2001.04.03
神 戸製鋼所は2003年までに、自動車用高張力鋼板(ハイテン)の受注比率を現在の約50%から70%以上に引き上げる。ホワイトボディー(ボディー骨格材)向けでは特に、80―100`級デュアルフェーズ(DP)鋼の開発に注力する。USスチールとの全面技術提携による日米での同時量産体制や材料、技術両面からの顧客支援を武器に、ハイテン化が一層進むと予想される2004年以降へ向けて開発を進め、自動車メーカーや部品メーカーへの提案活動を強化していく。

 ホワイトボディー向けハイテンでは、高加工・成形性や溶接性の確保を重視。組織制御に着目し、中でも降伏点が低いDP鋼の開発を推進する。サイドメンバーやクロスメンバー部品での採用を視野に入れており、自動車メーカーには80―100`級溶融亜鉛めっき(GA)ハイテンのサンプル出荷を開始している。 DP鋼と同様に80―100`級ハイテンで採用の可能性が高いTRIP鋼の開発も並行して進める。水冷槽やロール冷却装置を持つCAL(連続焼鈍ライン)など、加古川製鉄所(兵庫県加古川市)独自の冷却設備や技術ノウハウを活用する。

 米国USスチール(USX)との自動車鋼板分野における全面技術提携により、80`超級ハイテンでも日米同時量産体制を確立。材料や技術面で支援協力のスピードを上げるとともに、米国が先行する加工シミュレーション技術や次世代技術(ハイドロフォーミング、テーラードブランクなど)の相互移転や共同開発を積極的に展開する。

 同社の自動車鋼板受注に占めるハイテン比率は、99年までに約40%を上回り、足もとで50%を超えている。これを2003年までに加古川製鉄所のハイテン生産比率とともに、70%以上に引き上げる方針。

経 済産業省は2日、米通商代表部の2001年版外国貿易障壁報告での対日鉄鋼問題に関する指摘について「日本の高炉5社が経済省の認知のうえで生産、価格、市場分割の調整を行っているという事実はなく、むしろ日本市場の競争は激化している」と反論する見解を明らかにした。

 また、「日本鉄鋼業が諸外国のカウンターパートと2国間の貿易を管理するため調整を開始した」とする記述に対し、「そのような事実は承知していない」と否定。そのうえで、日米、日・EUなどとの間で鉄鋼産業に関する政策の意見交換のための対話を行っていることを説明。この対話の中で同報告が引用している商務省報告書の指摘事項について「そのような事実はないことを説明してきている」と反論した。

日 本高周波鋼業は、3月30日から、同社で製造する工具鋼の一部について、日本メタルサイト(MSJ)のサイトを窓口として電子商取引を開始した。対象商品としては、冷間ダイス鋼「KD11S」の6面加工基準プレート、高速度鋼「SKH51」「SKH55」の黒皮丸棒などだが、順次範囲を広げていく予定。

 取引は、伊藤忠商事・丸紅・住友商事の大手商社が共同で出資・運営する電子商取引サイト「MSJカタログ販売」内のプロダクト名「工具鋼」を通じて行う。同WEBサイトにカムス(ケイ・エイ・メタルサービス)・イフ商会など、高周波の製品を扱う代理店がセラーとして登録されており、ここにサイト上で取引申請を行い受け付け後高周波製品について交渉・購入することが可能となる。

 また、日本高周波鋼業では、「MSJカタログ販売」上の取引について、スタートキャンペーン期間に限定して、特典価格を設定している。

 「MSJカタログ販売」の特徴は、(1)購入の額などに応じて顧客ごとに特典価格を設定できる(2)金融サービスを活用すれば、売り手として回収のリスクがなく、コストも低減できる(3)サイト手数料は金融サービスも含め通常の流通口銭に比べ極めてリーズナブル。
阪 和興業の鋼材電子商取引サイト「ハンワ・スチール・コム」の3月の成約量が1万998トン(1970件)となり、単月での成約量が当面の目標だった1万トンを突破した。関東地区での品種拡大に加え、3月から名古屋支社の中部地区実績が加わったことが、ネット利用の増加につながった。

 この結果、昨年10月からスタートしたハンワ・スチール・コムの販売累計も3万5000トンを超え、着実に伸びている。成約量の内訳は条鋼類が55%、鋼板類が45%。

 さらに、5月17日に大阪で説明会を予定しており、6月から関西地区でサービスを開始する。また現在、顧客や同社営業マンの要望により「物件管理対応」「枠契約対応」「別途一車運賃対応」など多彩な機能を開発中だ。
総 合リサイクル事業を展開している大山金属グループの大分エコセンター(本社=大分市鶴崎、大山直美社長)はこのほど、三佐工場の第1期工事を完了し落成式を行った。特に同工場は、使用済み自動車のオールリサイクル工場としてサーマル、マテリアルなどを含めたケミカルリサイクルを行う21世紀環境対応型工場。主力製品のプレスは、厳しい基準をクリアし品質が評価され、新日本製鉄大分製鉄所向けに本格納入を開始した。当面、月間1000トンの処理加工を行う。

 三佐工場は使用済み自動車の解体とスクラップ処理がセットされた新しいタイプのオールリサイクル工場であり、敷地面積は6300平方メートル。工場建設に当たっては5億円を投資した。

