2001.05.01
経 済産業省が集計した2001年度第1・四半期(4―6月)の特殊鋼熱間圧延鋼材生産計画は、国内、輸出合わせ、408万5300トン(前期比0・9%増、前年同期比4・7%増)となった。国内向けは主力需要分野の自動車生産(完成車ベース)が前期の260万台から230万―235万台レベルに減少すると予測し、構造用鋼など自動車用鋼を中心に前期を下回る。輸出は高抗張力鋼の増加で前期比、前年同期比とも増加を計画した。生産計画合計は3期ぶりの前期比増で、99年7―9月期以降8期連続の前年同期比増となる。

 生産計画の内訳は、国内向け289万9300トン(同2・2%減、同1・8%増)、輸出向け118万5900トン(同9・2%増、同12・7%増)。国内向けは前期比では2期連続の減少に対し、前年同期比では8期連続の増加となる。輸出は前期比、前年同期比とも2期連続増加となっている。

 鋼種別に見ると、国内では前期と比べバネ鋼が横ばい、ステンレス鋼板が同4・5%増となるものの、それ以外の鋼種は軒並み減少する。輸出では高抗張力鋼、ステンレス鋼板など6鋼種が前期比増(ステンレス条鋼は横ばい)となり、減少は3鋼種にとどまる。

鋼 材倶楽部が27日に発表した3月末の普通鋼鋼材在庫はメーカー・問屋合計732万トンで前月末比4・5%減と、2カ月連続して減少した。普通鋼鋼材生産が2カ月連続して前月を下回る中、出荷合計が生産を大幅に上回ったことによる。

 内訳はメーカー在庫が565万7000トンで同5・9%減。2カ月連続で前月比マイナスとなった半面、問屋在庫は166万4000トンで同0・6%増と小幅ながら4カ月連続して増加した。

 国内・輸出別にみると、国内向け在庫が605万3000トンで同2・8%減で、2カ月連続して減少したものの4カ月連続して600万トンを上回る水準にある。

 輸出船待ち在庫は126万7000トンで同11・6%減で、2カ月連続して減少した。品種別では軌条2万2000トンで同1万トン減、H形鋼39万8000トンで同2万2000トン減、大形形鋼8万3000トンで同1万3000トン減、中小形形鋼14万9000トンで同1万トン減、厚中板52万3000トンで同4万5000トン減、鋼帯(幅600ミリ以上)184万7000トンで同3万トン減、冷延広幅帯銅72万6000トンで同2万3000トン減、冷延電気鋼帯9万1000トンで同1万5000トン減、ブリキ16万3000トンで同1万5000トン減、ティンフリースチール12万3000トンで同1万9000トン減、亜鉛メッキ鋼板121万2000トンで同6万4000トン減、鋼管60万5000トンで同5万9000トン減。

日 本鉄鋼連盟が27日に発表した3月の鉄鋼輸出実績(全鉄鋼ベース)によると、数量は248万2000トンで前月比11・3%増、前年同月比11・6%減少し、これで7カ月連続して減少した。金額はドルベース13億5947万jで前月比12・9%増、前年同月比11・8%減少、5カ月連続して減少した。円ベースでは1607億円で前月比14・5%増、前年同月比3・7%減と2カ月連続の減少となった。

 普通鋼鋼材は185万4000トンで前年同月比15・5%減と、7カ月連続の減少。

 内訳は主力の熱延広幅帯鋼56万9000トンで同30・3%減、7カ月連続の減少、亜鉛メッキ鋼板31万トンで同24・8%減、5カ月連続の減少、冷延広幅帯鋼24万3000トンで同13・3%減、2カ月連続減、形鋼7万8000トンで32・8%減、7カ月連続減、電気鋼板5万9000トンで同2・9%減、7カ月ぶりの減、線材5万3000トンで同17・3%減、2カ月連続減。

 仕向け先別では韓国56万6000トンで同6・9%減、5カ月連続減、中国40万2000トンで同1・5%減、14カ月ぶり減少、台湾19万7000トンで同26・3%減、12カ月連続減少、タイ19万5000トンで同13・8%減、3カ月ぶりに減少した。一方米国は19万3000トンで同2・9%増、6カ月ぶり増加した。

