2001.06.28
三 菱商事は米国で展開するコイルセンター事業規模を、03年をメドに現状の年間50万トンから100万トンに倍増する考えである。これに向けテキサス州での新CCの建設に着工済み、並行してミシシッピー州の既存CCを買収するための最終交渉を進めている。さらに買収を軸に3―4カ所でCCを追加、米国での10拠点、年間加工量100万トン体制の確立を目指す。米国の鋼板加工流通業界は現地大手を中心とする再編統合がほぼ一巡、日系商社鉄鋼部門にとってはCC事業規模の拡大あるいは自動車対応の加工機能充実による専門化などがテーマとなっている。

 三菱商事の米国での薄板加工事業は、コイルプラス・ホールディングス社(本社=ニューヨーク)が統括する4社が核となっている。85年以降、89年までにアラバマ州、イリノイ州、オハイオ州で新CCを稼働、ペンシルバニア州で買収により4号店を立ち上げている。

 米国での同社のCC事業展開は、主に運送コスト面から1店が半径200マイルの範囲を担当し、米国中西部、南部、南東部などの各市場を多店舗でカバーしようという「コイルプラスの水平展開」(三菱商事・金属事業投資センター)が基本となっている。

 90年代前半の厳しい時期を経て、92年から95年までに4店ともに順次、単年度黒字化を果たし、99年第1・四半期までに4店連結の累積損失も解消した。

 これを受けて同社としては拡張戦略の協議を開始、米国内産業の南下傾向に対応するため5号店としてテキサス州に新CCを建設、続いてミッシッピー州にある既存CCの買収も決めた。

ト ピー工業(杉山修美社長)は今夏、ダイオキシン対策として、豊橋製造所に建屋集塵と直引集塵機を結合させ、ダイオキシンの排出量を1立方メートル当たり0・5ナノグラム以下に低減する。02年12月施行の大気汚染防止法改正で排出規制がより厳しくなることから集塵能力を引き上げ対応を図る。すでに規制値の5・0ナノグラム以下をクリアしているが、周辺環境に配慮しさらに排出量を抑制する考え。投資金額は2億5000万円。今期は他に大型投資案件はなく、環境対応に力を注ぐ。

 トピーでは、96年に30トン電気炉を停止し、120トン電気炉1基操業に切り替えた。30トン電気炉の建屋集塵と120トン炉の直引集塵とを合わせることで集塵能力を向上させる。8月18日から31日まで製鋼工場を休止し定期修理を行うが、この間に集塵機の改善を実施する予定。

 法改正では、ダイオキシン排出量を既設炉で5・0ナノグラム以下、新設炉では0・5ナノグラム以下に制限する。トピーではすでに、既設炉の規制値をクリアしているが、周辺の環境問題や工場内作業者の現場環境の改善に向け、新設炉適用の規制値以下に排出量を抑制する考え。

日 立金属は27日、北関東地区のワイエスエス熱処理センター、日栄鋼材・両毛営業所、日立金属商事・太田営業所との全業務、青山特殊鋼・宇都宮営業所の一部業務を移管・統合、新たに「ワイエスエス」として事業展開すると発表した。構造改革として行われるグループ各社再編の一環で、同地区の工具鋼販売について販売から熱処理までの一貫体制が整う。統合は来月1日付。本社を群馬県太田市に置き、人員46人で年商は約20億円にのぼる。群馬、栃木を中心に茨城、千葉の一部などをテリトリーに、工具鋼の拡販を目指す。

 今回の再編は、99年10月に日立金属とグループの特殊鋼流通企業である日立金属商事、日栄鋼材、青山特殊鋼の3社共同出資で設立した工具鋼熱処理会社のワイエスエス熱処理センターに、出資した流通3社の工具鋼の在庫、販売機能を付加、販売から熱処理まで一貫した体制づくりが狙い。これによって体制充実による企業体質、販売力の強化と流通拠点の集約、効率化が図られる。

