2001.05.16
地 区有力鋼材特約店、緑鋼材(本社=広島市中区舟入南1―6―12、緑博康社長)は、国内初となる3次元レーザー加工システムを開発、このほど本格稼働を開始した。これにより形鋼、鋼管、溶接構造物の3次元加工が効率良く、高精度、高品質で可能となるほか、コストも大幅な低減が図れる。

 同社は創業1897年(明治30年)の広島地区を代表する鋼材特約店。老舗で堅実経営には定評のあるところ。数年前から人員の若返りと業務の完全コンピューター化を進める一方、営業面では建材分野を縮小し、よりユーザー志向を強めていた。

 その一環としてユーザーの発注形態が「素材、一括購入」から「最適在庫、部品購入、二次加工」に移行しつつあることに対応し、昨年末からレーザーによる3次元加工システムの開発に取り組んだ。3次元加工はこれまでプラズマや人手によるものが中心で、本格的なレーザー加工は国内では初めての取り組み。このため、機械メーカーと共同でテストランを重ねた結果、このほどCAD/CAM対応の最新鋭3次元レーザー加工システムを開発した。

 同システムはレーザー加工であるため、従来手間と時間がかかった「切り欠き」「穴開け加工」「開先取り」が効率良く、しかも熱による歪みもない高精度で、高品質の加工が可能となる。同時に作業工程の短縮、歩留まり向上など大幅なコストダウンが図れる。

 なお、同社は5月14日ホームページを開設、3次元レーザー加工を含めた同社の活動を掲載している。アドレスはhttp://www.midorikozai.co.jp

東 洋鋼鈑は15日、低歪み常温接合によるクラッド材製造技術の発明で、発明協会から「全国発明表彰特別賞」を受賞したと発表した。6月14日に東京プリンスホテルで表彰式が行われる。発明者は西絛謹二・同社技術研究所主席研究員、吉田一雄・同社技術研究所副主任研究員、藤村・鋼鈑工業課長の3氏。

 今回発明の製造技術は、真空層内で金属付着物をアルゴンイオンにより完全除去し圧接する。これにより、工業化が容易な高真空中で異質金属の低歪み接合が可能になり、アルミ、銅、ステンレスをはじめ、ほとんどの金属が常温で接合できる。

神 戸製鋼所は15日、世界で初めて自動車車体の塗装前工程として行われる化成処理時に発生するアルミスラッジの再資源化技術の開発にメドを付けたと発表した。現在、大手自動車メーカーでの採用も検討されており、実用化後は、自動車メーカーのゼロエミッション技術として提案活動をスタートする方針。

 同技術は、2001年2月から化成処理薬剤メーカーの日本ペイントとアルミニウム精錬用フラックスメーカーのファウンテックの3社で共同研究を開始した。自動車軽量化に伴うボディーのアルミ化に対応して、リン酸亜鉛処理時に発生し、産業廃棄物として埋め立て処理してきたクリオライトを含むアルミスラッジのリサイクルを提案する。

 アルミスラッジは、リン酸亜鉛処理時に発生するもので、処理液中に溶出したアルミイオンをクリオライトとしてスラッジ成分とともに処理液から分離回収する。具体的には、攪拌(かくはん)するリン酸亜鉛処理液に浮遊するアルミスラッジを特殊フィルターでろ過するシンプルな処理方式が特徴となっている。
阪 和興業は15日、周辺事業、加工分野などの強化を狙ってハイブリット・テクノロジー・システムズ(HTS)を5月1日付で設立したと発表した。商社機能に、レーザーの試作や受託生産、最新レーザーのレンタル事業を加え、海外の最先端技術や知識をコーディネートするエンジニアリング商社を目指す。2004年度までに20億円規模の事業体を目指す。

 HTSは、2000年10月から2001年3月末まで公募した「新事業モデル」で選ばれた第1号案件。新会社は、阪和興業大阪本社機械部機械2課の業務を発展させた独立組織で事業展開する。

 社長には、提案者である大阪本社機械部機械2課担当課町の辻正和氏が就任。今後は、レーザー加工システムとパイプ加工システムなどを基盤に、自動車向けに環境負荷低減、安全性向上、機能向上で今後市場拡大が狙えるテーラードブランクやハイドロフォーミング部品などを試作、受託生産していく。

 さらにITでの重要機能部品である半導体レーザーの産業加工への応用を促進するため、高出力半導体レーザーレンタル事業もスタートする。このレンタル事業は、レーザー&光学機器一式を開発、試作のために直接ユーザーにレンタルするもので日本で初。
中 国の電磁鋼板の不足傾向が構造化している。このため生産メーカーは、需給タイト化を背景に値上げを打ち出している。内陸部の大手メーカー・武漢鋼鉄は、4月以降方向性電磁鋼板(0・3ミリ、冷延)を1440元値上げし、トン当たり1万5000元とした。0・5ミリも400元の値上げとなっている。安山鋼鉄など他の生産メーカーも追随の方向にあり、年内は強気展開が必至と見られる。

 中国の電磁鋼板市場は、政府の送電線網の整備投資拡大で、需要が急拡大している。これに対し、国内メーカーは武漢鋼鉄など3社程度しかなく、不足分は日本などからの輸入に頼っている。しかし、輸入分もL/Iの発行遅れで、需要にきちんと対応できていないのが実情。

 中国政府が計画している送電線網の拡充は、長距離送電用の高圧送電線の整備が主体で、今年以降2000億元を投じる計画。電磁鋼板は、この送電線網に付随して設置される変圧器に使用される。01年は、全国で120万トンが必要と言われている。内訳は80万トンが方向性電磁鋼板、残り40万トンが無方向性電磁鋼板。

