2001.06.04
丸 紅、住友商事両社は1日、リオ・ティントと3社共同で豪州クインズランド州ヘイルクリーク石炭プロジェクトの開発に着手することを決定した、と発表した。同プロジェクトは世界最大級の12億トンの埋蔵量を有する大型露天掘り炭鉱を開発するもので、総建設費用は4億2500万豪州ドル(100%ベース、約260億円)。カナダなどの炭鉱閉山による原料炭の供給力の低下や米国のエネルギー不足による石炭価格の高騰などに対応するもので、将来の供給力の拡充を図る計画。

 同プロジェクトの権益比率はリオ・ティント92%、丸紅5・33%、住友商事2・67%。その概要は炭鉱位置がクインズランド州ボーエン炭田で、埋蔵量は12億トン。01年7月に工事に着手し、2年後の03年7―9月ごろから生産を開始、年間550万トンを生産する予定。

 用途は製鉄向けコークス製造用原料炭で、輸出マーケットは日本200万トン、韓国・台湾50万トン、欧州・南米など300万トン。

 同プロジェクトの特徴はパートナーのリオ・ティントがクインズランド州で大型露天掘り炭鉱に豊富な操業実績を有し、既存の鉄道、港湾などのインフラを利用でき、建設費用を低く抑えることができる。また、大型外航船への石炭積み込み基地までの鉄道輸送距離が175キロと近い点などの利点がある。

新 日本製鉄はステンレス鋼板の生産調整に入った。ステンレス需要の減退と在庫量の増加を踏まえ、2001年度第1四半期(4―6月)は全体の生産量を00年度第4四半期比で10%減産、店売りについては同30%減少させる。一方、東南アジア向け輸出についても5月中旬からオファー止めを実施。国内外で市場環境整備と価格維持、安定化を図る。こうした生産対応を受け、光製鉄所を主体に一時期間、一部整備の操業休止の検討にも着手した。国内については第2四半期も同様の対応を継続する考えで、ステンレス事業の今年度計画では上半期を調整期間に充て、下半期での回復を目指す。

 ステンレス市場は、東南アジア市場では昨秋ごろから、それまでニッケル系冷延薄板でトン当たり2000ドル(C&Fベース)近くまでアップした価格が下降、現在では1200ドル前後にまで下落している。国内需要も景気減速から減少、逆に生産と出荷のタイムラグから市中在庫は増加、在庫率は適正とされる1・6カ月を上回り、1・8カ月にまで上昇、市況も弱含んでいる状況という。

 こうした需要環境を加味し、同社では市場環境整備と価格是正に取り組むことにした。特に国内向けについては在庫圧縮を念頭に「実需見合い以上に供給を絞り込む方針」(同社)だ。

 国内向けでは薄板を中心に供給を抑え、需給バランスを改善させる。夏場から秋口以降、回復軌道に乗せたい考えだ。厚・中板についても、ほぼ同程度の抑制を実行する。第2四半期も継続する方向で、これに伴って一定期間、一部設備・工程の休止も行う。

エ ヌケーケー条鋼は、01年3月期で経常利益18億9000万円を計上し、旧トーア・スチールから新会社に移行後、2期目で黒字化した。販売量は前期比11・8%増の337万4000トン。売値は平均3万6400円と前年比600円下落したが、合理化効果30億円と、鉄スクラップ購入価格が平均9000円と想定以下の水準で推移し、中間期予想(経常利益10億円)を上回る結果となった。当期利益も7億500万円と黒字転換した。

 販売量内訳は、条鋼14・4%増の251万9000トン、棒線5・5%増の80万7000トン、パイプパイル5・9%減の4万8000トン。輸出比率は6%。

 鉄スクラップマイナス3億円分および重油・電力コスト増のマイナス12億円分を、数量増の増益額10億円強と合理化30億円でカバーし、営業利益は25億3000万円増加した。従業員は前期末比30人減の1080人(NKKからの出向220人を含む)にスリム化。輸送費の削減、積載率向上、副資材購入価格の引き下げなどでコストを切りつめた。

