よりも内容の充実を優先させる計画となっている。設定数値としては最終年度の03年度売上高80億円で、5%の売上高利益率を目指す。売上高では、00年度見込みより20億円近く低下しても、損益分岐点の引き下げなどで収益構造の高度化を図る。これにより、スパイラルの国内が60万トンを割っても、鹿島、堺2工場体制は維持する。

 同社は住金からホットコイルの供給を受け、鹿島と堺でスパイラル鋼管の生産を行っている。このほかストレートシームパイプ、SKコラムなどを生産しているが、売上高の80%前後がスパイラルで占められている。このスパイラルは、住金からの委託の形を取っており、一定レベルの製造コストが設定されている。企業努力でそれ以下にコスト削減ができれば、その分は自社の取り分となり、収益構造が拡大する。ストレートシームパイプ、SKコラムは、自社加工製品で受注価格との関係で収益状況は変化する。

 今回設定した新中期計画は、国内のスパイラル鋼管需要を60万トン強と想定。大きくは伸びないことを前提に策定された。このため売上高としては、20億円減の80億円程度でも一定の収益を確保できるコスト構造の確立を目指す。売り上げに対し、5%の経常利益を確保することを目標としており、収益確保が最大の狙いになっている。設定数値はやや低めであるが、コンクリート杭の鉄化促進や受注強化などで一定量は確保していく。

磨 棒鋼・冷間圧造用鋼線メーカーの富士シヤフト(本社=静岡県沼津市大塚1100、小木曽誠社長)は、経営環境の急変、およびユーザーニーズに即応できる体制の構築を目的に第2次中期経営計画(今年1月21日―2003年9月20日)を策定し、このほどスタートさせた。

 同社は連続式線材引抜機(コイル・ツー・バー)4ライン、縦型伸線機(コイル・ツー・コイル)3ライン、STC焼鈍炉2基、酸洗表面処理設備1式などを持つほか、表面傷と内部欠陥を検査する渦流探傷と超音波探傷を組み合わせた検査ライン2ラインを有する。月間生産量は約3000トン。ユーザーは自動車関連50%を中心に家電関連20%、OA関係10%など。売上高は36億5900万円、経常利益9380万円(昨年9月期)。

 今回策定した新中期計画は、これまでの中期計画が昨年末のISO9002の認証取得でほぼ完了したことなどから、計画を繰り上げスタートした。急変する経済環境やニーズに即応する体制を早急に構築することが狙いで、「品質至上のエクセレントカンパニー」を目指す。
米 商務省によると、鉄鉱石およびスラブなど半製品の輸入増加による国防上の問題発生についての通商法232条に基づく調査がクリントン政権によって承認されていたことが明らかになった。

 ミシガン州選出下院議員らが商務省長官あてに調査を依頼したことを受けてのもので、ブッシュ新政権が承認を覆す可能性については不透明とされている。同議員らは、鉄鉱石や半製品の輸入増加により原料・鉄鋼業界の産業基盤崩壊が国防上の問題につながる危険があると訴えている。

全 国鉄構工業協会(会長=橋本誠・大川トランスティル社長)は、建築着工面積から推計した全国鉄骨推定所要量について、2000年度が850万トン強、また2001年度は2000年度比5%マイナスとの見通しを明らかにした。850万トンは99年度比(推定770万トン)で80万トン、約10・7%の大幅増となり、全国的な需要回復が数字に色濃く反映している。一方、鉄骨建設業協会(会長=毛利哲三・松尾橋梁会長)は、2000年度が850―900万トン、2001年度は900万トン以上になると見ており、2002年までに80万トン以上の鉄骨用建材需要を見込む首都圏プロジェクト分がどれだけ数字に反映されるかで、認識に差が出ている。

 99年度の全国鉄骨推定所要量は約768万トンで、前年度比約1・2%の微減となり、過去5年間で最低の水準にまで落ち込んだ。ただ、本年度はIT関連を中心とする非住宅、民間マンションなど住宅関連も好調。同時に首都圏の再開発プロジェトも始動しており、全国的に建築需要が盛り上がっている。

 これを受けて、98年度から続いた鉄骨需要の落ち込みは99年度で底を打ち、全構協によると、本年度は850万トン強で、前年度比80万トン、約10・7%の2ケタ増になる見通し。一方、鉄建協も850万トン以上としているが、首都圏プロジェクトがおう盛であり、最終的には実質ベースで900万トン近くまでいく可能性も示唆している。

 2001年度に関しては、全構協が住宅向け鉄骨は堅調に推移するものの、前年度著しく伸びたIT間連が本年度並みを確保するのは難しいとし、本年度比5%マイナスになると予想。また、鉄建協では1000万トンを超えるという強気の見方も出ているが、“900万トン以上”が大勢を占めている。これは、IT間連で伸びてきた地方需要が失速する半面、引き続き首都圏再開発プロジェクトで大きなボリュームを確保でき、地方減少分を補うためとしている。

韓 国のPOSCOは、12月26日から浦項製鉄所第2厚板ミル・2熱処理炉の増強工事に着手した。国内の需要増に対応したもので、完成は2月6日。完成後は年間10万トンの能力アップが見込まれており、2熱処理炉だけで27万トンの設備になる。

 POSCOは、浦項製鉄所に3系列の厚板ミルを保有しており、月間26万―27万トンの厚板を生産している。国内では東国製鋼が年間180万トン能力の新しい厚板ミルを建設しており、全体の需給は国内生産でほぼ見合いの水準にある。しかし、造船用、プラント用の高級厚板の供給が不足しており、依然として日本からの輸入が年間数十万トン規模で継続している。

 こうした状況から、国内向け熱処理材などの高級厚板の生産体制整備を目的に、増強工事を進めている。

 すでに1厚板工場および3厚板工場では改修工事が、昨年11月21日からスタート。1厚板は12月7日、2厚板は12月25日までに完了している。このうち3厚板工場ではスラブ保温装置が新たに導入されており、効率化が進んでいる。

 今回の2熱処理炉の増強工事はこれに続くもので、完成後は50%近くの能力アップが図られる。これに続き5月には2厚板工場の改修工事、11月には1・3厚板工場の改修が計画されている。

 浦項製鉄所の厚板ミル増強工事は、今年で一段落するが、中期的には02年6月から11月までの期間で、1厚板の大規模な改修工事が計画されているもよう。

【韓国鉄鋼新聞特約】
東 京地区の 中板(3・2―4・5ミリ厚、ベースサイズ)は東京製鉄のホットコイル販売価格修正が弱気ムードを加速させ、市況の崩れが不安視されている。市中価格は3万7000―3万8000円中心。

 輸入材については韓国POSCO、台湾CSCなどを中心とした供給増や価格面での対応が見込まれ、市中でもコイルを中心に値下げ基調が強まるとの見方が大勢。

 一方、国内高炉メーカーは在庫調整を目指して減産、市況立て直しの意向を強めていた。

 こうした中で東京製鉄がホットコイルを2万6000円(厚さ1・7ミリ未満は2万8000円)とトン当たり1万円引き下げたことは、中板扱い筋に大きな打撃を与えたと言える。小売価格で踏ん張っているとはいえ、定尺とコイル価格との格差から今後3000―4000円の下押しが懸念されている。