2001.07.09
盛 餘股※有限公司(SYSCO)は、年産55万トンの酸洗設備を導入する。現在の設備が老朽化しているためで、9月末に設備メーカーを決定し、2003年9月の完成を目指す。同社は今年1月までにめっきラインとカラー鋼板ライン各1基を導入しており、今回の酸洗設備導入で上工程から下工程まですべてリフレッシュされる。

 SYSCOは、淀川製鋼(52%)、豊田通商(11%)などが出資する単圧メーカー。昨年までの設備投資で冷延ライン1系列、めっきライン2系列、カラー鋼板ライン2系列、酸洗ライン1系列の新体制を確立。今年は亜鉛めっき鋼板34万トン、カラー鋼板20万トン、酸洗鋼板5000トン程度の販売を計画している。加工母材はCSCと一部日本ミル。日系の単圧メーカーとして非常に高い収益状況にあり、昨年は売り上げ88億台湾ドル、純利益5億台湾ドルを上げている。今年は95億台湾ドルの売り上げで、6億―7憶台湾ドルの純利益を見込んでいる。酸洗ラインの新設は、現在のラインが十数年経ち老朽化しているため計画された。

 あす10日に日本ミル3社、外国ミル1社の4社を招き、設備のスペック提示を行い、8月に見積もりを提出してもらう。この後、9月に発注先を決定し、2年後の完成を目指す。完成後、現在の酸洗ラインは廃棄する。工場の跡地は材料ヤードとして活用する。

※印はにんべんに分
「日 台鉄鋼対話」の第1回会合がこのほど、台湾・台北で開催された。日本からは経済産業省の半田力・鉄鋼課長が、台湾側からは経済部国際貿易局、同工業局の担当官が出席(課長級対話)し、日台の鉄鋼貿易や鉄鋼産業の動向などを中心に意見を交わした。席上、台湾側から双方ともに十分な内容の意見交換が行えた点を踏まえ「日台間の鉄鋼対話の実施は重要」とする認識が示され、今後も継続して開催される運びとなった。

 第1回の鉄鋼対話では、アジアの鉄鋼市場の動向、米政府による通商法201条(セーフガード)措置など対米鉄鋼通商問題、日本、台湾の鉄鋼産業の動向を主要テーマに話し合いが行われた。

経 済産業大臣の諮問機関である産業構造審議会・環境部会廃棄物・リサイクル小委員会の第9回自動車リサイクルワーキンググループ(座長=永田勝也・早大教授)が6日、東京・虎ノ門の虎ノ門パストラルで開催され、新たな自動車リサイクルシステム制度化の報告案をまとめた。

 自動車製造事業者や引取者、再資源化事業者、自動車ユーザーの役割分担を明確化。リサイクル費用の徴収については新車購入時徴収とし、ユーザーが負担、この資金管理システムについては公益法人を念頭に検討する。役割分担ではリデュース・リユース・リサイクルの3R配慮、フロン、重金属など有害物質の発生要員の低減を考慮した設計、製造段階で対応、ARS(シュレッダーダスト残余物)のリサイクル・処理ではサーマルリサイクルの位置付けの検討を行う点を指摘。鉛レスなど素材産業との連携促進も明記した。

 経済省では同報告案を受けて、来年の通常国会に自動車やリサイクル法案を提出、04年度の施行を目指す。

 報告案では関係者の役割分担として自動車製造事業の3Rに配慮した設計、製造を明示、有害物質使用削減について新型車の鉛使用量は96年比で00年2分の1、05年3分の1とする目標によって進捗していくことに触れたうえで、技術開発、素材産業との連携を明示した。
経 済産業省が今月31日にまとめる2001年度第2四半期(7―9月)鉄鋼生産計画ヒアリングの感触によると、特殊鋼の生産計画はより需要環境に厳しさを増し、先に策定された同省の需要見通し393万トン(前期比6万トン、1・5%増、前年同期比13万トン、3・2%減)のラインに沿った数値か、下振れする公算だ。IT(情報技術)関連需要の失速でステンレス、金型需要で工具鋼、さらに自動車でも、軸受鋼、構造用鋼などが受注量を減らしているためで、一部企業では在庫調整が完了したとする見方があるものの、総じて特殊鋼は各鋼種とも厳しい状況下にある。

