2001.01.31
日 立金属(本多義弘社長)は30日、執行役員・経営役制度導入、研究開発体制改革、SCM(サプライチェーンマネジメント)導入などを骨子とするマネジメント機構の構造改革を今年4月から実施すると発表した。98年度から実行した取締役人員削減、組織・機構改革、事業の選択と集中、コスト低減による競争力強化などの第1段構造改革を受け、成長分野へのシフト加速などを念頭に、第2段階としてマネジメント機構で施策を講じる。

 トップマネジメントでは持ち株会社制度の法体制整備をにらみ事業部の独立性強化、権限委譲や執行役員・経営役制度導入(株主総会メド)、現行15人の取締役を5―6人とし、新たに7―8人の執行役員、20人程度の経営役を置く。研究開発では、新製品売上比30%を目標に全社ベースのコーポレート機能と事業部単位のディビジョン機能を明確化、効率性を高める。さらにIT(情報技術)を活用、SCM、コンカレント・エンジニアリング導入により、生産から納入までのリードタイム短縮など基盤を強化する。

 トップマネジメントの機構改革は意思決定の迅速化が狙い。自動車機器、配管機器、ロール、特殊鋼、磁材情報部品、環境エンジニアリングの6事業部について、02年の持ち株会社制度の法整備を見据え、独立性、権限委譲を行う。連結事業全体の枠組みを合理的に決める仕組みを固め、経営資源配分、戦略機能を強める。事業部の業務遂行に必要な一切の権限を委ねる。

 また、執行役員、経営役を導入する。取締役は全社経営の枠組み決定、事業部評価を行い、事業部長(プレジデント・オブ・ディビジョン)は、原則的に執行役員とする。事業部以外に工場、研究所、本部、支店など経営上重要な組織に経営役を置く。

日 本鉄鋼輸出組合は2001年の鉄鋼輸出見通しを、00年に比べ416万トンも大幅減少する2500万トンとまとめた。足元の輸出環境は極めて悪く、これ以上の落ち込みを予想する向きも多く、昨年とは全く様変わりの日本鉄鋼輸出環境となる恐れもある。

 この「2001年の世界鉄鋼需給と日本の鉄鋼輸出見通し」は、同組合・輸出市場調査委員会(委員長=桜井健司・三菱商事副社長)が海外ネットワークを活用し調査・集約してまとめたもので、30日開催の輸組理事会で承認された。報告は「韓国、中国、台湾、ASEAN(東南アジア諸国連合)など主要国向けが軒並み減少、全体の減少分の過半を占め、品種別には薄板3品種の減少が大きい」と見通している。

 また「アジア以外では中近東向けが横ばい、反ダンピング(AD)提訴が頻発する北米、AD提訴の動きがあるメキシコ向けも落ち込む」「薄板では99―00年に急増した対韓を中心とするホットコイルの母材用輸出が大きく減少するほか、アジア諸国の自給力増加で冷延鋼板や亜鉛めっき鋼板も減少する」と予想。

 00年の日本の全鉄鋼輸出(速報)は、99年実績比95万トン増の2916万トンとなり、委員会が昨年初めに予測した2700万トンを大きく上回った。ただ7月以降は前年水準割れの基調が定着化している。環境はますます悪化し、今年は率にして昨年比14%減少する―。

新 日本製鉄は30日、南アフリカのサマンコール社との間で、今期(1―3月)フェロクロム(高炭素品)購入価格を前期比8セント下げの39セント(重量ポンド当たり・クロム純分価格・FOB)とすることで合意した。欧州ステンレスミルのティッセン(独)、ユジノール(仏)などが前週までに同価格で決着、サマンコール社が新日鉄に提示していた。

 39セントの水準は過去最低の99年1―3月期の37セントに次ぐレベルで、00年7―9月、同年10―12月の2期続いた高値の47セントから8セントもの大幅な値下げにつながった。

 世界のフェロクロム市況は、欧州ステレンレスミルが過剰生産してきた一方で、昨年秋ごろから中国、インド両国のフェロクロムメーカーがスポット市場で32―33セントの大幅な安値を提示するなど、値下がり基調に転じていた。

 アジア地区のステンレス鋼板市場は、中国のアンチダンピング提訴や日本、台湾が昨年12月を境に需要が急減し、今年1月から2割前後の減産措置に踏み切るなど環境変化が見られ、これらの要因からフェロクロムの大幅値下げにつながった。

大 塚商会は2月1日から、大塚商会が販売している鋼材卸向け販売管理システム「SMILEα PowerSteel」に、鋼材製品の電子商取引サイト運営会社スマートオンライン(本社=東京都港区、西村博夫社長)のサイトと、在庫データなどを連携できる連動オプションの販売を開始する。大塚商会によると、オプション購入企業は自社の管理システムのデータがスマート側のサイトに活用可能となるため、電子商取引の業務効率化に役立つ――と説明している。

 同連動オプションは、スマート側サイトの在庫登録用データを、SMILEαの寸法別在庫情報から自動生成することができる。また、SMILEαの在庫データを、スマートオンラインのサイトに登録することが可能など、インターネットを使った電子商取引業務の環境整備に役立つ機能を備えている。

 連動オプションの具体的な機能は@スマートオンラインで提供される各種マスターをSMILEαに取り込み可能Aスマートオンラインに掲示可能な商品の検索および掲示数量・重量を計算し、掲示データを作成Bスマートオンラインサイトと連動するための各種機能の設定――など。価格は指導設定料込みで15万円。

