2001.06.29
富 士重工は、排ガス浄化用に初めて新日本製鉄のメタル担体を採用することを決めた。2002年度以降のモデルチェンジ車種から搭載する。新日鉄のメタル担体は、現在トヨタ自動車とマツダが採用しており、富士重工は3社目の採用となる。

 自動車用の排ガス浄化装置は、白金、ロジウム、パラジウムなどの触媒を使ったものが一般に普及している。セラミック担体とメタル担体があり、現在は価格の安いセラミック製が主流。

 メタル担体はステンレス箔をハニカム構造にし、表面に触媒を付着させたもの。エンジンからくる排気管に直結し、排ガスを通して瞬間的に浄化する。セラミック製に比べややコスト的には高いが、浄化までの立ち上げ時間が短く、浄化性能も高い。さらにスクラップダウンした後の有効価値もセラミック製より高く、トータルコストとしては必ずしも低くないと言われている。

 新日鉄は、光製鉄所で生産したステンレス箔を母材に君津製鉄所で製品化している。

 浄化性能を高めるためには、金属箔を薄くして排ガスによりハニカム体を素早く暖める必要があり、そのために箔の薄肉化が進められている。新日鉄は、従来板厚50ミクロンのステンレス箔で製品化していたが、現在は30ミクロンが主力。さらに20ミクロンの箔を使った新製品を開発。高精度・高強度でコスト的にも安いメタル単体として、一昨年から提案営業を強化している。

 メタル担体の採用は、欧米に比べると遅れており、トヨタの大型車を中心に数車種に搭載。マツダも一部車種に採用しているだけ。富士重工は、これまでセラミツク担体を採用しているが、性能と耐久性で今回初めて、メタル担体の採用を決めた。

鋼 材倶楽部は28日、5月末の普通鋼鋼材在庫(メーカー・問屋)を発表した。生産減が続いているものの出荷の落ち込みが大きかったため、5月末のメーカー・問屋在庫は前月末(759万7000トン)比20万2000トン、2・7%増の779万9000トンと2カ月連続の増加となった。

 在庫の内訳をみると、メーカー在庫が前月末(597万2000トン)比18万4000トン、3・1%増の615万6000トンと2カ月連続前月比プラスとなり、問屋在庫も前月末(162万5000トン)比1万8000トン、1・1%増の164万3000トンと小幅ながら2カ月連続の増加となった。

 これを国内・輸出別にみると、国内向け在庫は前月末(619万トン)比11万2000トン、1・8%増の630万2000トンと2カ月連続の増加となったうえ、5カ月連続して600万トンを上回る水準となった。また、輸出船待在庫は前月末(140万6000トン)比9万1000トン、6・5%増の149万7000トンと2カ月連続の増加となった。

 品種別にみると、前月末比1万トン以上増加した品種は、厚中板が前月末比1万トン増の52万7000トン、鋼帯の幅600ミリメートル以上が前月末比6万4000トン増の206万5000トン、冷延広幅帯鋼が前月末比5万2000トン増の76万2000トン、ブリキが前月末比1万6000トン増の17万7000トン、亜鉛めっき鋼板が前月末比7万トン増の135万4000トン、鋼管が前月末比1万3000トン増の63万6000トンだった。

阪 和興業・大阪は来週から、H形鋼の販売価格を引き上げ、市内オントラ3万4000円唱え、3万3000円下限を完全実施する。荷動き不振から市中値戻しが迫力を欠く中、地区唯一の在庫商社である同社が明快な販売方針を打ち出して値戻しを先導するもの。

 現在、同地区のH形市況はベース3万2000円中心。地区のときわ会在庫が4、5月と2カ月連続で2ケタ台の減少となり、在庫調整は大きく進展。これを受け、扱い流通各社は販売方針を転換して、売り腰を引き締めている。しかし、建築需要の不振から荷動きが伴わず、市況は安値の修正にとどまっているのが現状。

 この中で、同社は「在庫調整が完了している中で、これ以上赤字商売を続けられない」として、明快な唱え引き上げ方針を打ち出した。同社はこれを第1ステップとして、当面、3万5000円の市況形成を目指し、採算回復を行う。

鉄 骨建設業協会(会長=毛利哲三・松尾橋梁会長)と全国鉄構工業協会(会長=橋本誠・大川トランスティル社長)は、7月第4週から8月第2週にかけて、首都圏の発注者等への共同陳情活動を行う予定であるが、同活動終了後、全構協では全国9支部・47都道府県の各構成団体による個別陳情を計画しており、実現すれば全構協としては、約5年ぶりに全国レベルで陳情活動を行うことになる。

 鉄建協では昨年、大手ゼネコンなど発注者に対して『鉄骨業界の健全な経営体制の構築についてのお願い』と題した文書を通じて、官公庁やゼネコンなど約200の発注者に鉄骨単価の適正化を求めた。その結果、一部のプロジェクト向け鉄骨単価は値戻し場面が出ており、成果が表れている。

 全構協と共同で実施する第2弾の陳情活動は、すでに内容や陳情先の選定など大枠は定まっているが、詳細に関しては現在、鉄建協が契約問題委員会で、全構協は経営近代化委員会でそれぞれ協議している。

 予定している陳情先は、国土交通省や郵政省など主要官公庁の大臣官房クラス、また三井不動産や森ビルなど民間建築主、日建設計など大手設計事務所をはじめとして、大手ゼネコンや建設業2団体など。

5 月の鉄鋼品種別輸入実績(鋼材倶楽部まとめ)は、普通鋼鋼材合計で32万7786トン(前月比5・2%増)となった。厚板や熱延コイルは引き続き低水準だが、冷延コイルは再び4カ月ぶりに前月比で増加した。1―5月合計は198万3604トンで、前年同期比7・9%減。