 特殊鋼の需要は、主力分野である自動車生産が、米国経済の減速を映して対米輸出など輸出減から減少傾向にある。国内販売は新型車種の伸びなどから落ち込んでいないものの、年度ベースでは4%減のペースで推移しているという。これ以下の需要もIT関連が在庫調整期にあるなど、建設機機械、産業機械と低迷している。

 このため、工具鋼、軸受鋼、構造用鋼などの受注は減少。ステンレスも鋼板で東南アジアへの輸出価格が底を打ちつつあるものの、国内には明るさは見られない。

 この結果、生産計画も前期比微増、前年同期減の需要見通しのラインと比べ、横ばいもしくは微減の可能性が高い。
建 材メーカー、チューオー(本社=栃木県鹿沼市、尼子一彦社長)は、製造原価の低減や開発力の強化、訪問販売からの脱却などをメーンとする企業体質の改善に取り組んできたが、これが前年度でほぼ完了し、次ステップに向けての基盤が確立された。今年度(3月期)は、総合建材メーカーとしてさらなる飛躍を図るため、新製品投入やルート営業強化など、メーン3事業(サイディング、屋根、サンドイッチパネル)の各部門で収益アップを目指す。

 同社は69年、中央鉄工鹿沼工場として操業開始以来、一貫して金属サイディングを手がけてきた業界のパイオニアで、長年培ってきた技術力を活かしてサンドイッチパネルを開発。また、98年には、事業整理したサンラインの事業を引き継ぐかたちで、屋根分野にも参入している。

 チューオーでは、総合建材メーカーとしての地位を確立するとともに、競争が激しい金属建材市場で『勝ち組』として生き残るため、約3年前から企業体質の改善に尽力してきた。具体的には、98年ベースで47―48%を占めていた訪問販売の売上構成比率を30%以下とし、ルート販売(ユーザー向け含む)のウエートを50%強から70%強に上げて、安定収益を確保できる体制を構築。また、これまで製造原価の70%を占め、利益確保の足かせとなっていた原材料仕入れ価格を見直して20%以上低減するなど、コスト競争力を高めた。
N KKの福山製鉄所(岸本純幸所長)は6日、2001年6月度全高炉の微粉炭吹き込み比が銑鉄1トン当たり200キログラムを超え、全炉平均210キログラムを記録したと発表した。出銑比日量立方メートル当たり2・04トンの高生産下で達成したもので、出銑中のシリコンも全炉平均で世界最低レベルの0・24%をキープ。これにより年間数10億円のエネルギーコスト低減が可能となる。上期末には、5万立方メートルの日本酸素社製の空気分離器増設も計画中で、10月をメドにさらに銑鉄1トン当たり220キログラムレベルを狙う。

 今回の微粉炭吹き込み比率の向上は、「高燃焼率微粉炭ランス」の開発や微粉炭粉砕制御技術の開発などを付加したことで実現した。銑鉄1トン当たりの原単位の比較では、世界トップの神戸製鋼所の219キログラムには及ばないが、4本の高炉による高生産下での吹き込みという意味では世界でトップとなる。

 技術のポイントは、微粉炭を吹き込むランス径の改良と熱風との混合率を高める偏芯ダブルランスを導入している点。さらに微粉炭製造技術の改良として、粒度コントロールや精度良く粉砕できるようにエンジニアリングしてことにある。これにより銑鋼一貫のコスト合理化推進が可能になり、年間数10億円のエネルギーコストの低減が図られる。
A WA認証機構(松崎博彦会長)は、建築主などユーザーの立場から建築鉄骨品質のモニタリングを普及・促進するため、本年度(12月期)からモニタリングを行う検証会社を外部から募集・認定する独自の認定制度をスタートしているが、このほど2社が検証会社として認められた。今年度は検証会社を増やすとともに、AWA検査技術者の育成にも力を注ぐなど、モニタリング業務の本格展開に向けて、基盤を整えていく方針。