神 鋼商事はこのほど、100%出資の子会社である神商金属販売(本社=大阪市中央区、穴井庸大社長)と神商成品販売(本社=東京都中央区、永持武明社長)の両社を合併し神商鉄鋼販売を設立するほか、同じく100%子会社の神商鋼管センター(本社=大阪府寝屋川市、中島章博社長)のネジ製造部門を分社して孫会社の神商ファスナーを設立する、と発表した。両社の社長には中島章博・神商鋼管センター社長が就任する。関係会社間の重複する事業や事業者間の再編を通じて経営の効率化を図り、神鋼商事グループとしての業績向上を目指すのが狙い。

 神商鉄鋼販売は資本金9000万円で、本社は大阪府吹田市豊津町1―30。従業員は25人。神商金属販売を存続会社とする吸収合併方式で7月1日付で設立。設立後、神商成品販売は解散する。事業内容は鉄鋼2・3次製品および土木建築用資材の販売で、初年度の売上高は140億円を見込んでいる。

 神商ファスナーは資本金2000万円で、本社は大阪府寝屋川市木屋元町7―32。従業員は11人。神商鋼管センターのネジ製造部門を分社する形で、7月2日付で設立する。事業内容は精密ナットの製造販売で、初年度の売上高5億円を見込んでいる。

 また、同社と神商鋼管センターは9月1日付で同社を存続会社とする吸収合併方式で合併し、神商鋼管センターは解散する。
日 本鉄源協会(寺門良二会長)は、日本機械工業連合会から受託した「環太平洋圏における鉄源の需給・リサイクル動向調査」の報告書をまとめた。その中で2010年の展望として、高炉主体の中国が有望な鉄スクラップ市場になると予測。一方、日本の供給余力は10年時点で650万トンと増加するほか、韓国も需給が均衡する可能性があると予測している。

 報告書では2005年の環太平洋圏における鉄スクラップ需給バランスについて、粗鋼生産に対する自給率が現状並みで推移した場合、アジア地域の不足分が1230万トンになると推計。これに対して、アジア向け輸出を中心とした日本や米国など他国の供給余力は、合計で1420万トンになると予測した。

 需要については、粗鋼消費量の拡大が予想される中国の将来性が特に高い。中国は高炉方式の生産が主体で、電炉は特殊鋼に振り向けられ、鉄スクラップも上級品種を中心に使用。都市基盤の構築などで膨大な建設用鋼材の需要が見込まれることから、有望な市場になるとしている。

 現在最大の輸入国である韓国は鉄鋼蓄積が進み、2010年ごろまでに鉄スクラップ需給が均衡すると予想。またやや低迷状態にあるタイ、マレーシア、インドネシアなどアセアン諸国は成長力を持っており、鉄鋼生産が電炉主体である点からも中国と同様に注目すべきだとした。
住 友金属工業は6月末の株主総会後、新役員体制で業務執行に当たる。新役員体制での執行役員業務分担は、加藤副社長が鉄鋼事業本部の営業部門担当に加えエンジニアリング事業本部の統轄も担当するほか、新任の橘副社長が経営企画部・エレクトロニクス総括部・マイクロデバイス部・財務部・関連事業部を統轄する。武田副社長は鉄鋼事業本部の技術部門および総合技術研究所・エレクトロニクス技術研究所を統括する。

 製鉄所関係では、友野常務がエレクトロニクス部門から鹿島製鉄所長に移動し、重松(健)常務は薄板営業部・自動車薄板営業部・大阪薄板営業部・ステンレス鋼板営業部・チタン営業部および薄板、ステンレス・チタンの各技術部の担当にまわる。

 鉄鋼営業関係では、飯吉専務が新設の鋼板・建材事業部長に、藤原専務が和歌山製鉄所長で鋼管事業部長に就任、安藤常務は新設の特殊管事業部長に就任する。戸谷専務は関西製造所長で交通産機品事業部長に就任し、後藤常務が交通産機品営業部、大阪交通産機品営業部の担当となる。

