2001.02.26
関 東のベース小棒メーカー各社は、きょう2月26日売り出し、3月2日締め切りの3月契約分について現状価格に1000円プラスした枠売りを実施すると関係商社に伝えた。2月28日までは明細ベースで受け付けるが、3月契約分は2日で売り止める。メーカー各社は軟化含みの小棒市況のテコ入れを図るため、25%減産、30%の販売カットを進めているが、3月に向けさらに現行比1000円アップを目指し、異例の5日間のみの枠売りに踏み切る。

 関東地区の小棒市況はベース2万6500―2万7000円で、弱気気配をみせている。需要は都心部の大型プロジェクト物件がけん引し、足元のデリバリーは堅調と需給はマッチしている。しかし、ゼネコンサイドは夏場以降に工事量が減少する見込みから厳しい指し値を示し、商社もショート商い(思惑によるカラ売り)からメーカー側に価格値下げを要求する傾向にあり、地合いは甘くなっている。

 これに対してメーカーサイドは、「ここで値を下げると来年度に影響する。価格上昇を実現しなければ、経営は深刻になる」(大塚寿郎・関東棒鋼社長)との認識から、2月、3月と97年1―3月比で25%減産、30%販売カットを行い、2月は現状価格を死守し、3月に1000円の値上げを進める意向。

N KKと日立造船は23日、2002年10月1日をメドに両社の造船事業を統合することで合意。統合に向けて両社で「統合準備委員会」を設置し、具体的な検討を進めると発表した。新会社の事業規模は売上高1500億円以上、人員約3000人となる見込み。

 両社は昨年末、造船事業の相互協力について@規模の経済を生かしたコストダウンA経営資源の共有・補完による商品開発力のスピードアップ、船種の拡大といった商品・技術戦略の強化Bスリムな事業運営体制の確立などを課題に検討を重ねてきた。

 今回の造船事業統合の合意は、両社のこれまでの検討の帰結として、効率的に最大限の効果を達成するためには、両社造船事業の全体機能の統合が望ましいとの結論に至ったもの。

 両社の造船事業統合の検討範囲は、両社の営業・設計・調達・製造・管理・研究開発部門およびその関連会社。

 対象工場はNKKが津製作所(ケープサイズバルクキャリア、アフラマックスタンカー、スエズマックスタンカー、LNG船)、鶴見事業所(艦船新造・修理・巡視船)、日立造船は有明工場(VLCC、LPG船、FPSO、大型浮体構造物)、神奈川工場(艦船新造・修理、アルミ船)、舞鶴工場(艦船新造・修理、パナマックスバルクキャリア)、因島工場(鋼船の改造・修理)。

 両社の造船部門売上高は00年見通しでNKK500億円(前年度795億円)、日立造船1010億円(同994億円)、新造船建造量はNKK89万重量トン(同72万3000重量トン)、日立造船89万重量トン(同73万7000重量トン)、受注残高はNKK1400億円、日立造船1430億円。

伊 藤忠テクノメタル(本社=東京都中央区、松村輝彦社長)は、高性能床板システム「KHスラブ」と、異形鉄筋と床型枠の一体化工法「ファブデッキ」の新製品「ファブスラブ」の製造ラインを、このほど近藤鋼材(静岡県沼津市)に設置した。今回、供給体制を整えたことで、伊藤忠テクノメタルでは関東圏を中心に営業を強化するとともに、ユーザーニーズに即応するため、全国に製造・営業拠点を配置する方針だ。

 「KHスラブ」は、トラス筋PCa板をプレファブ化した、現場作業の省力化や短工期を実現する新タイプの高品質システムスラブ。伊藤忠テクノメタルでは鹿島から特許を購入し、これまで「KHスラブ」の製造体制の構築を進めてきたが、昨年12月、昭和産業下館工場にKHトラス筋の製造設備を導入。本年2月には、近藤鋼材に「KHスラブ」の製造ラインを設置し、供給体制を整えている。

 また、このほど販売を開始した「ファブスラブ」は、異形鉄筋と床型枠の一体化工法である「ファブデッキ」の新バージョン。同製品は「ファブデッキ」を構成していた床型枠を外し、ファブ鉄筋の下半分を工場でPC化して現場に設置した後、さらに上半分をコンクリート打ちして完成させるもので、工事現場での施工時間短縮に寄与する。

N KKは、3月ロールの店売り向けH形鋼の引受量を、11月比10%削減した12―2月の水準から、さらに10%減らす方針を明らかにした。1―3月は10―12月比で20%の減産となる見込み。流通からの申し込みは、2月比10%程度減っている。引受量の削減は、申し込みを減らしていない流通のみが対象。また、3月引き受け分の価格は据え置くことも表明した。