 これに対し、国内生産は武漢鋼鉄、安山鋼鉄、太原鋼鉄などが中心で、年間65万トン程度の設備能力。不足分は、日本などからの輸入に頼っているが、日本のミルも設備能力的に急な需要増加には対応できる体制にはなく、需給はタイトとなっている。
東 南アジア鉄鋼協会(SEAISI)の創立30周年記念大会が14日、当地のシンガポール・インターナショナル・コンベンション・エキシビジョンセンターで開幕した。冒頭、同協会会長のタンスリ・ダトウ・スン・シウ・ホン氏(マレーシア鉄鋼連盟会長)があいさつ、続いて国際鉄鋼協会(IISI)会長のS・Y・Wang氏(台湾・中国鋼鉄会長)、シンガポール政府代表などが祝辞を贈った。

 メーンテーマは「新世紀に挑戦するアジア鉄鋼業」。開会式に引き続き、インドネシアのクラカタウ・スチール、タイ政府、ベトナム・スチール・コープの代表者らが東南アジアの鉄鋼事情や課題、対応策などを発表。その後、品種、テーマ別のセッションに移った。大会は16日に閉会する。

 同協会は国連生誕25周年記念事業として1971年に設立された中立的国際産業団体。アセアン、日本、豪州、韓国、ベトナム、台湾が正加盟国で、鉄鋼、鉄鋼原料、プラント、エンジニアリング、商社、各種団体など世界850社・団体が加盟している。

 大会には日本から、東北大学大学院国際文化研究所の客員教授である戸田弘元氏(前日本鉄鋼連盟常務理事)、同協会副会長を務める川崎製鉄の藤井徹也常務取締役が出席。また高炉各社などから技術者、製鉄プラント事業関係者らも数多く参加している。
米 国鉄鋼協会(AISI)は14日、ワシントンDCで第108回の年次総会を開催した。日程は15日まで。GMのG・リチャード・ワゴナー・ジュニア社長兼CEOがあいさつし、軽量化や温暖化ガス削減に役立つ鋼材の開発で協力を求めた。

 開幕式では98―99年まで会長を務め、先月死去したUSスチールのポール・ウィルヘルム社長をしのぶセレモニーがあった。AISIは北米の鉄鋼メーカー42社、協賛会員156社で構成している。

ブ ラジル最大の高炉一貫メーカー・CSNは、現在第3高炉の改修工事を進めており、今年9月から再稼働の予定。これにより粗鋼能力は、これまでの500万トン(年間)から100万トン増の600万トンに拡大する。増加分のうち50万トンを内需向け、50万トンを海外市場にスラブで輸出する方針。

 ブラジルでは、ナンバー2のCST(ツバロン)が、新熱延ミルの導入で年間200万トン前後のスラブ輸出が減るため、CSNの新規スラブ輸出はそれほど無理がないと見られている。

 CSNは、国内需要の拡大と北米を主体とする鉄源不足傾向を背景に第3高炉の拡充工事を進めている。01年9月から火入れの予定で、100万トン分が粗鋼ベースで増加する。熱延以下の加工で、基本的には自動車向けなど国内需要向けに供給するが、当面の過剰分はスラブとして輸出する。

 国内向けは、ホットコイルベースで50万トン程度がリロールメーカー向けの販売になる見込み。ここで冷延・メッキ加工されて主に自動車・家電向けに供給される。残り50万トンをスラブで輸出する。

東 京地区の表面処理鋼板(電気亜鉛めっき)市況は需要停滞から弱気の商いで、中心値も1000―2000円ほど下落している。市中価格は熱延下地5万4000―5万5000円、冷延下地6万4000―6万5000円中心。

 薄板3品の中でも、電気めっきは販売量の減少が目立つ。定尺販売については「値段を下げたところで量は売れない」(扱い筋)との見方だが、先安観による在庫意欲の低下が深刻なことを物語っている。需要家に受注を切り替えられるとの危機感からメーカー、コイルセンターを含めて価格競争が継続。「コイル、シートとも歯止めが利かない」(コイルセンター)という。目先も弱基調。

東 京地区の等辺山形鋼市況は6×50で3万4000―3万5000円、溝形鋼は5×50×100で3万8000―3万9000円中心の弱含み。山形で一部3万3000円もある。5月契約分の一部メーカー販価に東西格差がついたこともあって、停滞ムードが続いている。

 メーカーは1――3月比20%減など減産を強化している。だが、流通が「ここ数年来で最低の出庫量」といわれるほど契約を大幅に減らしたことで生産できない自然減産のため、「市中に与えるインパクトは小さい」(同)。

 5月に入っても出庫量が回復しないため、溝形には過剰感がある。建設需要の落ち込みも影響して荷動きは低迷。当面横ばい。

大 阪地区の冷延薄板市況は、需要が弱電を中心に低調なうえ、在庫調整の遅れもあって、流通は販売を引き締められない状態が続いている。市況は4万4000円どころで弱含み。

 高炉各社はここにきて、減産に本腰を入れつつあり、コイルセンターや流通の入荷も徐々に絞られている。流通サイドも在庫減らしから、メーカーへの申し込みを抑制しつつある。ただ、需要自体は弱電の4―6月生産が1―3月に比べ10%前後落ちる方向で、建築も依然振るわない。コイルセンターの加工は稼働率が70―80%程度にとどまっている。

 また、在庫は微減傾向にあるが、特約店段階の在庫率は1・2カ月とやや過剰ぎみ。このため、流通はなかなか販売を立て直せない状態が続いている。