2001.04.25
N KKの総合エンジニアリング事業本部は、2000年度連結受注高が前年度比1000億円増の5000億円と、過去最高を達成するとの見通しを明らかにした。ダイオキシン規制を背景に活況を呈する環境エンジニアリングと船舶・海洋部門が受注高1000億円クリアと健闘し、低調な製鉄プラントや機械システムなどをカバー。連結売上高も前年度比1000億円増の4000億円を超える見通し。中期計画初年度の順調な滑り出しを受け、2001年度は連結受注、売上高ともに4500億円を目指す。

 NKKでは、2000年度、製鉄プラントや造船、エネルギーなどの事業統合を打ち出し、カンパニー制導入やグループ一体となった事業推進など効率的な組織体制作りに取り組んできた。

 その成果から、2000年度は連結受注高5000億円、売上高4000億円といずれも前年度比1000億円を積み増し、収益的にも営業利益で3ケタを達成する見通し。ROAでも4%超と厳しい環境のなかで、当初見込みを上回る結果を出した。

 とくに、好調だったのは、ダイオキシン規制を背景とする都市ゴミメニュー。ガス化溶融炉で連続5基、ストーカ炉で3基、RDF(ゴミ固形燃料)1基など業界でもトップレベルの受注件数を獲得した。また、VLCCで6隻連続受注を積み増した造船部門の健闘により、2事業本部だけで2000億円を計上して落ち込みが大きかった事業をカバーした。

日 本高周波鋼業は、事業構造改善の完遂、既存特殊鋼部門での加工業務の拡大、新金属・特殊合金の新規製品の育成の3要素を基軸に、収益力強化を加速する。収益面での黒字化を踏まえ、より収益基盤を強固にし、「2002年度以降のプラス・アルファを勘案した事業の確立を急ぐ」。特殊鋼事業では加工部門を強化、冷間鍛造リングのほか、線材加工などで形状に付加価値を付帯した製品を事業化、素材段階で完成部品に近いニア・ネット・シェイプを追求。鋼の清浄度制御技術も活用し、工具鋼、特殊合金を伸ばす。ステンレスでも線材などで展開領域を広げる。数十から50トンレベルの単位で新規事業群を形成、新たな基盤を構築する。

 同社では、親会社である神戸製鋼所への軸受鋼の販売業務移管をはじめとする経営再編計画を遂行。特殊鋼事業では軸受鋼に代わる事業の柱として、工具鋼、ステンレスなど高級特殊鋼や、特殊合金の育成を掲げたほか、金型・工具事業の分社化を視野に入れた経営効率化や、鋳鉄製品の販売業務の子会社、高周波鋳造への移管などを打ち出した。

 すでに黒字基調に乗せており、新たな事業展開や既存事業を一段高度化させていくことで、経営環境の変化に左右されにくい、安定収益体制を具現化させる。

 特殊鋼事業では、微細な加工や小ロットに適した上工程を生かし、小ロット製品への対応を徹底する。選択と集中の流れから、ほかの鉄鋼メーカーの不採算品種やユーザーが、研究開発部門での内製から外製に切り替える製品などを他社との提携なども範ちゅうに入れ、事業として組み入れていく。既存鋼種でも形状面で付加価値を加えるなど、素材の段階で完成部品により近い製品として供給、工程省略ニーズに対応する。

住 友金属工業は24日、2001年度の設備投資計画を工事ベース550億円で前年度実績見込み比23・9%増加する、と発表した。

 同社は01年度設投の基本方針として「財務体質の改善の観点から選択投資」を掲げ、減価償却費760億円の範囲内としている。

 同方針に基づく部門別計画は、鉄鋼が04年の「火入れ」を予定している鹿島製鉄所の高炉更新に備え、その基礎工事費用として新たに50億円を計上した。高炉更新の全体スケジュールはまだ決まっていないが、総工事費は約500億円を予定している。今年度はその1割に相当する設投を基礎工事に充てる。

 鉄鋼ではその他、合理化・競争力強化が前年度10億円減の100億円(前年度見込比9・1%減)、維持更新が同16億円増の250億円(同6・8%増)で、部門合計では同56億円増の400億円(同16・3%増)。