住 友商事系のコイルセンターの福崎コイルセンター(本社=兵庫県神崎郡福崎町、小平健男社長、略称=FCC)はこの2―3年をメドに、累損を解消し、財務体質の強化を図る。住友商事との連携をより密接化し、可能な範囲で商社の薄板業務の代行を着手することで、収益の拡大を目指す。今期(01年12月決算)については売上高で年間12億円と前期比約2億円増、経常利益で4000万―5000万円を計画している。加工量も地域のユーザー開拓、住友商事との連携強化により、年間3万3000トンと前期比4000トン程度増やしたい意向。

 同社は本社工場(敷地面積=1万1880平方メートル、工場建屋面積=4750平方メートル)に大型スリッター2基、ミニスリッター1基、極薄スリッター2基、ミニレベラー1基を持ち、各種電池向けにニッケルメッキ鋼板、および表面処理鋼板、冷延鋼板などの加工を手掛けている。加工量は月間2500トン前後。

 電池向けを手掛けていることもあって、加工は精度が高く、傷・異物混入の防止対策、さらには検査・梱包も万全な体制を整備している。特に、ニッケルメッキ鋼板の専用に加工している大型スリッター(201ライン)は、ライン上に異物混入を避けるための集塵機、傷穴を見つけるピンホール探知機を設置。工場自体も埃・塵対策用の扉を採用、温度・湿度センサーを工場内に設置している。

 前期は兵庫県西部のユーザーを積極的に開拓、自販分野を伸ばすとともに、コスト低減に努めた。この結果、業績(00年12月期)は売上高で10億円強、損益も経常段階で利益を計上、95年の会社設立から初めて黒字化となったもよう。

建 設経済研究所が29日発表した建設投資見通しによると、2000年度の名目建設投資額は69兆2462億円で、前年度比2・3%減と4年連続で減少する。民間非住宅投資が4年ぶりに増加するものの、公共投資の減少と民間住宅の伸び悩みが響く。2001年度は67兆9889億円と今年度比1・8%減少する見通し。民間の非住宅投資は引き続き堅調に伸びるが、公共投資の減少分をカバーできないと見ている。

 2000年度の名目政府建設投資は33兆2142億円で、前年度比5・1%減と3年ぶりに減少する。補正予算の一部が年度内に消化されるのはプラス要因だが、財政事情の厳しい地方自治体が単独事業を減少させているのが響く。土木は27兆9789億円と5・9%減、建築は5兆2353億円と0・3%減少する。

 名目民間住宅投資は19兆3422億円で、前年度比2・1%減と2年ぶりの減少。住宅着工戸数は120万9000戸程度と1・4%程度減少すると見ている。分譲住宅は7・6%増加するが、持ち家が7・2%、貸家が1・3%減少する。

 民間非住宅投資は16兆6898億円で、前年度比3・6%増と4年ぶりに増加する。工場が34・1%増と大幅に伸びるなど、民間非住宅建築着工面積は6298万9000平方bと8・4%増で、4年ぶりに増加すると見ている。

 2001年度の政府建設投資は31兆4658億円と今年度比5・3%減少する見通し。住宅着工が118万2000戸程度と2・3%程度減少するため、民間住宅は19兆242億円と1・6%減少。民間非住宅着工面積は6678万平方bと6・0%伸びるため、投資額は17兆4989億円と4・8%増加する。

昨 年4月に民事再生手続きを申請し再生手続きを進めてきた、デッキプレートメーカーの植木鋼管(本社=東京都昭島市、植木勝男社長)は、今月26日に開いた債権者集会で再生計画案が可決され、東京地方裁判所八王子支部から再生計画の認可を受けた。これによって同社は、計画案に沿って債権者への債務弁済に入り事業の再建を進める。

 同社は、昨年1月6日に銀行取引停止処分を受け、4月3日に民事再生手続きの申し立てを東京地裁八王子支部に行った。5月11日に再生手続きの開始決定が下り、10月30日に再生計画案を提出。このほど債権者の過半数以上の承認を得て、再生計画案が認められた。

 同社は、デッキプレートの大手メーカーとして埼玉、三重、新潟、仙台の4工場で製造・販売を行い、一昨年12月にはフラット、合成スラブ、一般デッキなど4工場で月間約1万dを生産していた。一時130人ほどいた従業員は、一度解雇し再雇用して現在40人弱。仙台工場は当面休止の方向だが、埼玉、三重、新潟の3工場はこれまで通り営業・生産を続ける。

東 京地区の 厚板は荷動きに一服感が出ており、溶断業者も商売の変化を感じて強気に出られなくなっている。市中価格(12_、ベースサイズ)は4万―4万1000円で弱含み横ばい。

 国内高炉メーカーの受注が造船や橋梁などを中心に堅調に推移し、厚板に関しては下げの不安は小さかった。しかし、好調な需要も店売り市場への波及効果は一時的なものにとどまり、溶断業者の仕事量にも一服感が出てきた。こうした中で東京製鉄の熱延コイル大幅値下げが、中板とサイズの重複する厚板の不安材料となっている。

 母材需給はバランスが取れているが、今後の高炉メーカー側の需要認識次第で関係者からは「『湯』を振り向けることになるのではないか」との懸念も聞かれる。切板は需要家の要求に対して値下げを防いでいる状態。当面、弱含み横ばいで推移する見通し。