 特別損失として社宅など土地・建物売却損6億円、旧トーアからの不動産取得税5億円強の12億円を計上。

 昨年9月のNKKからの増資300億円や現預金の取り崩し60億円などで短期借入金310億円、長期借入金140億円を返済し、借入金残高は450億円減の1306億6300万円とした。100億円の返済を今期に計画し、1200億円規模に圧縮する。
川 崎製鉄の今年度上半期の粗鋼生産は前年度上半期および下半期を上回る見通しだ。これまでのところ鋼材販売ベースでは「イメージとして前下半期を4―5%下回る」(福島幹雄取締役)状況にあるが、水島製鉄所第4高炉の10月の改修工事に向けて半製品の備蓄を積み増す必要があるため増産となる見通し。同社の00年度粗鋼生産は1214万トン、下半期は609トン。99年度の実績は1092万トンだった。

 水島製鉄所の第4高炉改修は10―12月の間、60日台の工期を予定しているもので、総投資額は170億円。独自の「大ブロックリング工法」の採用で、98年3―5月に実施した千葉製鉄所第6高炉改修工事での62日での完工を目指す。

 同高炉の生産能力は1日当たり1万トン前後で単純計算すると60万トンの半製品備蓄が必要となる。

 休止中の同製鉄所第1高炉が再稼働工事を完了済みであるため生産を補うことは可能。高炉改修に向けての対応について同社は「市場環境による」(広報室)と述べるにとどまっているが、第1高炉の生産能力が第4高炉の半分以下(年産164万トン)であるため高効率な第4高炉での備蓄生産を優先するものとみられる。
新 日本製鉄八幡製鉄所のシームレス鋼管工場遊休施設に大手自動車部品メーカーのシロキ工業(本社=愛知県豊川市、木場軍司社長)が進出することになった。同社は、全額出資の生産子会社「九州シロキ(株)」を8月7日付で設立し、シームレス鋼管工場の一部を賃借して生産拠点を展開する。2002年8月から自動車部品の生産を開始し、九州地区に立地するトヨタ、日産向けに供給を行う。

 設立する九州シロキは、資本金2億円で所在地は、北九州市八幡東区洞岡。

 同社は、八幡製鉄所のシームレス鋼管工場の一部賃借整備して工場を展開。初期投資は6億円以内に抑える。生産品目は自動車用ドアサッシ、自動車用スライドドアレール、自動車用シートリクライナ・シートアジャスタなど。人員は60人。
中 部国際空港は愛称を『セントレア(CENTRAIR)』に決定する一方、2005年3月の開港に向け建設工事が行われているが、このほど空港島護岸の概成工事も完成、現在は埋め立て工事が急ピッチで進んでいる。今後は旅客ターミナル地区を優先的に埋め立て、今年度中の本体着工を目指すことにしている。

 同空港は昨年8月に起工式を行い、建設工事に着手した。当初の計画に比べると約半年の遅れとなったが、台風の襲来がなかったこともあって急ピッチで遅れを回復、全長約12キロメートルに及ぶ空港島の護岸概成工事も今年3月中旬に完了(船舶が通過する3カ所の開口部は除く)しており、現在は総面積470ヘクタールに及ぶ地域の埋め立て工事がメーンとなっている。

 計画によると旅客ターミナルビルが建設される区域を優先的に埋め立てを行う。埋め立てに当たっては名古屋港河口部の浚渫土砂に固化材を混入して一部活用するのも大きな特徴。山を削って土砂を確保する必要がないほか、浚渫土砂用の埋め立て地を確保しなくてよいなど、環境面にも配慮してのことだ。

 一方、旅客ターミナルビルは現在実施設計が進められている段階。ゼネコンはまだ決定していないが、年度内には着工することになっており、早ければ年明けにも建設工事に着手する。
関 西地区のコイルセンターの摂津鋼材(本社=大阪府大東市新田北町、鯉住多津雄社長)は5月の連休に、本社工場のミニレベラー1基をリプレースした。現在、試運転を行っているが、6月から本格稼働を開始する。今回のリプレースは設備の老朽化に対応したもの。