 3月ロールの引受量は、全国平均で11月比20%減、需給緩和懸念のある西日本地区で同30%減となる。流通からの申し込みは全国平均で同20%以上、西日本地域で30%程度減っている。今回の措置は、1―2月の在庫が予想以上に増えたことによる。現在の在庫率は1・9カ月程度。減産によって3月の在庫は減るとNKKでは見ており、「流通は在庫の売り焦りをしないでほしい」(建材営業部)という。

台 湾・中国鋼鉄は22日、第2・四半期の厚板、電気亜鉛メッキ鋼板、棒鋼の国内販売価格をトン当たり300―700台湾ドル引き下げる一方で、熱延鋼板については同200台湾ドルの値上げを実施すると発表した。

 同社は販売価格引き下げについて、需給環境および国際市況の変化に対応するものであるが、需要産業の国際競争力維持を図る狙いもあるとコメントしている。

 これにより第2・四半期の販売価格は、熱延鋼板が同1万300ドル、電気亜鉛メッキ鋼板が600ドル安の同1万6000ドルとなる。厚板についても同300ドル引き下げるが、冷延鋼板、電磁鋼板は据え置く。またバー、ロッドについて同500―700ドルの幅で値下げを実施する。

 なお、同社は(世界の)大手鉄鋼ミル減産で供給過剰感が低下しており、これが(国際鉄鋼)市況回復につながるとみている。

鈴 秀工業(本社=名古屋市緑区、鈴木清詞社長)は、高精度異形磨棒鋼を製造する山口工場(山口県小野田市大字西高泊字河原田411)の第4期工事が完成し、このほど本稼働体制に入った。また、将来の事業拡張のため同工場の隣接地6230平方メートルを購入した。

 山口工場は、工作機械、ロボットなどの幅広い分野で使われているTHKのLMガイド(直線運動用ベアリング)など向けの複雑形状、かつ高精度な異形磨棒鋼を生産する。主要設備は引抜機2基、熱処理炉(STC炉)3基、前処理装置一式、切断機7基など。

 今回の第4期工事は、IT関連向けの複雑形状の異形磨棒鋼の需要増加に対応することが狙いで、従来残業に追われるなど能力不足となっていたことから、前処理工程のネックを解消した。具体的には工場建屋を940平方メートル増築(一部中2階)。また前処理工程のショットブラスト、およびボンデラインと休止していたショットブラストを既存建屋から移設集約し、ショット2基―ボンデのラインとし、前処理と引抜の能力バランスを合わせ、全体の生産能力を引き上げた。この結果、月間能力(長さ換算)は17万メートルから23万メートルへと35%アップした。

関 西地区の大手コイルセンターの秋津鋼材(本社=奈良県大和郡山市、北雅久社長)は今期(2001年3月期)の業績見込み、および来期(02年3月期)計画を明らかにした。来期は売上高で年間90億円前後、利益は経常段階で4000万―5000万円の確保を目指す。取扱量は年間8万5000トン前後と、ほぼ今期見込み並みを計画。高品質の加工体制を背景に、受注を強化していく。

 特に、開発営業部では新規ユーザー開拓を推進、ステンレスなど高付加価値製品の数量拡大を図る。また、ユーザーの最終製品に近い部材加工にも進出したい考えで、実現化に向けた取り組みを展開していく。

 同社は本社工場(敷地面積=1万1000平方メートル、工場建屋面積=5200平方メートル)に大型スリッター3基、小型スリッター4基、ミニレベラー1基、オシレート巻き設備1基を持ち、熱延、酸洗、冷延、表面処理、カラー、ステンレスなどのコイルを加工している。

 今期(01年3月期)の実績見込みは、売上高で89億円と前期比約2億円、損益は経常段階で若干の黒字となる見込み。取扱量は年間8万7000トンと前期比3000トンの微減となる方向だが、コスト低減に加え、これまで赤字だったステンレスもメーカーからの委託加工が入り、黒字化したことが寄与した。

 来期は高い加工能力を武器に、ステンレスなどの高付加価値製品の取り扱いを拡大させる。ステンレスは今期、年間2万5000トンの取り扱いとなる方向だが、来期については今期実績以上の数量を目指す。

東 京地区の 異形棒鋼は2万7000円中心に軟化含みで推移している。ただ、ゼネコンの指し値が厳しく、メーカーは減産を打ち出し市況維持に向かっているがスクラップ市況の下げ基調が続き、不透明感が漂っている。

 足元需給はマッチしているが、ゼネコン側では夏場以降に工事量が減る見込みで仕入れ姿勢を厳しくしている。スクラップとの値差を加味し一部メーカーが受注確保に動く可能性も否めない。

 商社サイドは「このままではズルズル下がりかねない」と歯止めをかけたい意向。メーカーも「現販価以下では売らない」(朝日工業)との姿勢を示し、年度末に向け、踏ん張りどころ。