関 西地区のコイルセンターの秋津鋼材(本社=奈良県郡山市、北雅久社長)は深刻な薄板不況に対応するため、7月1日付で2つの営業部を統合し、営業を強化する。普通鋼営業部とステンレス営業部を「営業部」に一本化するもので、これまでの品種ごとの担当から、地域(エリア)での全方位型の営業に転換させる。特に、中京地区の自動車関連の新規開拓も視野に入れていく。

 同社は本社工場に大型スリッター3基、小型スリッター4基、ミニレベラー1基、オシレート巻き設備1基を持ち、熱延、酸洗、冷延、表面処理鋼板、カラー鋼板、ステンレスなどのコイルの加工を手掛けている。

 前年度(01年3月期)は経常段階で黒字を確保した。しかし、今年度に入ってからは薄板需要が急速に悪化、業績も厳しくなり、直近では赤字に近い状態となっていた。このため、全社の業務の見直しを行い、営業の統合を決めた。

 現在、普通鋼営業部(7人、部長を含む)とステンレス営業部(6人、部長を含む)の2部体制を、7月1日付で営業部に統合、12人(1部長を含む)体制とする。

 また、これまでは品種担当の垣根があったが、これを取り払い、地域ごとに鋼板全品種を担当する体制とする。
A Kスチールは26日、アクメ・メタルズの子会社、アルファ・チューブを買収する契約交渉に入ったことを明らかにした。買収金額は3000万ドル。第3四半期には買収を完了する見込み。

 アクメMは98年9月に破産法11条の保護を申請したが、アルファTは操業を続けている。AKスチールはデラウェア州の連邦破産裁判所で実施されたアルファTの入札で落札した。

 アルファTはオハイオ州で自動車、建設など向けに、大径管や機械構造用管を製造している。
日 建フェンス工業(本社=東京都台東区、古屋馨社長)は、2000年度で品ぞろえが完了した鋼製フェンスに加えて今年度、新たにステンレスやアルミ製フェンス分野に参入する一方、関東地区におけるシェアアップを図るため組織を再編成するなど、積極的に展開し、02年度末を最終とする中期3カ年計画の完遂を目指す。

 00年度は、国および地方自治体の財政難によって、フェンスを含めた土木建材の需要は減少。これに伴い、業界内の価格競争はさらに激化し、メーカー各社の収益は悪化の一途をたどっている。これを受けて、日建フェンス工業の決算(3月期)も前年度比減収減益となった。

 ただ、同社では、新日本製鉄や日鉄建材工業との連携を強め、プロジェクト営業を推進・強化すると同時に、新規特約店の開拓やフェンス類の本格販売に取り組んだ結果、00年度実績はネットフェンス類が同7%増、メッシュフェンスは同120%の大幅増と、明るい兆しも出てきている。

 今年度は(1)拡販による数量確保(2)新製品の開発(3)シェアアップ可能な組織を再編―などを最重点項目に掲げ、厳しい環境が続く中、収益改善を果たす方針。

 具体的には、00年度で「Nステラフェンス(NSTL型)」など、ステラシリーズのマイナーチェンジを図るとともに、角パイプフェンスDZ型や積雪地向け各種フェンスを開発するなど、鋼製フェンスの品ぞろえはほぼ完了。今年度はこれら新製品や既存製品を含めて、拡販に力を注ぐ。また、アルミ製角パイプフェンスとステンレス製丸パイプおよび角パイプフェンスの新製品を発売する計画で、現在、準備を進めている。
日 鉄建材工業(岡田明久社長)は、市街地用低遮音壁「カームボーイ」を発展させたガードパイプ取付用低層遮音壁を開発し、このほど本格販売を開始した。

 近年、騒音問題に対する地域住民への要望が高まっている中、日鉄建材工業では騒音防止技術を活用しながら、景観性やデザイン性に優れた製品を開発し、静けさのある住環境の創造に貢献している。