 同社はこれまで、本社工場に大型レベラー3基、大型スリッター2基、ミニレベラー3基、シャーリング2基を持ち、弱電、鋼製家具、車両、建材向けに薄板を1・2次加工している。

 販売量は昨年段階で、月間4000―5000トン。このうち、自販が80%前後、賃加工・受託加工が20%。機種別の加工内訳はレベラーが50%、スリッターが50%。

 ここ数年、自販の強化、安全対策、環境対策、省力化などを進めるなど、次世代対応を行っていた。そうした中で、本社工場のミニレベラーの老朽化が問題となっていた。

 特に、1レベラーは導入後約20年が経過し、老朽化が目立っていた。このため、5月の連休に設備のリプレースを行った。現在、テスト運転しており、6月から本格稼働させる。

 今回のリプレースにより、2次加工では平坦度などの加工精度が大幅に向上する。このため、薄物のシートの小口・短納期の注文にきめ細かく対応していく方針。

日 建フェンス工業(古屋馨社長)は1日、東京支店優良特約店感謝の会を東京ドームホテルで開催した。あいさつに立った古屋社長は「公共事業の縮小による需要低迷や価格競争の激化で収益が大幅に落ちた」一方でネットフェンス類の販売量は対前年度比7%増、メッシュフェンス類は同120%増と大幅に増加したことを報告。

 今年度は「関東地域活性化が最重要ポイント」と語った。従来の東京営業所と北関東営業所を合併させて東西に分ける。東関東営業所は千葉、茨城、栃木、長野、新潟。西関東営業所は東京、埼玉、群馬として業務グループを開設することで「営業が常に外出できるようにした」。南関東営業所は従来の神奈川、静岡に山梨を加える。さらに品種の絞り込みとコストダウン、新製品開発に取り組んで「量の確保を重点課題とする」方針を示した。

東 京地区の異形棒鋼市況はゼネコンからの発注が当用買いの傾向を強め、指し値も厳しく、ベース2万8000円どころを弱含みで推移している。

 ベースメーカー各社は、6月契約も枠売り方式での販売を決め、販価を据え置いた。4カ月連続の枠売りと価格改善に対するメーカーの意欲は強く、これを受け、商社も唱え上げに本腰を入れている。

 しかし、対するゼネコンの反応は鈍い。先安を見込み当用買いに走っている。メーカーには小口物の明細が寄せられ、首都圏再開発工事向けに足元の出荷は堅調ながら新規明細は集まってこない。

 手持ちのショート玉解消に安値を誘う商社の動きもあり、また、細物のモタツキも足かせとなり、停滞ムードはさらに強まっている。

東 京地区の縞板市況は弱含み横ばい。市中価格(3・2―4・5ミリ、ベースサイズ)5万4000―5万5000円中心。

 小口中心に堅調だった受注が、4月から5月にかけてやや閑散としてきた。民間の建築需要が低迷し、大型プロジェクト物件に比べて特に中小規模の物件が少ない状態。受注残や手持ち物件の数も少ない。

 縞板だけでなくH形鋼や条鋼についても、需要は4月以降、月を追うごとに悪化している。夏場以降の需要期に向けて「今は市況の踏ん張りどころ」(縞板販売業者)。ただ、小売価格は「量が出ない中で下げられない」(同)ため、変わっていない。

 目先も横ばいか。

大 阪地区の冷延薄板市況は地区の需要の落ちが止まらないこともあって、扱い特約店は販売を立て直せない状態が続いている。市況は4万3000円どころで弱含み。

 地区の家電メーカーは海外への生産シフトを継続している。建築も引き続き、落ち込んでおり、建材向けの薄板も低調。

 一方、国内メーカーはヒモ付きを中心に受注競争が激化しており、店売り向けも絞りきれていない。

 この結果、コイルセンターの入荷は目立った形で減っていない。

 在庫はコイルセンター段階で過剰ぎみ。流通は売り焦るケースが多く、当面、市況は弱含み。