 厚板は4カ月連続の前月比マイナス。国別では韓国と台湾が前月比微増だったものの、中国は減少。遠国材はインドの8061トンだけだった。国内在庫が多く需要も低調に推移し、購入意欲が減退しているようだ。

 熱延コイルは酸洗が前月比57%増加したのに対して、その他は同8・3%減と4カ月連続の減少。酸洗を除く熱延は韓国が同19%減、台湾は同7・3%増となったが、平均単価はいずれも600―1100円の下落。

 冷延コイルは韓国が同19%増、台湾も同45%増。再び増加に転じたが、昨年12月から今年2月までと比べると低水準。平均単価は、熱延と同様に1500―2100円下落している。このほか溶融・電気亜鉛めっき鋼板、特殊鋼、二次製品が減少し、線材や鋼矢板は増加した。
米 商務省がこのほど発表した5月の鋼材輸入統計速報によると、輸入量は200万5421トンと前月比16・9%減少した。前年同月比では35・0%の大幅な減少。1―5月実績では1064万431トンと30・8%減少した。

 東欧・旧ソ連各国からの5月の輸入は5万9956トンと前月比73・4%減少。前年同月比でも84・9%減少した。
日 本建設機械工業会がこのほどまとめた5月の建設機械出荷金額の総合計は、830億円で前年同期比12・8%の減少となった。内需は、524億円で11・3%の減少、外需は、305億円で15・3%の減少となった。その結果、内需は8カ月連続の減少、外需は5カ月連続の減少、総合計では8カ月連続の減少となった。

 機種別の出荷金額を見ると、コンクリート機械、トンネル機械の2機種については増加したが、他の8機種と補給部品については減少となった。

 内需について機種別に見ると、トラクタ15・5%増(67億円)、道路機械22・0%増(28億円)、コンクリート機械24・1%増(34億円)の3機種が増加した。一方、主力機種の油圧ショベルを含む6機種が2ケタ減少するなど計7機種と補給部品が減少し、この結果、内需全体では11・3%の減少となった。

 外需について機種別に見ると、トンネル機械、基礎機械、その他建設機械の3機種が増加した。一方、輸出金額の大きいトラクタを含む5機種が2ケタ減少するなど計7機種と補給部品が減少し、この結果、外需全体では15・3%の減少となった。

広 域関東圏産業活性化センター(ジアック、会長=那須翔・東京電力相談役)は、設立目的に掲げられている、広域関東圏における産業活性化と新産業創出を支援するため、2001年度では「情報経済社会実現支援」など6つの柱を中心として、事業を推進していく計画だ。

 ジアックは87年9月に設立。広域関東圏1都10県の産業活性化、均衡ある発展への支援などを目的に、新産業創出プロジェクトの開発、具体化に必要な各種事業を推進している。 01年度では(1)情報経済社会実現支援(2)環境調和型産業の振興支援(3)高齢化社会への対応支援(4)中小企業の経営支援(5)新規事業開発に対する支援(6)地域活性化計画策定への参画――の6本柱を中心に事業を展開し、プロジェクトは合計28件。内訳は、自主事業が16件、受託事業は8件、共同支援事業が4件となっている。

 この中で、注目される事業として『情報経済社会実現支援』ではIT革命が進展する中、中堅・中小企業の物流システムの高度化・効率化に資することを目的として「ITを活用した物流需給情報に関する調査」を行うとともに、地域活性化や商店街活性化など種々な活用の可能性のある「ICカードを活用した地域ポイント制に関する調査研究」を行う。

東 京地区の冷延薄板市況は弱基調。市中価格(1・0―1・6ミリ、ベースサイズ)は4万7000―4万8000円。需要が停滞、コイル在庫が過剰と冷延市場は「極端に悪い」(コイルセンター)との声も聞かれる。販売業者も数量と単価がともに下落している。価格で販売量が上向く状況にはなく、下値は「安い話もあるが、実態を映した相場でない」(販売業者)という。

 供給は輸入材の入着がようやく6万―7万トンで落ち着いたが、国内需要や在庫と比較するとまだ多い。薄板全体の市況が下落する中、めっきや酸洗の価格に挟まれる形で冷延は需要が逃げているとの見方もある。目先も弱含みか。

東 京地区の等辺山形鋼市況はベース3万4000円、溝形鋼は3万8000円中心と下値寄りになった。荷動きに回復の兆しが見えず、6月はむしろ5月よりも低迷している。流通は危機感を募らせ、3万3000円の払しょくに努め始めた。

 7月販価は据え置き。流通は4月の値上げ以降、大幅に申し込みを減らしたが、出庫が増えないため、6月も5月比10%程度削減した。メーカーのロールは空いており、7―9月出荷分を6月に回す動きもある。これまで流通は、量がまとまると安値で受ける向きもあったが、今後は売り腰引き締めに努める。ただ、H形鋼の上昇気流が高まらないこともあって、反発は当面見込めない。

大 阪地区の平鋼市況はベース4万―4万1000円どころで横ばい。需要不振から市中の荷動きは依然、低調。大阪鉄鋼流通協会の調べによると、5月の入出庫状況は入庫が横ばいの1万1000トン、出庫が同比2・4%減の1万1000トンで、在庫は同比1・3%増の2万トンと推移。6月はさらに荷動きがさえず、流通出庫は5月実績を下回りそう。市中在庫も過剰感はないものの、需給がやや緩和傾向であるため、依然として需要家の値下げ要請が根強い。

 このため、特約店筋は今月初めから売り腰を引き締めているが、市況推移は現在のところ安値解消にとどまっている。