2001.03.29
三 井物産と三菱商事は、小棒販売の簡素化を目的としたゼネコンとのネットワーク(NW)システムを構築する。01年度上期中をメドにシステムを立ち上げ、新会社の設立も視野に入れる。小棒メーカーと商社間の受発注システムと帳票類の効率化を目指したNWや、ゼネコンにも個々のNWはすでに出来上がっているが、この二つを結ぶシステムにより、物流コストの削減や小棒の秩序あるマーケットの構築につなげる。

 新しいシステムは、これまでの小棒の受発注だけではなく、販売に踏み込むことがポイント。加工や現場施工などの複雑な商流の簡素化にもつながり、物流の機能に変化が生じるためコストが抑制できる。ゼネコンの現場購買が不要となるため、ゼネコン購買の改善にも寄与。結果的に、小棒市況の乱高下を防ぐことになる。

 当面は三井・三菱の大手総合商社2社で新システムと新会社を立ち上げ、メーカーと商社間のNWやゼネコンのNWと結ぶ。その後は2社以外の商社にも参加を呼びかけ、小棒取引全体のコストダウンを目指す。

 三井・三菱の両社は、小棒メーカーと商社とのNW会社、デーバー・イーディーアイセンター(略称DBE、完倉洋一社長=三菱商事建設鋼材・冷鉄源事業部長)に出資。小棒の受発注や出荷・請求データのEDI化に加え、機械式鉄筋継手にも利用の拡大を計画している。

 DBEには三井・三菱の2社以外にも、伊藤忠テクノメタル、住友商事、日商岩井、丸紅鉄鋼建材の合計6商社が出資。メーカー側からはベース小棒5社(朝日工業、伊藤製鉄所、合同製鉄、東京鋼鉄、東京鉄鋼)が資本参加している。

 5社以外の関東地区の細物小棒メーカー6社もDBEを利用する意向を固めており、現在各社で接続の準備を進めている。準備が整ったところから順次参加の予定で、今年4月までにはベース5社と細物6社を合わせた11社の体制が構築できる。関東地区以外では、各地区のメーカーの参画に合わせた展開を進め、来年6月をメドに完了する予定。

 このNWとは別に、ゼネコン各社は独自にNWの構築を進めている。だが、ゼネコンと商社を結ぶNWだけがなかったため、三井・三菱は新たなシステムを構築。最終的にはメーカーと商社間のNWやゼネコンのNWと結んで、小棒取引を簡素化することでコストダウンを図る。

経 済産業省がまとめた2001年度第1・四半期(4―6月)の特殊鋼需要見通し(熱間圧延ベース、月平均)によると、合計は131万9300トン(前期比0・3%減、前年同期比1・5%増)と策定された。輸出は中国向けコンテナ材など高抗張力鋼の伸びから増加。一方の国内向けは、主力需要分野の自動車生産をKD含め合計385万台(同4%減、同0・5%増)と予測、さらに在庫の増加傾向を加味した生産対応から前期比微減とした。前期比では3期連続減に対し、前年同期比では8期連続の増加となる。

 特殊鋼の内需については、自動車生産の減少が小幅にとどまっており、急速な減退は回避されている。ただ、在庫水準は、1月末で128万4000トン(生産者76万1000トン、販売業者52万3000トン)と12月末の123万5000トンを上回り、在庫率は94・8%(前期末比3・6ポイント増)と増加傾向にある。こうした在庫推移をにらみながらの慎重な生産対応がポイントとなる。

 特殊鋼需要見通しの内訳は、国内94万3700トン(同3・3%減、同0・6%減)、輸出が37万5600トン(同8・2%増、同7・1%増)。国内向けは8期ぶりの前年同期比減となる。

 需要見通しの前提となる自動車生産は、完成車が245万台(同7%減、同0・9%減)、KDセットが140万台(同横ばい、同0・5%増)。完成車では北米輸出の減少などを織り込んだ。

 これらを受けて、国内向けについては、構造用鋼など自動車用鋼を中心に減少を予想。前期では全鋼種が前期を下回る。ステンレス鋼板は厨房など住宅機器や建材向けの伸びで前年同期比増とした。