 鉄鋼以外では、ウエハー他非鉄部門が同50億円増の150億円(同50・0%増)。同部門の主力のシリコン事業はウエハー関係の微細化に対応することになる。
日 本メタルサイト(本社=東京都千代田区、資本金10億円。菊池紀男社長)は24日、5月中旬をメドに、同社に出資する米メタルサイト社の全株式(出資率25%)を伊藤忠商事、丸紅、住友商事の3社等分で譲渡を受けるとともに、川鉄商事およびエヌケーケートレーディングに対し、第三者割当増資を行うと発表した。川商は非常勤役員を派遣する方針。これにより、日本メタルサイトは日本商社が100%出資し、資本構成は伊藤忠、丸紅、住友商事各29%、川商10%、エヌトレ3%になる。

 今回の米メタルサイト社の日本メタルサイトに対する株式譲渡について、日本メタルサイトでは「(米メタルサイト社が)自国内でのサイト運営に経営資源を集中したい――との意向を表明してきたため」と説明。米メタルサイト社からの技術移転もほぼ完了したことなどから、資本関係を解消したとみられる。今後は営業、技術面で米メタルサイト社と提携関係を維持し、サイトの活性化につなげる意向だ。
大 阪酸素工業、小池酸素工業、合鉄商事、高圧ガス工業の4社共同出資で設立した「関西ガスファースト」(本社=大阪市西淀川区、仲原喜行社長)の高圧ガス充填工場が完成、今月から稼働を開始した。合同製鉄が大阪製造所内の遊休地を利用し開発した賃貸ゾーンの一角に建設したもので、きょう25日に参画会社、販売店を集め、竣工披露を行う。単独の充填工場としては日本最大規模で、出資4社に日本酸素を加えた5社のガス充填業務を行い、2年目には年間ガス充填量600万立方メートルを目指す。5社によるガス充填工場の運営は業界のモデルケースともいわれ、注目を集めている。

 「関西ガスファースト」は資本金5000万円で昨年6月に設立。出資比率は大阪酸素工業が70%、小池酸素工業、合鉄商事、高圧ガス工業の3社が各10%。出資4社などの高圧ガス充填業務を新工場に集約統合することによるスケールメリットと最新の充填技術の導入で、充填加工コストの低減を図ることを狙いに合弁設立された。

 本体となる新工場は合同製鉄大阪製造所内の一角を借り受け建設、敷地面積は4745平方メートルで、ガス充填所が760平方メートル、事務所が302平方メートル、容器検査場が244平方メートル、商品ガス貯蔵所が135平方メートル、タンクヤードが140平方メートルの構成。投資額は建屋、設備を合わせ約4億円。
米 国のUSXは、神戸製鋼との自動車用高張力鋼板の技術提携に従い、先週第1陣の技術者8人を神戸製鋼加古川製鉄所に派遣した。

 今後、神戸製鋼の自動車用ハイテン鋼板の製造技術の移転のため、交流を深める。終了すれば神戸製鋼と同レベルの自動車用高張力鋼板の生産が米国でも本格化する。

 神戸製鋼は、世界的にも自動車用のハイテン鋼板でトップを走っており、すでに国内ではフレーム材の60キロ鋼(DP鋼)で営業生産を実施。フレーム材の80キロ鋼や外板用の45キロ鋼以上のレベルで、営業提案を本格化させている。今後、世界規模で、自動車用ハイテン材の営業生産体制を確立するため、USXと技術提携した。これを基にフレーム材では60キロ鋼、80キロ鋼での日米同時生産体制の確立を目指す。さらに残留ガンマ鋼(TRIP鋼)でも米国に技術移転して、現地での生産を計画している。

 今回のUSXの技術者の加古川製鉄所派遣は、こうした技術提携に沿ったもので、今後、定期化していく。
韓 国鉄鋼協会と韓国鉄鋼工業共同組合はこのほど、2001年下期の割当関税枠を18品目申請した。承認されれば、基本関税が実質的にゼロないし1%に引き下げられる。申請品目は、これまでの5品目から一気に3倍強に増加している。会員会社の要請を受けたもので、ドル建て価格の上昇や為替変動により、輸入品価格がアップしたことによる。新規申請の品目は大半が原料に絡むものだが、製品としては線材が含まれており、ホットコイルに続き2つ目となる。

