2001.02.07
N KK、住友重機械工業、日立造船の3社は6日、製鉄プラント事業分野について、将来の統合を視野に入れ、広範囲な提携を進めることで合意したと発表した。2001年3月に各社の営業部門を集約した販売会社を設立、4月から営業活動をスタートする。資本金は約2億円で出資比率はNKK34%、住友重機械工業33%、日立造船33%。従業員は約30人で、国内外での製鉄設備の販売とエンジニアリングサービスの提供を狙う。初年度の受注目標は、約300億円を見込む。

 今回の3社のアライアンスは、国内外でのマーケット縮小やシュレーマン・デマーグやダニエリなどの海外メーカーが再編するなかで、総合製鉄エンジニアリング事業を展開するNKKを軸に、連続鋳造機に強い住重と日造とのメニューを補完し合い、中国などアジア地域を中心に国際競争力アップとコストダウンを目指すもの。

 NKKは製銑、鋼板プロセス、条鋼圧延までの一貫した商品を国内外の顧客に提供してきたが、特に電炉関連メニューに強く、提携先を探してきた両社にとっては、高炉一貫製鉄所の建設が見込めない中で、提携のメリットが大きいと判断したという。

 今回の販売会社設立については、3社による計画・設計技術の相互活用、調達や研究開発での協力、設備診断、操業支援などを積極的に推進。特に製銑、製鋼、鋼板プロセスや条鋼圧延分野における顧客への総合的な商品およびサービスを充実させ、顧客から信頼される設備とエンジニアリングの提供を狙っていく。

 現在、世界の製鉄プラントマーケットは、1兆2000億円をピークに、99年度は、6000億円程度に落ち込んでいる。日本国内のマーケットは、500億―600億円程度だが、アライアンスにより、300億円を狙っていく計画。

全 国鉄鋼販売業連合会(会長=大川宏之・芝浦シヤリング会長)は6日、東京製鉄が1月に実施した薄板類の大幅値下げ発表を受けてメーカーネット価格公表の自粛を求める「声明書」を発表した。

 1月22日の東京製鉄値下げ発表以降、鋼材市況全体にその影響が広がっており、鋼材販売業界の市場形成に対する危機感が表れている。

 声明書では「大幅値下げ発表について、驚きと困惑そして憤りを感じざるを得ない。これは流通在庫を無視した行為で、その評価損は計り知れないものがある。値下げの対象となった薄板類だけでなく、他品種への波及が懸念される」としたうえで「メーカーネット公表は市場形成に多大な影響を与える。価格設定はメーカーの裁量によるものとはいえ、あまりにも理不尽。いたずらに市場を混乱させることになる」として、メーカーネット発表の自粛を改めて求めている。

 1月22日の東京製鉄による2月契約価格発表ではホットコイル、酸洗コイル、溶融亜鉛めっきコイル、縞鋼板が前月比5000―1万円の範囲で、それぞれ値下げされた。値下げ幅はホットコイルで最大28%下落と大きく、実勢価格とのカイ離も生じたため、鋼板販売業者を中心に困惑が広がっていた。

 全鉄連は1月29日の常任理事会で協議、「会員が重大な影響を受けつつある」「流通を無視した行為である」との見解で一致した。全鉄連役員会社81社を対象に緊急アンケート(1月31―2月2日)を実施し、全回答の90%(70社)から「東京製鉄による販売価格発表の自粛を求める行動」に賛意が得られたため、声明書を発表した。

大 手軽仮設リース業者、杉孝(本社=神奈川県川崎市、杉山信夫社長)は、2003年度末(12月期決算)を最終とする中期目標(単体ベース)として売上高100億円、経常利益5億円(売上高利益率5%)を目指していく方針だ。これを達成するため、本年1月には水戸機材センターを開設、今後、さらに首都圏でのヤード設置を検討。また、本年1月1日付で連結子会社「ステップ」を杉孝本体に吸収合併するなど、グループ全体の収益拡大や効率化を図り、連結ベースでは売上高150億円、経常利益7億5000万円を確保する計画。

 杉孝は、99年12月期決算(単体ベース)で売上高が70億円、経常利益は1億3000万円を計上。昨年は、ユーザーニーズに即応するなど、取引先へのサービス向上に注力した結果、2000年12月期決算では、売り上げが約80億円と前年度比2ケタの増収となり、厳しい経営環境下であるものの、経常利益はほぼ横ばいをキープする見通しとなっている。

 同社では、中期的な目標をクリアするため、これまで以上に需要にキメ細かく対応できる体制を構築していく計画。この一環として、本年1月には、約2億円を投じて茨城県那珂郡大宮町に「水戸機材センター」を開設した。敷地面積は約2万平方メートル、社員は6人(うち女性2人)で、年々取引先が拡大している水戸地区の需要に積極対応するとともに、これまで鹿島機材センターから行っていた機材デリバリーのコスト負担を低減するのが狙い。同社では今後、さらに首都圏でのヤード設置を検討しており、水戸機材センターを軌道に乗せながら、具体化させていく。

屋 根メーカーの日建板(本社=東京都中央区、別所一美社長)は、コスト削減策の一環として、4月後半に田名工場(神奈川県相模原市)を、旧山梨工場(山梨県)の跡地に全面移転する。フォーミングなど設備をすべて移し、屋根製品の製造(現在500d弱)を継続。田名の従業員11人は全員山梨へ移る。同社は99年12月に屋根・役物の小町工場を閉鎖し、田名と仙台の2工場体制とするなどコストダウンを進めており、さらに田名の土地・建屋の賃貸コストを削減し、経営資源の有効活用を図る。山梨は「関東工場」として5月連休明けから稼働を開始する予定。