 AWA認証機構は、中立・公平・透明性の高い建築鉄骨検査技術者のプロとして、建築鉄骨に関連した広い分野からAWA検査技術者を認証・登録し、建築主など顧客の立場から建築鉄骨の品質を検証(モニタリング)を、事業目的としている。同機構では自らモニタリング業務を行う一方、検証会社を外部から募集し、一定要件を備えている場合にのみ認定している。

 このほど認定されたのは、丸岡義臣技術研究所―AWA認証機構 西日本(大阪市、丸岡義臣社長)と、テクノカンリ(茨城県猿島郡、金谷登社長)の2社。検証分野は前者が総合(設計・製作・施工・検査の4部門)、後者は製作と検査のみ認定された。

 検証業務の流れとしては、認定を受けた検証会社と建築主が契約した後、検証会社はAWA検査技術者で構成されるプロジェクトチームを組む。同チームが実施した検証内容はAWA認証機構に提出され、最高判定会議で審査。ここで検証成果が適切と判断された場合は建築主に結果が報告され、不適切であればプロジェクトチームに対して再検証や報告書修正が求められることになる。

全 国鉄構工業協会の会員数が6月上旬時点で3504社となり、減少傾向が続いている。直近のピークの94年度の4288社と比べると18・3%減少。この2年間は毎年200社の規模で減少していた。全構協には需要の減少で、今年度は400社程度減って、3100社前後になるとの見方もある。

 00年度は新規登録が22社に対し、取り消しが230社となった。結果、208社減少して3518社となった。今年度に入って2カ月間で5社が新規登録、19社取り消しで、計14社減少している。

 全構協によると、首都圏のプロジェクト物件はあっても全構協の会員への影響は少ない。対象とする中小物件は少なく、北海道で口てい病による隔離牧舎の需要が目立つ程度という。

東 京地区の厚板市況は弱含み。市中価格(12ミリ、ベースサイズ)は3万9000―4万円が中心。国内高炉メーカーは減産継続で各社の認識が一致。UO鋼管の受注増を受けてロールがタイト化する可能性が出てきたため、供給圧縮には期待感もある。輸入材も価格の下落と需要の減少で入着は低水準。

 しかし、積み上がった在庫と小口需要の落ち込みが響いて市況は弱気のまま。定尺品はこう着状態だが、切板は一部安値に流れる場合もあるようだ。中小溶断業者では、鉄骨の物件対応で稼働がアップするところもあるが、業者間で格差が出ている。流通ではメーカーの供給動向を見守っている。

東 京地区の異形棒鋼市況はゼネコンからの明細の出が鈍く、ベース2万7000円どころで弱横ばいの商状。市況反転のポイントとみられていた、細物市況は細物メーカーが7月から枠売りを実施し、さらに積極的な輸出成約にも乗り出し、本腰を入れ始めた。ベースも7月契約を2回の売り出しに分散し、後半に値上げを検討しており、メーカーサイドの価格圧力が強まっている。商社は販売姿勢を引き締め、販価の是正に臨んでいるが、先行き不安による一部商社の売り先行の動きもあり、流通の足並みはそろっていない。

 ゼネコンの買い姿勢は慎重だが、夏季減産時期を迎え、需給の引き締まりが下支えとなりそう。

大 阪地区の冷延薄板市況は7月に入ってからも、需要が全般的に落ち込んでいることもあって、流通は価格で踏ん張れない状態が続いている。市況は4万1000―4万2000円どころで弱含み。

 地区の薄板需要は家電、建材、鋼製家具ともに低調で、ユーザーも材料価格が下がっていることから、材料手当てを控えている。一方、国内高炉メーカーはホットコイルの店売りの減産を打ち出してきているが、冷延薄板や表面処理については具体策を明らかにしていない。

 在庫もコイルセンター段階で多く、中でも、自販材が過剰ぎみ。メーカー自体もいまだ、値上げを表明しておらず、メーカー間の競争が続いている。当面、市況は弱含み。