 輸出では高抗張力鋼の伸びが大きく。全体を押し上げる。

三 菱商事は28日、BHPが保有する豪州東北部クイーンズランド州の原料炭(強粘炭)2プロジェクトの権益の一部を買い取り、それぞれ権益保有率を50%ずつ均等保有に移行することで合意した、と発表した。

 プロジェクトはセントラル・クイーンズランド・コール・アソシエイツ(CQCA)およびグレゴリーの2つ。CQCAについては、三菱商事の100%出資の子会社ミツビシ・デベロップメント・ピーティワイ・リミッテッド社(MDP)とBHP両社が昨年11月、権益の32%を保有するキュー・シー・ティー・リソーズ・リミテッド社(QCT)を買収し、両社とも16%ずつ権益比率を高めた。今回の合意でMDPはBHPが保有するCQCA権益の約18%を買い取る。

 また、MDPはグレゴリーに関してもBHPが保有する権益の約30%を買い取り、MDPとBHPが2プロジェクトで保有比率を50%ずつで均等化する。

 今回の合意で、BHPからのMDPの買い取り総額は10億500万豪ドル。

 三菱商事によると、2プロジェクトで産出される強粘炭は年間4000万トンで、このうち、1000万トンが日本の高炉向け。残り3000万トンはヨーロッパ、インド、韓国、ブラジルなどに輸出されている。

 今後、BHPとMDPはCQCAならびにグレゴリーJV傘下の炭鉱操業を共同で運営し、また、生産される石炭についても共同で販売する。

 両社トップのコメントは次の通り。

 ▽BHPのポール・アンダーソン社長兼CEO=MDPとの権益均等化で世界最優良の原料炭事業の利害が完全に一致、二者の強いパートナーで運営する体制が確立した。この体制により、クイーンズランド州の石炭事業の強化を追求する。

 ▽MDPの板谷社長=優良資源への投資は重点戦略の一つ。ブラックウォーター・サウスブラックウォーターの両露天掘り炭鉱統合に向けての1億3000万米ドルの投資決定を含め、一連の大規模な新規投資は唯一の原料炭事業への投資である。今回の戦略提携は、原料炭事業において競争力を維持するには何が必要かということで、両社の共通ビジョンを見いだしたことから実現した。
川 崎製鉄は、熱間圧延後の薄鋼板の中の微小な非金属介在物を、薄鋼板の全面・全断面にわたりオンライン検出可能な超音波探傷装置を世界で初めて開発し、千葉製鉄所の酸洗ラインに設置、昨年9月より稼働を開始した。

 缶用鋼板中の非金属介在物は、ユーザーでの塑性加工工程において、割れやピンホールの発生の原因になる場合があるため、非金属介在物を極少化した製品を製造する技術、および製品の全面・全断面を検査して問題となる非金属介在物を検出する技術が重要となる。最近は、鋼板の薄肉化が進み、より微小な欠陥の検出が可能な装置が望まれていた。

 従来、薄鋼板の非金属介在物の検出装置としては、板波探傷装置、漏洩磁束探傷装置などが用いられてきた。板波探傷装置は欠陥の検出能力が低く、微小な介在物の検出が困難であり、また漏洩磁束探傷装置は、従来法では欠陥の検出能力が最も高いものの、冷間圧延後のごく薄い鋼板(板厚が0・2ミリ程度以下)にしか適用できない欠点があった。

 今回同社が新規に開発した「超音波探傷装置」は、薄鋼板を挟んで超音波の送信プローブと受信プローブとを向かい合わせて配置し、送信プローブが送信した超音波のうち、欠陥部分に反射して受信プローブに達する欠陥反射波によって、欠陥を検出する。送信および受信プローブを薄鋼板の通過ラインに設置した水槽に幅方向に並べて設置し、水中で全幅、全長にわたり非金属介在物の検出を行う世界初の画期的な探傷装置。

