2001.03.07
大 同特殊鋼と東北特殊鋼は、東北大学の石田清仁教授、経済産業省東北工業技術研究所の及川勝成主任研究官と共同で、pb(鉛)に代わってTi(チタン)炭硫化物を添加した環境調和型新快削ステンレス鋼「TICS」(ティックス)を開発、量産化技術を確立した。Ti炭硫化物の応用は世界初という。これによって非pb鋼でありながら高い被削性と耐食性を実現させた。被削工具の寿命が従来より2―3倍延びるほか、冷間加工性、磁気特性にも優れる。自動車部品、電子機器部品向けなどで用途開発、2004年には40億円の売り上げを目指す。

 なお、今回の開発の一部は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、日本学術振興会(JSPS)の00年度共同公募プロジェクト「マッチングファンド方式による産学連携研究開発事業」として実施された。

 快削ステンレス鋼は耐食性と被削性とが求められるが、従来はpbやS(イオウ)が添加され、これらの特性を満たしてきた。しかし、pb添加は環境問題から欧州での08年規制など使用が規制される方向にあり、非pb鋼の開発が進められてきた。 「TICS」は通常、Sをステンレスに添加するとMn(マンガン)との化合物(MnS=マンガンサルファイド)が形成され、耐食性、冷間加工性、磁気特性を劣化させる欠点があるため、Ti炭硫化物(Ti4C2S2)を添加。これによってpbを使用せず、S添加快削鋼の欠点を改善した。

 今回の開発ではTi炭硫化物の高い被削性を確認、Ti、C(炭素)、Sの成分量の最適化による量産技術を確立させ、国内6件、海外1件の特許申請済み。フェライト系、オーステナイト系、マルテンサイト系と全ステンレスを網羅、他の快削鋼にも応用可能だ。

住 友金属工業は、福岡県の宮田町外3町じん芥処理施設組合からRDF(ゴミ固形燃料)プラントを受注した。受注金額は、約34億円で、処理能力は日量66トン。同社にとっては、鹿嶋市に次いで2基目の受注となる。

 宮田町外3町じん芥処理施設組合は、宮田町、鞍手町、小竹町、若宮町など4町で構成される施設組合。そこで発生する約6万人相当日量46トンの一般廃棄物は、これまでエバラ・インフェルコ製の日量60トンのバッチ炉で処理されてきた。

 今回、RDFプラント導入を決めたのは、2002年12月末から施行されるダイオキシン規制と、福岡県大牟田市で計画されているRDF発電での処理が可能になることが背景にある。

 今回の入札は、一般指名競争入札で行われ、川崎重工業など10数社が参加、それを7社に絞り込んで、最終的には住友金属工業が受注した。

 建設着手は、ダイオキシン規制に対応して近く行われ、2002年4月の竣工予定。現在のバッチ炉設置場所の隣接地に建設する。製造された日量33トンのRDFは、福岡県の大牟田市まで運び込み、大規模発電設備でリサイクルされる。

川 崎製鉄は6日、01年3月期決算見通しについて、連結は売上高1兆2700億円程度(前回見通し1兆2700億円程度)、経常利益460億円程度(同530億円程度)、当期損益190億円程度(同160億円程度の利益)、単独は売上高7800億円程度(同)、経常利益400億円程度(同415億円程度)、当期損益250億円程度(同20億円程度の利益)になることを明らかにした。

 鉄鋼事業では、国内向けの販売数量は前年度に比べて増加するものの、輸出向けについては、秋口以降の在庫過剰感、米国経済の減速を受けたアジアの需要家における活動水準の低下や対日アンチダンピング提訴の動きから減産を強化している状況にあり、前年度並みの販売数量にとどまる見通し。

 他の事業については、化学事業は計画を上回る業績が予想されるが、LSI事業は事業環境が悪化しつつあり、黒字は維持できるもののその水準は当初予想を下回り、エンジニアリング事業は依然として厳しい状況が続いている。

 このため、連結業績の見通しは、下半期での鉄鋼事業における輸出環境の悪化に加え、川鉄商事における多額の特別損失計上に伴う持分法投資損失も加わることから、11月時点での経常利益見通しを下方修正した。

住 金精圧品工業(本社=愛知県半田市日東町、岸田達社長)は、冷間鍛造の自動車部品分野が順調に伸びていることから、今営業年度(2000年4月―2001年3月)は売上高として前年度対比で15億円程度増収の92億―93億円を見込んでいる。来営業年度は単体で100億円台乗せを目指すとともに、米国子会社も軌道に乗り始めており、「グループ全体では115億円を目指したい」(岸田社長)考えだ。

 同社は住友金属小倉(本社=北九州市小倉北区、天谷雅俊社長)の100%子会社。ハイテンションボルトの大手メーカーで、現在では月間2000トン程度を生産しているほか、自動車・産業機械用の精密部品の製造・販売にも力を入れており、月間で約1000万個を製造している。こうした中、最近では「自動車部品の需要として従来の熱間鍛造品よりコスト面でも有利な冷間鍛造品に対するニーズが高まってきている」(岸田社長)ことから、この分野の売上高がハイテンョンボルトを上回る水準にまで増加している。