 新任の八木常務は厚板営業部・建材営業部・厚板技術部・建設技術部を担当、同じく新任の本部常務は経営企画部・エレクトロニクス総括部・マイクロデバイス部を担当する。

 エンジ関係では、新任の作田専務がエンジニアリング事業本部長に就任。シチックス関連では京極専務がシチックス事業本部長に、新任の松尾・重松(達)は従来通りシリコン製造所副所長を務める。
全 国コイルセンター工業組合(理事長=鈴木貴士・五十鈴社長)の流通調査によると、2000年度(00年4―01年3月)累計は入荷、出荷、加工ともに2年連続で前年度を上回り、加工量は1700万トンを超えた。自動車、電機などを中心に需要が好調に推移したのが要因。ただ、メーカー・流通間の販売競争を主体とした需給バランスの悪化を反映して、年度末の在庫は前年度比11%の増加となった。

 00年度は入荷が1789万4000トン(前年比3・6%増)、出荷が1772万8000トン(同1・2%増)、加工量が1702万トン(同2・1%増)と、いずれも2年連続で前年比プラスとなった。自動車生産が3年ぶりに1000万台を回復するなど、好調な需要に支えられた。

 一方、前年度末で157万2000トンだった在庫は、173万8000トン(同10%増)と再び増加した。需要は10―12月好調だったが1―3月に勢いが衰えたのに対して、メーカーの生産は1―3月も増加傾向。輸入コイルの入着が増加し、メーカーやコイルセンター・流通間の販売競争激化による供給過剰、市況下落と市中の買い控えなどが重なり在庫を増加させた。

 年度トータルの需要動向(同工組まとめ鋼板換算、01年1―3月実績見込みを含む)は自動車が651万トン(同0・7%増)、家電が250万トン(同0・4%増)、合計1750万トンで、ほぼ前年並みの水準と見込まれている。

エ ヌケーケー条鋼と石原製鋼所は27日、5月契約分の一般形鋼の販価を据え置くことを明らかにした。NKK条鋼は、4月契約分は、東地区向けのみ1000円上げて、西地区向けは5月から値上げするとしていた。だが大阪製鉄が据え置きを発表したことから、社内で議論が続いた。NKK条鋼は、西地区向けの需給調整は終わっていると認識しているが、関西のH形鋼の調整遅れが響いたこともあり、据え置きを決めた。国内受注量の減少には、減産と輸出増加によって対応し、価格優先姿勢を継続する。

 4月の販価発表時には、値上げされた東日本の流通から不公平だ、と反発が強まっていた。

東 京地区の構造用鋼は機械構造用炭素鋼(SC)がトン当たり7万円、クロム・モリブデン鋼(SCM)が同9万円を中心として、弱含みの展開だ。

 弱含み基調に変化はない。原料、輸出動向、国内需要と環境が悪いことに加え、4―6月という不需要期に入ったことで、市場関係者の顔色はさえない。また、大手需要家向けの価格が、店売り価格に影響を及ぼしそうな気配で、「店売り価格の今後は、メーカーが需要家価格をどうするかだ」と語る問屋役員もいる。7―9月の基調安定のためにも、ここは価格を維持したいところだ。

 市中在庫は若干の増加だが、大きなダブつきには至っていない。
 目先、弱含み商状の見込み。

東 京地区の縞板は市中価格(3・2―4・5ミリ、ベースサイズ)5万4000―5万5000円で弱含み横ばい。

 定尺品は価格が安定しており、枚数単位で5万6000円前後。ただ、東京製鉄の値下げ発表が影響して高値は通らないようだ。注文は小口、短納期で引き続き堅調に推移し、加工も納期対応による残業でほぼフル操業の状態。

 熱延薄板、中板では在庫調整やメーカーの出荷抑制により市況が底入れムードとなってきた。同じ熱延である縞板にも好材料。一方で形鋼を中心とした建材需要は5、6月と期待できない。縞板だけが堅調という状況は考えにくく、目先も横ばい推移か。

大 阪地区のH形鋼はベース3万1000―3万2000円どころで弱含み。
 市中の荷動きは建築需要の停滞を反映して、引き続き低調。4月の流通出庫量は稼働日数が減ったこともあり、「前月比横ばいか、もしくは減少した」(特約店筋)もよう。

 連休明けも需要の好転は考えにくい状況であることから、市中の地合いは引き締まらない。

 ただ、メーカー各社が後仕切りを一切否定し価格重視の方針を貫いているため、連休前から流通間でも安値回避の動きが台頭。一部関東地区では値戻しの動きも観測されることから、「これ以上の値下がりはない」(特約店筋)との見方が支配的となってきている。
 しばらくは展開待ちか。