川 崎製鉄は、本年度から「KSコラム(ダイアフラム付き円形鋼管柱)」の本格販売を開始しているが、実績は5000トンの見通しで、好調なスタートを切った。来年度はチャレンジ目標として1万トンを掲げており、首都圏再開発向けPRを強化して、達成に向けて力を注いでいく方針だ。

 「KSコラム」は、99年度から販売を開始したダイアフラム付き円形鋼管柱。同製品は(1)ダイアフラムが取り付けてあるので、仕口加工の省力化が可能(2)あらゆる方向からの梁に対応でき、リングの出幅も小さく自由な平面計画を実現する(3)リングと柱鋼管の接合は部分溶け込み溶接を基本とし、加工が簡単で経済性に優れている(4)CFTに適用した場合、通しダイアフラムなどの障害物がないため、応力伝達に重要な柱梁接合部にもコンクリートが確実に充填―などのメリットがある。

 近年、建築物の高層化や大型化、デザインの多様化によって、鋼管内部にコンクリートを充填するCFT構造は鉄骨造や鉄筋鉄骨造、鉄筋造に次ぐ“第4の構造”として、主に首都圏プロジェクト向けで需要が漸増している。

 川崎製鉄ではゼネコンや設計事務所、ファブリケーターなどにPRを展開すると同時に、納期・製作両面でも広範な需要家ニーズに対応。また、全国の出先機関でもアピールを強化している。

 この地道な活動が功を奏し、六本木六丁目など著名物件で受注が内定。このため、本年度実績は5000トンの見通しで、好調なスタートを切った。同社では来年度、「KSコラム」の市場浸透を一層推進し、チャレンジ目標である1万トンをクリアしていく方針だ。
N KKが京浜製鉄所でPETボトルのリサイクル事業を計画していることが明らかになった。投資金額数十億円で、国内最大級のリサイクル施設を2002年2月をメドに完成させる。鉄鋼メーカーのPETボトルリサイクル事業参入は、北九州で新日本製鉄が手掛けている西日本ペットボトルリサイクルに次ぐものとなる。

 今回の計画は、NKKとエヌケー環境が共同で京浜製鉄所内の1万2500平方bの敷地にPETボトルのリサイクル工場を建設するというもの。現在、環境影響評価など行政審査の手続き中で、これが認められれば最大能力年間1万7000トンのリサイクル工場が建設される。

 容器包装リサイクル法に基づいて集められたPETボトルを繊維原料としてマテリアルリサイクルし、キャップなど残りの廃プラスチックは製鉄所の高炉原料として活用する。

処理プロセスとしては、各自治体で回収したPETボトルを粉砕、洗浄、乾燥してペレットを製造、それを衣料や洗剤ボトルの原料として、マテリアルリサイクルしていく。
ト ピー工業は28日、建設機械の足回り部品メーカーである扶桑工業(本社=滋賀県長浜市、藤井源太郎社長)と、建設機械の主要足回り部品である「ローラー」の製造・販売に関する分野で、業務提携に入ると発表した。今後はトピーの扶桑への資本出資も視野に入れ、同じく建設機械足回り部品である「アイドラー」など、扶桑が持つローラー以外の事業についても提携関係を模索する。

 トピーは、油圧ショベルなど建設機械の足回り部品のうち、履帯の国内トップメーカー。扶桑は、履帯と密接な関係を有するローラーを主要製品とするメーカー。

 今回の提携により、トピーは扶桑からローラーのOEM供給を受け、履帯とセット販売する体制を構築し、総合足回り部品メーカーとしての基盤を固める。一方、扶桑はトピーから材料支給を受け製造コストの低減を図るほか、トピーの広範な販売ルートの活用により、ローラー事業の量的拡大を目指す。

 また、両社がローラーの加工・組立等の製造技術および設計技術に関して、相互交流することで新製品・新製造方法等の研究開発も進める。これにより、履帯とローラーの最適設計による品質向上とコスト低減、モジュール販売による効率性を追求することが可能となる。

 国内建設機械メーカーへの履帯とローラーのセット販売は、今年4月から開始。トピーは当面、ローラーによる売上高増加として01年度14億円(16万個)、02年度20億円(23万個)を目指すが、将来はセット販売の市場浸透に伴う履帯の売上高増加も見込んでいる。