 さまざまなニーズに対応するため同社ではCAD/CAMシステムを活用して金型の設計・製作を行っており、全体の70%を内製化しているのも大きな特徴で、売上高は前年度実績の78億円に対して今年度は92億円から93億円程度が見込まれる状況だ。収益的にも前期はほぼ収支トントンだったが、今年度は黒字確保が見込まれる情勢にある。

 このほど来年度の予算を編成したが、「東海地区の自動車部品関連はしばらく好調に推移する。収益的にも合理化効果がさらに期待できる」と見ており、単体での売上高として100億円台乗せを目指す。

新 日本製鉄名古屋製鉄所のプラスチックリサイクルセンターは、廃プラスチック処理量が日量50―60トンと稼働率50%に達している。行政側の廃プラ回収が軌道に乗っていないため、年間処理能力4万トンに対して操業度は低いが、名古屋市は2004年に年間回収量6万トンの実現を掲げており、行政側の回収率向上と歩調を合わせて稼働率を高める方針だ。

 名古屋製鉄所は、99年にゴミの分別回収を決定した名古屋市の協力要請に応じて、45億円をかけて処理場などを建設し、昨年10月から本格稼働を始めている。市が回収・梱包した廃プラを引き取り、事前処理場で鉄、アルミ、ガラスなどの不純物や塩化ビニルを取り除き、減容成形して直径2・5センチ、長さ5センチの粒子状に処理する。

 粒子は石炭99に対して1の比率で混合し、コークス炉で1200度の高熱で分解する。生成されたタールや軽油などの油分は新日鉄化学などでプラスチック原料として利用され、コークスガス、コークスは従来通り所内で利用される。

 現在名古屋市の他、東浦町から廃プラを受け入れている。センターの処理能力は300日稼働で年間4万トンと日量130トン強のため、稼働率は50%程度。

 名古屋市でも昨年8月から分別回収を始めたばかりでまだ軌道に乗っていないが、名古屋市の回収率向上や他の自治体からの受け入れで今後、処理量は着実に伸びる見込みで、名古屋製鉄所では処理設備の拡張を含めて対処する考えだ。

サ ンロックオーヨド(本社=大阪府泉大津市臨海町2―12、岡村伸啓社長)は、伸線の前処理工程におけるコスト削減と生産効率の向上を目的に、本社工場内へメカニカルディスケーラー4基を新たに導入する。設備投資額は約5000万円強。4基のうち3基についてはすでに2月中に設置を終えており、今月中に残りの1基を据え付け、4月から本格稼働を開始する。

 同社は鉄線、針金などの線材条鋼加工品メーカーで、本社工場のほか、キサカタ工場(秋田県)、播磨工場(兵庫県)など国内に計5カ所の工場を有する。一昨年には高石工場機能を本社に集約する一方、昨年春には同じ日商岩井系列のテイモーの溶接金網部門を譲り受けるなど、ここ2、3年は事業基盤の整備に着手している。

 本社工場では従来、伸線の前段階として、酸洗装置による処理を月間6500―6600トン行っていたが、設備能力に対してフル稼働状態にあったことで、工程待ち状態が生じるなど、効率面で問題があった。

 同所では、もう一方の前処理工程として、20基のメカニカルディスケーラーが稼働しているが、今回さらに4基を増設することにより、酸洗工程に月間700トン分の余裕が出ることで、「その分、工程待ちのロスが解消されることで、生産効率のアップが図れる」(岡村社長)としている。
大 手ファブリケーター、春本鉄工(本社=東京都中央区、佐藤秀一社長)は昨年から鋼・コンクリート複合構造のPC箱桁橋向け波形鋼板ウェブの製作を開始しているが、すでに4つの現場で受注するなど、好調なスタートを切っている。

 波形鋼板ウェブを用いた鋼・コンクリートの複合構造橋は80年代に仏国で開発され、カンペノンベルナール社が施工。山岳地帯など架設地点への進入が難しい施工現場では、これまでPCコンクリート橋が採用されてきたが主桁自重が大きいなど課題も多く、ここ数年波形鋼板ウェブを用いたPC箱桁橋の施工実績が増えてきている。

 春本鉄工では、大阪工場内(大阪市大正区)に波形ウェブ橋の製作ライン(大型専用1000トンプレス機)を設置。同プレス機を用いることで、水平溶接無しでウェブ高11メートルまで製作でき、高い精度と性能が確保される。

 波形ウェブ橋は(1)主桁の自重を軽減でき、コスト縮減や下部構造のスレンダー化などが図れる(2)鋼板を波形にすることで、補剛材を要せずに高いせん断耐力が得られる(3)波形鋼板のアコーディオン効果によって、コンクリート床版に効率よくプレストレスが導入可能(4)コンクリートウェブが不要で、施工省力化や工期短縮が実現―などのメリットがある。

大 阪地区の等辺山形鋼はベース3万4000円どころで弱もちあい。建築、機械など関連需要が冷え込み、市中の荷動きは低調。流通出荷量は先月も昨年末比10%減の水準で推移し、「今月も同様の動きで、回復する兆しがない」(特約店筋)のが現状。

 僚品のH形鋼市況が需給緩和から続落していることもあって、アングル市況もこれにやや引きずられている格好。ここにきて、「置き場3万4000円も通りづらくなっている」(商社筋)という。

 ただ、市中在庫は増加基調であるものの、メーカーのロール調整の効果もあって、ほぼ需給均衡。市況はやや軟調だが、大崩れはないもよう。