2001.05.18
全 国鉄鋼販売業連合会(会長=大川宏之・芝浦シヤリング会長)、全国厚板シヤリング工業組合(理事長=山田晋司・東京シヤリング社長)、全国コイルセンター工業組合(理事長=鈴木貴士・五十鈴社長)の鉄鋼流通3団体は、運営の効率化を検討する3団体連絡会を設け、取り組みを開始した。経済環境の変化や会員数の減少で業界団体のあり方が問われる中で、全国の鉄鋼流通企業の大半をカバーする3団体が動き出したことにより議論が活発化しそうだ。

 連絡会では3団体の活動内容や事務業務、管理方法などの情報交換を通じて、運営の効率化や経費圧縮の可能性を探る。3団体トップの共通認識をもとに課題を具体化し、東京の各本部事務局が主体となって作業を進める見通し。

 3団体は、各地区団体により構成する全鉄連(約1100事業所)、全国組織の下部に地域別支部を設置する全国厚板シヤ工組(約210社)、関東・東海・関西の地域団体とそれ以外の組合員で構成する全国CC工組(約130社)とそれぞれ組織体制は異なる。

 しかし、会員数の減少による団体運営財源の圧迫が共通の課題。3団体のうち2団体もしくはすべてに所属するという重複加入の企業もあり、団体加入のメリットを問う声や、全面統合を含めて団体組織を見直す必要があるとの指摘が業界でも高まっている。

日 本鉄鋼連盟が17日に発表した4月の鉄鋼生産概況によると、高炉銑、粗鋼、熱間圧延鋼材とも、前月および前年同月から減少した。熱間圧延鋼材は前月比9・1%減と、2ケタに迫る減少幅。

 4月の粗鋼生産量は前月比3%減の864万7000トン(前年同月比1%減)。炉別でみると転炉鋼が4%減の621万1000トン(1・8%増)、電炉鋼が0・5%減の243万6000トン(7・4%減)。

 鋼種別では普通鋼が2・2%減の700万9000トン(2・6%減)、特殊鋼が6・3%減の163万8000トン(6・9%増)。

 熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)の生産は9・1%減の763万2000トン(3%減)。うち、普通鋼は8・8%減の631万7000トン(4・4%減)、特殊鋼は10・6%減の131万5000トン(4・1%増)。特殊鋼の熱間圧延材は、21カ月連続の前年同月比増。

中 部電力は電力事情を取り巻く環境変化に対応、今後5年間で20%のコスト削減を目指すが、同社資材部(資材部長=清水眞男取締役)ではこの一環としてアライアンス契約方式を採用、特定品目の購買にあたって購入先を集約する一方、価格の引き下げを求めるというシステムを導入する。また材料の購入から製造、物流、工事までを論理的に分析し無駄を省くサプライチェーンマネジメント(SCM)を「他の電力会社に先駆けて導入」(清水取締役)するなど、戦略的発注体制の確立を目指す。

 同社の今年度設備投資額は4288億円と前年度に比べ518億円、10・8%の減少が見込まれている。これは浜岡原子力5号機や碧南火力発電所4・5号機といった大型建設工事がほぼピークを越えた形になってきたため。一方、電力需要については1999年から2010年までの販売電力量の平均伸び率を1・7%と想定、規制緩和などもあって当面は電力需要の大きな伸びが期待しにくいとしている。

 こうした中、収益確保のためにはさらなるコストの削減が必要と判断、今年度を起点に今後5年間で20%の削減を目指すことにしている。同社資材部ではこの目標達成に向け戦略的な発注施策を展開しており、海外からの積極購入やeコマースを活用しての購買に加え、今年度からはアランアンス契約方式を打ち出した。
N KK住宅建材チームは17日、住宅用鉄骨部材フレームキットのモデルプラン2件について、住宅品質確保促進法に基づく「設計住宅性能評価」を住宅性能評価機関から取得したと発表した。耐震性など構造的な強度面で最高等級、断熱など温熱環境面では新省エネ基準相当と認められた。販売・施工業者の工務店が性能評価を容易に申請できるようになり、施主へのPRにもつながる。99年度下期の試販売から100棟の建設実績があるが、性能評価の技術サポートを展開し、01年度は500棟の販売を見込む。