 今回開発したガードパイプ取付用低層遮音壁は、年々採用が漸増している「カームボーイ」を発展させて、既設ガードパイプへの取り付けを可能にしたもの。

 「カームボーイ」は、高い吸音特性を有する市街地用低遮音壁。標準寸法は長さ2000ミリ・高さ800ミリ・厚さ100ミリとミニサイズで、ドライバーの視界を遮らない。また、土木用防汚塗料も用意。

 その他の特長としては、凹凸の少ない安全な構造で、スマートなデザインが景観にマッチするとともに、短工期施工が可能。吸音性能が高く、既存の吸音パネルと比べて平均3デシベル(音エネルギーで半減)下げる効果がある。

金 網製造メーカーの統一団体として今年4月に発足した西日本金網協会(理事長=西村義男・ニッサク会長)は、今月から品種別の部会活動を通じ具体的な取り組みを開始した。ひし形金網部会(部会長=南重昭・サンネット工業社長)、きっ甲金網部会(同=平井一・朝日金網社長)、クリンプ金網部会(同=上村一彦・上村金網工業社長)、織金網部会(同=岩城康雄・大和金網社長)、じゃかご部会(同=白井常彦・瀬戸内金網商工社長)の5部会のうち、織金網、きっ甲、クリンプが今月に第1回の会合をもちスタート、ひし形、じゃかごの2部会も来月活動を開始する。

 同協会は正会員の金網メーカー62社と賛助会員の材料メーカーおよび問屋22社の構成。活動は品種別の部会を中心に行い、これまで不十分だった統計資料の整理、充実化。火災保険、災害保険、自動車保険の集団扱い制度の導入も含め、団体組織としてのスケールメリットを共有できる事業の推進などに取り組む。

 その活動の中心となる品種別部会が今月始動したもので、織金網が今月4日、きっ甲金網が5日、クリンプが6日にそれぞれ第1回目の会合を開いた。
東 京地区のH形鋼市況は200×100で3万4000円中心の横ばい。

 入庫減で在庫は着実に減っているが、歯抜けは出ていない。7月以降も4―6月と同規模の需要とみられるため、上昇力に欠ける。底ばい基調で先高観は出ていない。

 中旬から、商社各社が3万4000円を下限とする販売を始め、浸透している。このため販売量は減少。

 入庫量を前月比10%程度減らしているため、6月末在庫も減少する。

 ただ、ファブへの信用不安による選別や、ヒモ付きの安値玉散見など、市況上昇を妨げる要因も消えない。当面横ばい。

東 京地区の表面処理鋼板(電気亜鉛めっき)市況は弱含み。市中価格は熱延で5万3000―5万4000円、冷延で6万3000―6万4000円中心。

 定尺の販売は5月と同様に低調。予想以上に需要が落ちてコイル在庫の過剰感が残っているため、販売業者の在庫意欲も全くといっていいほどない。安値部分は幅広く、相場と呼べない価格も一部にあるようだ。

 東京製鉄の7月販売価格発表は溶融めっきも値下げとなったが、電気めっきは国内高炉メーカーがほとんどで影響は小さい。ただ、「まだ厳しい状況が続くのか」(販売業者)と認識を新たにし、心理的にはマイナス要因となる。

大 阪地区の等辺山形鋼市況はベース3万2000―3万3000円どころで強含み横ばい。

 市況底入れから、扱い特約店筋が売り腰を強化しているため、安値は1000円方上昇。市中在庫もメーカーの減産努力で比較的タイトなため、地合いは引き締まっている。

 ただ、市中の荷動きは一向に回復感なく、低調。「今月も前月の出荷量を下回る」(特約店筋)もようで、極端な需要不振から高値は追いづらい格好だ。

 一方、大阪製鉄は7月の契約販価について据え置きを発表。西日本については7カ月連続の据え置きとなる。メーカー各社は7月以降、夏季減産に入る見通しで、今後の生産姿勢がポイントとなる。