 独立系だった日建板は98年に丸紅の子会社となり、別所社長の下、99年から大規模なコスト合理化計画に取り組んできた。99年10月に本社事務所を移転、99年末に小町工場を閉鎖。小町の屋根設備は田名に集約し役物は外注化した。この間、要員圧縮も進め、99年1年間で約15人削減し70人体制とした。

 こうした合理化策と営業強化の成果で、99年度(12月期)は経常黒字を達成。00年度は合理化効果を通年で享受し7000万円の経費削減を積み上げ、またデッキ部門の回復などで売上高は前年度比10%増の33億円、経常利益は大幅増の7000万円と黒字体質を確立した。

 さらにコスト競争力を高めるため、今春に田名工場(敷地面積=約5000平方メートル)を旧山梨工場(同約5000平方メートル)に移設する。山梨は同社の主力工場だったが、採算状況が悪化していたため98年に閉鎖、物流会社に土地・建屋を貸していた。田名では現在屋根製品を月500d弱(10万平方メートル)を生産しているが、これを山梨で行うことになる。山梨工場はアクセス条件もよく、デリバリー面に支障はないという。
国 土交通省はこのほど、2001年3月分の主要建設資材月別需要予測をまとめた。普通鋼鋼材は250万トン(前年同月比4・7%増)と策定され、30カ月連続の増加となった。

 このうち形鋼は63万トン(同4・3%増)、小棒は97万トン(同4・9%増)と予想された。それぞれ形鋼は8カ月連続、小棒は2カ月連続の増加となる。

 この結果、予測通り需要量が推移すると、00年度累計は、普通が2841万7000トン(前年度比5・8%増)で、形鋼は712万4000トン(同6・2%増)、小棒は1109万1000トン(同3・4%増)となる。

 また、00年度第4・四半期(01年1―3月)は普通鋼700万トン(前年同期比3・4%増)で、形鋼176万トン(同3・2%増)。小棒270万トン(同2・4%増)。

住 友金属工業は2001年度に、H形鋼と建材向け厚板の価格改定、付加価値の高い新製品の開発・拡販、プレハブ住宅向け建材の拡充と、コストダウンにより、建材製品の収益を2000年度より拡大する。公共土木向けの需要が減少するが、新製品・開発製品を拡販することで、土木向けの落ち込みをカバーして全体の数量をキープ。値戻し、付加価値製品の拡大、コストダウンで00年度より収益力を増す計画。最終的にはROA5%以上を確保する目標。新製品・開発製品を拡大するため、研究・開発力を積極化する。

 H形鋼は2月、3月に約10%の追加減産を実施。1―3月期は10―12月期と比べて約10%の減産を予定していた。この時期は、季節的に不需要期で市況が低迷していることから、さらに10%の追加減産に踏み切ることで、1―3月期の減産率を10―12月期と比べて20%近くに引き上げる。減産による需給調整により、4月以降には市況を4万円に立て直す。建材厚板の値戻しも当初計画より遅れているため、これに注力していく。

 01年度は公共工事の減少により、土木向けの需要の減退が予想される。このため、独自の新製品・開発製品を拡充することで、土木向けの落ち込みをカバーする。新製品・開発製品は付加価値が高いため、これによる利益で研究・開発を強化し、R&D分野をさらに強くする。

 住宅建材分野では、プレハブ住宅向けの強みを発揮。屋根や床の支柱材を木材から軽量H形鋼に切り替えるニーズをつかみ、屋根材・壁材はグループ会社を合わせて拡大する。住宅の長寿命化に対応した表面処理鋼板も秋には開発のメドをつける。

 一方、コストダウンでは直接コストはほぼ目標数値を達成しており、引き続き削減に取り組む。今後は間接コストがポイントになってきそうだ。
米 オハイオ州のタフト知事(共和党)はこのほど、1億1000万ドルの鉄鋼業界支援計画を提示した。国内鉄鋼市場環境悪化により、大手高炉のLTV(本社オハイオ州クリーブランド)がチャプター11を申請、また鉄鋼企業の操業停止やレイオフが相次いでいることに対応するもので、同計画は鉄鋼企業のリストラ、環境対策投資、従業員教育などの支援が骨子となっている。

 同知事は「鉄鋼業界は州経済を支える主要業界のひとつであり、10万人以上の従業員を抱えており、今回の支援計画はオハイオ鉄鋼業界再生に向けての第1ステップである」とコメントしている。同州政府は1995年以来、鉄鋼業界に対して優遇税制、低金利融資など1億3100万ドル相当の支援を行ってきている。なお、同知事はこのほど、ブッシュ大統領あてに米政府の緊急鉄鋼融資制度の利用性向上などを求める書簡を送付したとも伝えられている。

東 京地区の 等辺山形鋼は6×50で3万5000円中心。溝形鋼は5×50×100で3万9000円中心だが、4万円も浸透してきている。タイト感は継続しており強含み。

 昨年1年間でメーカーは9000円の値上げを実施。一方で市況は6000円の上昇に止まっているため、現在でも流通は値上げ分を転嫁できていない。さらに3月には、メーカーが1―2月に見送った最低1000円の値上げを実施する可能性の高いことから、流通は唱えを上げていく構えを示している。

 1月の需要量および在庫量は12月比横ばいで、100サイズが非常に少ない状態が継続している。

 季節的要因等で今後も大幅な需要増は見込めないが、流通がメーカーに対して減産を要請していることから、在庫の大きな増加はないとみられる。

 今後、市況は上げ基調が続きそうだ。