 フレームキットは、木造住宅の柱や梁、筋交いを鉄骨に置き換えた住宅構造部材。プレカット加工し工務店に販売している。間取りや空間が自由に設計でき、現場施工はボルト締めのみと簡単。代理店は全国約50社、登録工務店は約100社を数え、年間1万棟の販売を目標としている。

 00年6月の建築基準法改定で住宅の性能評価制度がスタートしたことで、同社は(1)耐震性能にかかわる構造の安定(2)耐久性にかかわる劣化の軽減(3)省エネや結露防止にかかわる温熱環境―の3点をポイントに新基準法より水準の高い性能を持つ設計基準を確立した。
日 商岩井グループの大手線材加工メーカー、サンロックオーヨド(本社=大阪府泉大津市臨海町、岡村伸啓社長)は、今年度上期中に赤字商品からの撤退、これに伴う人員合理化を実施し、収益体質を強化する。また生産効率化を狙いに工場間の一部生産相互移管を検討する。これら施策を確実に推進するために7月1日付で組織を抜本的に改正、工場別の責任体制の明確化を図る。

 同社は日商岩井グループが70%弱を出資する線材加工大手で、本社、播磨(兵庫県加古郡)、キサカタ(秋田県由利郡)、九州(北九州市八幡東区)、三重(三重県安芸郡)の5工場体制。生産量は本社が冷間圧造用鋼線、メッキ線、普通鉄線、ナマシ鉄線を月間6000―6500トン、播磨が普通鉄線、溶接金網、閉鎖型フープ筋を同約2100トン、キサカタがメッキ線、普通鉄線、結束線、バーブドワイヤ、ルーピングワイヤ、ボルトなどを同2600―2650トン、九州が普通鉄線を同約2200トン、三重が溶接金網を約500トン。

 三重工場は昨年4月に同じ日商岩井グループのテイモーの三重工場を買収したもので、これにより2001年3月期の売上高は前期比約5%増の110億円に拡大したが、同工場の赤字体質を引き継いだため利益は減少した。

 同社では経常利益3億円の確保、さらに将来の株式上場という目標を抱えており、目標達成に向けては収益体質の強化が不可欠。このため赤字商品からの撤退、撤退による生産減に伴う人員削減を図る。赤字操業の播磨および三重工場を中心に今年度上期中に実施する。
2 000年度におけるファブリケーター業界は、大型プロジェクトの始動やIT投資の活発化を受け鉄骨単価が値戻しし、好転ムードが強まっていたが、本格回復に向かう途上で新年度に突入したことで、一過性の好況はここにきて大きく後退する懸念が出ている。

 前年度の鉄骨需要は、鋼材使用量80万トン以上といわれる首都圏プロジェクトが始動し、本格的な需要回復が期待されていたものの、全国鉄構工業協会(会長=橋本誠・大川トランスティル社長)によると、建築着工床面積から推計した、2000年度の全国鉄骨推定所要量は784万6050トンと、前年度比16万7300トン、約2・2%の微増にとどまる結果となった。

 前年度の鉄骨需要では、大型プロジェクトが予定されていた半面、全体の需要減に歯止めがかからないとの悲観的な見方が大勢を占めていたが、上期でIT投資を中心とする非住宅の着工戸数が2ケタ増が続くなど、予想を上回る好調ぶりで、一時は「800万トン台乗せ」の可能性も出ていた。ただ下期に入り、地方需要に陰りが出始め、地方ファブの受注物件は現在、首都圏の仕事が大きな割合を占めている。それでも、Hグレードの手持ち仕事量が2―3カ月という地区は少なくないのが現状で、地方における需要の減退は深刻化している。

