2001.04.20
東 京製鉄(池谷正成社長)は、異形棒鋼のD35および38の太径サイズに新規参入した。4月20日売り出しの5月契約から販売を開始した。異形棒鋼はビル物件での耐震性向上を背景に、太径サイズのニーズの高まりを受けた。D35はD16ベースサイズ比で2000円、D38は3000円のエキストラをつけ、単価はそれぞれ2万9000円、3万円とした。また、昨年の建築基準法の改正に合わせ、溶接性を高めたU形鋼矢板の新鋼種SYW295および390も5月契約から追加し、全般的にサイズ・鋼種の拡大を図った。

 東鉄は異形棒鋼をD10から32まで製造・販売していたが、太径サイズのニーズが増えたことでD35、38を追加した。高松工場で生産し、主に西日本地区に出荷する。3月契約では高強度のSD390を追加しており、耐震性を求める需要家ニーズにこたえる方針で、さらに太サイズ、高強度の鋼種の販売を検討していく。 異形棒鋼の太径サイズと高強度の鋼種は最近需要が増え、とくに関東地区では都心部の大型プロジェクト工事向けに増えている。サイズは35、38、41が多く、鋼種もSD345はほとんどなく、SD390が主体となっている。ただ、東鉄がつけたエキストラについて他メーカーでは、「関東ではD35で4000円、D38で5000円が一般的で(東鉄のエキストラは)低すぎる」と指摘する。

 U形鋼矢板の新鋼種SYWは、昨年6月施行の改正建築基準法に合わせ、旧基準法にはなかった新規格のシャルピー値(衝撃性試験値)をクリアし、カーボン、シリコン、マンガン、フリー窒素の含有量規定を満たすことで、現場での溶接性を高めた。「溶接用熱間圧延鋼矢板」としてJIS5523を取得。鋼矢板は海洋土木工事など、深い工事個所では溶接でつなげて打ち込む。

中 国政府が第10次5カ年計画で予定している長距離ガスパイプライン国家プロジェクト「西気東輸」向けのUO大径鋼管調達の国際入札が、5月早々にも実施される見通しとなった。中国石油天然ガス集団公司関係者が日本ミル各社に伝えたところによると、5月に実施される入札は口径40インチのUO鋼管20万トン弱。8月からの船積みを希望しているという。

 この長距離ガスパイプラインは、タリム盆地の天然ガスを寧夏・山西・河南・江蘇を経由して上海まで運び、長江デルタ地区と沿線の各省・各自治区に工業用、生活用のガスを供給するもので全長4200キロメートル。鋼管使用量はスパイラル鋼管141万トン、UO鋼管55万トン、合計196万トンと推定されている。中国のパイプラインは、自国生産が可能なスパイラル鋼管を原則使用するが、人口密集地や河川部分など安全、強度がより高く求められる部分はUO鋼管を使用する。

 5月に調達入札が実施される第1期工事分(工事予算=1200億元)の20万トン弱は、55万トン使用されるとみられているUO鋼管の一部で、新日本製鉄、NKK、住友金属工業、川崎製鉄の4社が応札する。欧州ミルからのオファーも予想されるが、地理的に有利な日本勢が受注する公算が大きく、軟化基調に転じている厚板需給の支援要因にもなりそうだ。

 パイプラインの東側ルートは03年に完成する予定。初年度のガス供給量は年間120億立方メートルが予定され、西側ルートの完成によって、最終的には年間200億立方メートル以上のガス輸送が可能になる。

 「西気東輸」(西部のガスを東部に運ぶという意味)と称されるこのプロジェクトは、石油・石炭に代わるクリーンエネルギー政策に沿ったもの。

 中国の天然ガス産出量は現在年間180億立方メートルだが、これが05年には400億立方メートルに拡大すると見込まれている。

エ ヌケーケートレーディングは19日、「環境と健康」をコンセプトにした一般消費者向けショッピングサイト「NKKT―WebShop」を、きょう20日から開設すると発表した。富士通や富士通ビジネスシステムと共同で立ち上げ、環境関連商品などを主体とするメニューで初年度に当たる2001年度は売上高1億円を目指す。