 韓国は、工業製品に割当関税制度を導入しており、申請により基本関税1―6%が0―2%へ引き下げられる。

 鉄鋼関係では01年の上期では銑鉄、スクラップ、スラブ、ビレット、熱延鋼板の5品目が認可されている。いずれも国内で供給不足となっている製品で、再加工用の製品ないし半製品。

 今回申請されたのはホットコイル(基本関税6%、要請税率2%以下同)、スラブ(3%、1%)、銑鉄(2%、0%)、スクラップ(1%、0%)、ビレット(3%、0%)、線材(5%、1%)、フェロニッケル(3%、0%)、ニッケルメタル(3%、0%)、フェロクロム(3%、0%)、直接還元鉄(1%、0%)、電極棒 (5%、0%)、フェロシリコン(3%、0%)、鉄鉱石(1%、0%)、原料炭(1%、0%)、マンガン鉱(1%、0%)、蛍石(3%、0%)、COKE(5%、0%)、PASTE(8%、0%)。

東 南アジア鉄鋼協会は5月14日から16日まで、シンガポールで第45回総会を開催する。今回は同協会の創立30周年に当たり、特別プログラムが設定され、より大きな規模で開かれる見通しである。

 シンガポール大会は、「新世紀におけるアジア鉄鋼業の挑戦」をメーンテーマに、@鉄鋼業の構造改革とグローバリゼーションAアジア鉄鋼業の成功要素BeコマースとそのインパクトC環境管理と技術の改善によるメリットD原料開発E鉄鋼製造から最終製品までの新技術・プロセス開発――などが議論される予定。メーン会場はシンガポール・インターナショナル・コンベンション&エキジビション・センター(SICEC)。

 基本テーマに関して、報告を行う鉄鋼メーカー、エンジニアリング企業は50数社にのぼっており、日本からは新日本製鉄、NKK、川崎製鉄、住友金属工業、神戸製鋼、三菱重工業、東洋鋼鈑が技術報告などを行う予定。この他コンキャスト、ダニエリ、ジーメンス、SMSデマーグ、ティッセンクルップなど欧州勢とともにPOSCO、CSC、BHP、NATスチール、クラカタウ・スチール等地元メーカーが技術報告を行う。また、展示コーナーには、新日鉄、NKK、ミドレックス、三菱マテリアルズ、東海カーボンなどの日本企業のほか、欧米、アジアのエンジニアリング企業が出品する。

東 京地区の冷延薄板市況は先安観が解消されず、軟調。市中価格(1・0―1・6_、ベースサイズ)は4万7000―4万8000円が中心。 コイル価格は安値の部分が先行する傾向。特に冷延は輸入コイルの影響を強く受けて、供給過剰感が残ることから「もう一段の値下げもあるだろう」(販売業者)と悲観的な見方が多い。定尺価格も安値部分に引き寄せられている。

 コイルセンターの稼働は小ロット、短納期加工の増加で忙しさだけは残るものの、定尺につながる建材などの需要が停滞。在庫は需給両面から積み上がっており、荷動きの変化も「連休明け以降にならなければ」期待できないようだ。

東 京地区の等辺山形鋼は6×50で3万5000円、溝形鋼は5×50×100で3万9000円中心の横ばい。需要がないため現在は当用買い中心。だがH形鋼の動きに連動して、5月連休明け以降は底がみえ、3万4000円台はなくなっていくとみられる。

 荷動きの悪さが続き、タイト感はない。特約店は、4月の契約を3月比30%前後減らしており、会社によっては半分に落としたところもある。

 ただ、4月に在庫減が鮮明となるH形鋼の動きとともに、一般形鋼の在庫も減少していく見込み。本日、4月に据え置いた西地区向けの値上げが明らかになれば、市況上昇気流が強まる。

大 阪地区のH形鋼市況は流通筋の突っ込み警戒感から下げ渋り。市況はベース3万2000―3万3000円どころで展開待ちの状況。

 市中の荷動きは相変わらず低調。一部メーカー筋で「7月以降の明細が入りだした」との声があるものの、特約店筋ではなお日割りの動きが昨年の10―12月に比べ2割減といった状況が続いている。

 また、市中在庫は3月末段階で前月比3・6%減の7万1600トン(ときわ会調べ)と7カ月ぶりに減少。

 今月在庫についても流通出庫量は伸び悩むが、入庫量が激減しているため、「大幅に減少する」(特約店筋)見通しで、市況は当面、展開待ちの状況が続こう。