 鉄骨単価はファブリケーターの選別受注と、厚板やコラムなど建材全般が値戻ししたことで前年度、ようやく底を打った。ただ、この鉄骨単価の上伸も建材価格の値戻し分が転嫁されただけで、収益につながる加工賃などは上がり切れず、実質的には赤字幅が増えているケースが多いという。
韓 国の新造船受注が、スローダウンしている。韓国造船工業会がまとめた今年第1クオーター(1―3月)の新造船受注は55隻、170CGTと前年同期(74隻、251万8000トン)比で32・6%の減少となっている。大手造船がほぼ3年近くの手持ち工事を抱え、選別受注に向かっているためだが、水準としては低くない。これに対し、日本は90隻、386万総トン(韓国を総トンベースに換算すると、340万総トン)と、同46・6%の増加。円安と韓国のドック事情に余裕がなく、期近納期のものが日本に集中しているためとみられている。

 韓国の新造船受注は、隻数で前年比19隻の減少で、特に貨物船、タンカー類が減少している。これに対し、付加価値の高い石油製品運搬船や、LPG船・LNG船などが大幅に増加している。

 全体の受注水準は、前年に比べれば低下しているものの、前年の水準が高すぎたためマイナス幅が大きくなっている。このため、これまでの月平均57万CGT(114万総トン)が年末まで維持できれば、年間の建造量見合いの新規受注が見込まれている。

 建造量は1―3月で54隻、185万CGT(370万総トン)で、同24・1%の増加。韓国造船工業会は「十分な操業量を土台に生産性が向上している」としており、年間ベースでは610万CGT(1220万総トン)前後になるとみ見られている。

タ イのサハビリア・グループは16日、ロシア、カザフスタン、アルゼンチン製の冷延鋼板輸入について、海外貿易局にアンチダンピングの訴えを起こす方針を明らかにした。

 自国内の25―30%安値でタイ向けに輸出していると指摘して、韓国、台湾を次の標的として挙げている。

 事業会社のタイ・コールド・ロールド・スチール・シート(TCR)首脳が明らかにしたもので、商務省の海外貿易局との間で協議を開始するという。

東 京地区の縞板市況は小口販売が支えるが、需要が停滞しており弱含み横ばいで推移。市中価格(3・2―4・5ミリ、ベースサイズ)は5万4000―5万5000円が中心。

 薄板類に比べると価格の下落は小幅に収まっている。ただ、荷動きは小口中心で回転はしているものの、4月以降の需要が思わしくない。特に加工は3月まで好調に推移していたが、4月下旬から「物件がやや閑散となってきた」(縞板専業大手)という。

 需給バランスはメーカーの供給姿勢に変化がなく、輸入材の影響も小さいため変わらないが、足元の販売が振るわず在庫は少し増加しているようだ。目先は弱横ばい。

東 京地区のH形鋼市況は200×100で3万5000円中心。在庫の減少が顕著になったことから、底値感が出てきた。流通は再度3万5000円下限を掲げる。

 4月の東京ときわ会在庫は、前月比6・0%減の10万7000トン、在庫率は1・7カ月となった。このため流通は、需給バランスがとれてきて、安値は急減するとみている。「さまざまな不安要因があったが、払しょくされてきた」(大手特約店)。

 ただ実需の大幅な回復は見込めないため、メーカーの減産が頼りになる。流通は、引き続き契約を必要最小限に抑えているため、5―6月と加速度的に在庫は減少する模様。3万5000円の底値が見えてきた。

大 阪地区のコラム市況は需要期を控えているうえ僚品のH形鋼も下げ止まったことから、下げ渋り。市況はベース5万3000―5万4000円どころ。

 市中の荷動きは相変わらず低調。建築不振の中、潜在的なS造建築需要は決して良くないが、夏場の需要期を控え、市中は底入れムード。僚品であるH形鋼が在庫急減で連休明け以降、下げ止まったこともムード改善に拍車をかけている。

 現状、流通筋の加工納期は2―3日とほぼ即納状態。一部では夏場以降の物件見積もりも出始めている。また、メーカー各社の販売姿勢もいぜん強固で、価格維持に努めている。市況は当面弱横ばい。