 同サイトの運営は、専任社員1人とサポート社員5人で行い、10日に1回ペースで情報更新する。NKKやNKKの環境ソリューションセンターとの連携により、快適な操作性を考えたシンプルデザインで、きめ細かく情報を提供していく。

 現在の商品は、日本ゼスト社やオーデン社、六合ハム販売など3社12品目。半年後には、20社100品目に商品ラインアップを整える。

 商品掲載は無料で、同社は、契約成立時に商品掲載企業からマージンをもらう。マージンに関しては「4―5割くらいのマージンが一般的だが、当社ではマージン比率を2割程度に抑えたい」という。

 サイトに掲載する商品は、NKKの技術評価を得た信頼性の高い商品だけを提供する。製造元から中間流通業者を介さずに仕入れをするため、大幅な流通コスト削減が図られるなどの特徴を生かしていく。
大 手重仮設リース業者、日本鉄鋼建材リース(本社=東京都新宿区、菅野幹二社長)は、いかなる経営環境下でも利益を確保できる企業体質を構築するため、このほど本年度をスタートとする中期2カ年計画を策定した。同計画ではスリム化を含めた組織の見直しや、事業や地域ごとに傾斜配分して営業力を強化。また、軽仮設や特殊商品など商品メニューを拡充するほか、同業他社とのアライアンスも検討課題に掲げている。

 具体的には、すでに前年度で実施している組織合理化をさらに見直し、効率化を追求。建築分野や環境関連へのアプローチを継続し、地方営業の重点強化も検討していく。

 また、同社は4月1日付で、ニチメンが所有していたニチメン機材の全株式を取得し、新ニチメン機材としてスタートさせて、軽仮設リース分野への本格進出を果たした。土木に強い日本鉄鋼建材リースと、システム支保工のリース専業で建築に強い新ニチメン機材が互いに連携することで、相乗効果を生み出していく。

 同時に、本年度以降は「レジンデッキ(路面用覆工板)」や「ミニガード(移動式仮設ガードレール)」など、特殊商品の取り扱いを強化するほか、商品バリエーションの拡大も視野に入れている。同業他社との提携も前向きに検討する方針だ。
日 本造船工業会によると、3月の新造船受注量は44隻、195万6000総トンで、前年同月比384%の大幅増加となった。円安傾向を背景に貨物船が好調だったのに加え、大型のVLCCも久しぶりに成約に成功した。2000年度の合計も343隻、1281万9000総トンと前年度比29・6%の増加を記録した。

 3月の新造船受注は、韓国が大量受注を背景に選別受注に転換しているのと、円安で日本造船所の価格競争力が回復してきたため、増加している。直近のピーク00年7月の175万4000総トンを20万2000総トン上回る高水準で、200万総トン台に迫っている。

 内訳は貨物船が29隻、102万2000総トン、タンカーが15隻、93万4000総トン。

 これで00年度の新造船受注は、343隻、1281万9000総トンで、前年度比29・6%の増加。

 内訳は貨物船が254隻、842万8000総トン。タンカーが87隻、436万9000総トン。その他2隻、2万3000総トン。金額は1兆754億3000万円。前年度比2046億5000万円の増加で、久しぶりに1兆円台に乗った。
韓 国の鉄鋼業界の研究開発費が増加している。韓国鉄鋼協会が集計した2001年の研究開発費は2447億ウォンで、前年比26・7%の増加となった。00年に続く2年連続の増加であるが、売上高に対する比率は0・97%と先進国の水準に比べると低い。

 韓国鉄鋼協会は、主要メーカー30社の01年の研究開発費の動向を調査した。それによると、01年の研究開発費は2447億ウォンとなった。内訳は人件費が224億ウォン、教育訓練費が38億ウォン、器資材費が229億ウォン、外部支出研究費が1099億ウォン、その他が857億ウォン。

 00年に対し、26・7%の増加と高い伸びを示している。ただ、内容的には、00年で見ても全体1931億ウォンのうち、一貫製鉄(POSCO)が1771億ウォンと大半を占めており、POSCO1社で韓国鉄鋼業の研究開発が担われている実態が明確。加えて外部委託研究が、01年で1099億ウォンとほぼ半分を占めているのが特徴。