 工場は、第1期と第2期工事に分けて建設する。このうち第1期工事は、敷地面積3300平方メートル内にプレス工場および事務所(建屋面積850平方メートル、2階建て)を建設。設備として300トン型大型プレス、60トン計量器、自動車解体ニブラー、フロンガス吸引機、ガソリン吸引機、タイヤ脱着機、マグネット付きユンボなどを導入した。プレスの処理加工能力は月間2000トン。
共 英製鋼名古屋事業所(愛知県海部郡飛島村、疋田修三常務取締役所長)は、4―6月の生産量を前年同期比15%減に抑制する計画だ。

 需要の先行きが不透明になるなか、減産体制をとることで価格優先の姿勢を強く打ち出すと同時に、生産量を低位ながらも安定化させ、もう一段の合理化を進めようとするもの。これにより4―6月期の同事業所の月間生産量は棒鋼、線材合わせて5万トン強となる見通しである。

 同事業所は鉄筋用棒鋼、機械式鉄筋継手、普通線材を生産している。昨年10月に4直3交代から3直3交代への減直を実施し、現在は製鋼部門を24時間稼働させるのは土日のみで、平日は夜間操業の態勢だ。また、併せて要員も190人台まで削減するとともに、在庫ヤードとして賃借していた営業倉庫を返却するなどの合理化も進めている。しかし、昨年末から主力の小棒市況が軟化、同事業所は設備の償却負担などもあって、厳しい収益状況を余儀なくされている。
N KK九州支社(大出直文支社長)は、大分県佐伯市のごみ処理施設の基礎工事向けに、施工時に排土が出ない鋼管杭「つばさ杭」を1260トン、315セット受注した。トン数ベースで同製品最大の実績であり、同支社では「環境にやさしい点が評価された」として、施工見学会を開催するなど、PRを強化している。

 今回、先端翼付き回転貫入鋼管杭「つばさ杭」が採用されたのは「佐伯広域ごみ処理施設建設工事」(仮称、施主=佐伯地域広域市町村圏事務組合)の基礎工事。これは敷地面積3万平方bに、建築面積6000平方b(RC造、地下1階、地上5階)のごみ処理場及びコミュニティー棟を建設するもので、ごみ処理施設(ガス化溶融炉)もNKKが受注している。

 使用する鋼管のサイズ(外径)は406・4ミリと508ミリで、大型物件だけに施工機4基を導入して施工を行っており、1日8セットの施工が順調に進められている。基礎部分の工事は3月上旬に着工し、今月中旬に完工する予定。ごみ処理施設は2003年3月に完成する。

堅 調だったドラム缶出荷が頭打ちの様相を帯びてきた。ドラム缶工業会(理事長=近藤徹・川鉄コンテイナー社長)によると、2月のドラム缶生産・出荷実績は、生産が前月比0・2%減、前年同月比4・2%減の2万7600トン、出荷がそれぞれ横ばい、4・5%減の2万7600トンとなり、生産、出荷とも24カ月ぶりに前年比を割った。

 用途の7割を占める化学向けが、アジアの景気減速による輸出減退が影響し、前年同月比2・9%減と2年ぶりに前年比を割り込んだのが要因。「3月も振るわない」(メーカー)との状況で、順調に回復してきたドラム缶出荷にブレーキがかかっているようだ。

 主要製品の200g缶は、前年同月比で3・5%減と落ち込んだ。しかし、好不調の目安といわれる100万本の大台は達成しており、現時点では大幅縮小とはみられない。

 ペール缶は、出荷の50%を占める石油向けが同7・7%減、44%を占める化学向けが12・7%減と需要先が振るわず、9・5%減の184万1200本にとどまった。

東 京地区の厚板は弱含み。市中価格は3万9000―4万円(12ミリ、ベースサイズ)中心と小幅下げにとどまるものの、中板と重複する部分から幅広いサイズで先安ムードがある。 1―3月は急速に不安感が広がっていき、荷動きも「月を追うごとに悪くなっている気がする」(溶断業者)と盛り上がりに欠けた。4―6月の需要は「大きな落ち込みはない」(メーカー)との見通しだが、市中に手当てを抑える傾向があることから不透明。

 大型建築物件の波及から、大手溶断業者は高稼働を維持しているが、中小では業者によって温度差があるという。定尺市況は弱含みながらも小幅下げに止まるか。

東 京地区の針金は荷動きに精彩を欠き、もちあいで推移としている。

 民需に活気が依然としてみえず、今年は公共事業関連が例年以上に伸び悩み、実需難は解消されていない。問屋では1―3月と当用買いの傾向が強く、小口物の商いは忙しいものの、まとまった数量は出ていない。

 加工メーカーは、鉄線など僚品市況のムードが軟化する中、売り腰固く、現行販価を維持している。

 問屋は、一部値下げ要求に応じつつも大半は据え置きで対応。需要に好材料は少ないが、メーカーの強腰が下支え、当面、横ばいで推移する公算が大きい。

 市中実勢は、8番(4・0ミリサイズ)=12万6000円中心。

大 阪地区のH形鋼は荷動き不振から流通の安値応じが目立ち1000円の続落。市況はベース3万2000円どころ。

 市中の荷動きは相変わらず低調。3月の流通出荷量も「ほぼ前月並み」(特約店筋)の低水準で推移した模様で、1―3月出荷量はバブル後最低の水準に落ち込んだ模様。

 また、市中在庫はメーカーの引き受けカットや流通の申し込み削減効果で、ようやく増勢傾向に歯止めがかかってきたが、まだ在庫量自体は適正水準を上回っており過剰感が強い。

 依然として、電炉物件価格も3万1000円と安く、一部流通の安値攻勢にも引きずられ、市況は引き続き下落傾向。