鉄 骨建設業協会(会長=毛利哲三・松尾橋梁会長)はこのほど、2001年度の事業計画案を策定した。それによると、01年度は、長引くファブリケーターの厳しい経営状況を改善するため、受注機会の確保・推進のほか適正価格の確立、契約体系の見直しなどに主眼を置いて、各種委員会活動を通じて積極的に展開していく方針だ。

 同計画の骨子は(1)適正な契約の確保及び推進(2)鉄骨価格の適正な算定方式の確立及び推進(3)鉄骨生産技術の調査、研究及び実施(4)鉄骨品質・生産体制の調査、研究及び推進(5)海外関係機関の情報収集及び意見交換(6)第1次労働災害防止計画の推進―などがメーンとなっている。

 重点ポイントとなる「適正な契約の確保及び推進」では、“受注形態の改善”として、着工前指示書の提出要請を強めていくとともに、昨年行った発注関係団体(機関)などへの陳情活動を再開する。

 着工前指示書の提出要請は、施工開始時に重量や総単価、工期や支払い状況などを明記した指示書の提出をゼネコンに求めるもの。ゼネコンと明確な事前契約を結ぶことで、元請け・下請けともに契約が徹底するとともに、着工後の追加・変更など鉄骨工事にかかわる下請け被害を解消する。

 発注関係団体(機関)への陳情に関しては昨年、大手ゼネコンなどを対象に「鉄骨業界の健全な経営体制の構築についてのお願い」と題した文書を通じて、約200の発注者に鉄骨単価の適正化を求めている。本年6月にはこれを再開し、首都圏プロジェクト発注に関係する100の団体・企業体を対象に、鉄建協の役員クラスや運営委員会メンバーが陳情する計画だ。

 また、鉄建協がこれまで調査・研究を進めてきた新しい契約方式の中で、とくにCM方式(コンストラクション・マネジメント)を含む分離発注に関しては参画に向けてさらに検討を進めていく。それと同時に、昨年設立した性能評価機関である日本鉄骨評価センターを機能させ、新評価制度の下で鉄骨の品質確保に取り組む方針。

厚 板は需給の緩みと引き合いの落ち込みから弱含み推移が続く。市中価格は4万―4万1000円中心。 市中では3月の商いが伸びていない中で、供給面で先安観が加速しているため弱気の販売。仕入れ価格やメーカー側の対応に業者間で不安が先立っている。定尺品は小口引き合いで大崩れはないが、徐々に値下がりして1000―1500円の下落。

 高炉メーカーでも需要に対して悲観的には見ていないが、在庫が積み上がっているため調整が必要との認識。流通では大型建築物件が出そろいつつあることなど、需要に頭打ちムードが出ている点を懸念している。目先も弱基調か。

大 径角形鋼管(コラム)は12×300×300の一次加工付き価格で、STKR5万7000―5万8000円。BCRは6万5000―6万6000円と弱含み。4月以降の荷動きは、大きくは好転しないとみられる。

 3月の在庫量は2月比減る見込み。メーカーは、4―6月は1―3月比で15―20%申し込みが増えるとみて増産する。しかし流通の見方は厳しい。増加率は同5%程度とみており、4月から5月前半まで需要は増えないととらえる。その後「需要増の手ごたえが感じられてから申し込む」(商社)という。在庫率が2カ月を上回っているため、在庫で対処できるためだ。市況上昇は5月中旬以降。

針 金は弱含み横ばい。

 地区内の荷足は伸び悩み状態が続いている。期末環境であるにもかかわらず需要不足は否めない状況で、市中問屋筋では小口での引き合いに終始しているといったもよう。

 一連の製品値戻しについても、メーカー側としては新販価浸透への意向をいぜん崩していないが、足並みにはバラつきがあるのが実情か。市中では好材料が薄い環境下で価格・数量ともに大きな変化はみられず、流通段階でもユーザーからの下げ要請が続いている中、販価の現状維持に努めている。「多品種に比べて地合いはしっかりしている」(流通筋)としながらも、輸入増の影響もあって、当面は様子見か。