 研究員数では対象15社で276人。このうち博士が22人、修士が48人、学士が89人となっている。これ以外に研究補助員が103人。
関 西電力は、新年度からコスト削減の一環として、鉄塔建設にライナープレート型鉄塔基礎工法を全面的に導入する。これまでの鉄塔基礎は、鉄筋を現場で組みコンクリートを流し込んで構築していたが、新工法ではあらかじめ工場で製造した鋼製のライナープレートを使って改良土壌を裏込めし、埋め戻す。工期短縮とコスト削減に貢献する。

 関電は、01年度で4431億円と5000億円を大きく下回る設備計画で、全般に抑制気味の投資となっている。これは中期的な電力需要の伸び悩みの中で料金体系の見直しが進められており、価格重視の経営に転換しているため。投資額の抑制は、電源開発計画のスローダウンと資材購買への競争原理の導入、新工法、新素材の導入によるものが中心。

 設備計画の中で流通・その他は、項目別では電源開発の739億円を上回る1189億円の投資額。ただ、送電線関係は大型の電源開発が遅れ気味なため、やや縮小傾向にある。現在、東部線(42・6キロ)、能勢山崎線(91・2キロ)が工事中で、舞鶴火力線(15・8キロ)が今後、本格化する。

関 西製鋼(清吾修三社長)と臨港製鉄(中野修行社長)は10月1日付で対等合併することで正式合意したが、合併に向けた体制整備の一環として、5月から平鋼のサイズ別の相互移管生産を具体的に開始する。サイズ別生産集約による合理化が狙いで、基本的には平鋼の150ミリ幅サイズを境にそれより上を関西、下を臨港が手がける方向で相互移管を行うが、ヒモ付きユーザーでの品質確認作業もあり、部分的にスタートし、徐々に広げていく形となる見込み。

 両社は10月の合併に向けて、収益改善、財務体質改善などそれぞれの課題に力を注ぐとともに、新会社の資本構成、組織など体制固めを進める。

東 京地区の厚板市況は母材、切板とも安値寄りの展開。市中価格は3万9000―4万円(12_、ベースサイズ)が中心。

 高炉メーカーが需給バランスの悪化に対応して4―6月の減産を表明、各社とも在庫増加に対する共通認識があり一応歯止めがかかった形。ただ、母材は韓国の規格相当品だけでなく国内品でも3万円台前半の安値も聞かれ、3月までの混乱が尾を引いている。

 溶断、販売業者も先安観が強く手当てを先送りする傾向。母材と異なり定尺販売については値崩れしていないものの、切板価格とともに不安感は強い。溶断業者の仕事量は会社間で格差があり、その日暮らしで仕事を確保する向きもある。

東 京地区の等辺山形鋼市況は6×50で3万5000円、溝形鋼は5×50×100で3万9000円中心の横ばい。荷動きが悪い。ただ底値感の出てきたH形鋼同様、5月下旬から6月ごろに上向く見込みが出てきた。

 形鋼部会の調査によると、3月の山形鋼の入庫量は2月比3・2%増、出庫量は同4・6%増加した結果、在庫量は同1・2%減とわずかながら減少に転じた。溝形鋼の入庫量は同2・6%減、出庫量は同1・7%増で在庫量は同5・3%増加した。入荷の遅れていた溝形鋼は4月以降入ってきていてタイト感はない。市況上昇は当面困難だが、値上げ分が入荷されてきているため、流通は市況上昇に努めていく。

大 阪地区の等辺山形鋼市況はベース3万2000―3万3000円どころで弱もちあい。産機・建機などの需要は依然、低調に推移。流通出庫量は微増傾向で、3月末実績も前月比6%増の1万3732トン(大阪鉄鋼流通協会調べ)と増加しているが、僚品主力のH形鋼が低調に推移していることもあって、「今月も荷動きに活況感が感じられない」(特約店筋)のが現状だ。

 一方、メーカー各社は今月から東日本で1000円の値上げを実施し、5月からは西日本でも値上げ意向を表明している。

 このため、流通筋は今月初めから売り腰を硬化。販売価格をベース3万3000円下限としているため、市況は弱もちあい商状となっている。