2001.07.18
P OSCOは、経営革新プロジェクト・PI(PROCESSINOVATION)により構築された業務改革システム「POSPIA」の稼働を開始した。システムは、部門ごとの逐次導入ではなく全体を一気に全面更新するビッグバン方式で切り替えた。POSPIAが定着すれば、対顧客面では熱延鋼板の受注からデリバリーまでのリードタイムが30日から14日に短縮される。経営管理面では、予算編成が110日かかっていたのが30日に短縮される。原料の在庫回転率も8・7回が12回に改善する。

 PIの概念は「顧客と受注の価値創出という視点で、すべての業務プロセスを再設計し、デジタル経営システムとして構築することで、世界最高の経営力を維持していく」というもの。2002年から実質的な効果が出てくると見込まれている。

 POSCOは、会社の現状分析と世界最高の目標設計を通してPIマスタープランを99年末に確立した。この後、昨年9月に全社的な資源管理・全社統合供給ネットワークなどのシステム構築を完了。テストランを9カ月間実施して、今回本格運用に乗り出した。PI開発に関し、2年6カ月の期間と1万1370人・時間の要員を投入し、1950億ウォンの費用をかけた。

大 手ファスナーメーカーのクラウン精密工業(本社=埼玉県志木市、望月正紀社長)は、孫会社となる中国広東省の東莞皇冠螺絲有限公司の設備増強を進める。圧造機・転造機を増設し、生産能力(現在月産1億本)を50%拡大する計画。新たに建屋を建設し、年内には完工する予定。日系家電メーカーなど中国マーケットの拡大に伴い、供給能力をアップする。

 クラウン精密は、家電、自動車向けを主体に特殊タッピンねじを主力製品とする、大手ファスナーメーカー。00年度の売上高はグループ含め約55億円。

 95年に中国広東省東 市にねじの製造拠点を建設し、マイクロファスナー(1・0―4・0ミリ径)、タッピンねじ・小ねじ(M2―4)、デルタイト(同)、プラックス(同)などを生産、商社を通じて主に日系の家電メーカーに納入している。売上高は円換算で約6億円。望月紀人董事長。従業員は約100人。

 稼働開始から、日系家電メーカー向けに生産量が増大。昨年は月間1億本生産していたが今年は、米国景気の後退を背景に東南アジア経済が停滞したため、足元は月産8000万本と若干生産量は落ちている。

 保有設備は、圧造機・転造機25セット、連続式無酸化ガス浸炭炉1基、亜鉛めっき装置2基、ベーキング炉4基ほか、旋盤、フライス盤など。稼働開始後に熱処理炉、めっきラインの増強を図ったが、需要増を見込み、秋口には圧造機・転造機を増やす計画。

住 友金属工業は17日、米シェル社がメキシコ湾で進めている海底油田採掘のナキカ石油開発プロジェクトで、フロート型としても世界最大級の最新海洋構造物(FPS)用厚鋼板をファブリケーターの現代重工業からトータル1万7000トン受注した、と発表した。受注量の内訳はデッキ用5000トン、ハル(般穀)用1万2000トンで、シェル社向けを中心とする海洋構造物用厚鋼板の同社の受注実績は99年度1万3000トン、00年度3万7000トン、01年度2万5000トン。

 同社によると、現在、世界のFPS約1万基の98%が海底に立脚するタイプ(FP)で、1基当たりの厚鋼板使用量は1万トン未満。今回、同社が新日本製鉄をはじめとする欧米ミルをコンペチターとして受注したFPSは、水深2000メートルに点在する油田からプラスチック製のパイプから原油を採取するもの。

 FPS用厚鋼板は、米石油協会のAPI規格のTMCP鋼(熱加工制御技術)のグレード50(最大厚4インチ)とグレード60(同3インチ)。

 同社はシェル社に厚鋼板を7万トン以上、大径管用厚板を含めると11万トン近くも出荷している最大のサプライヤー。シェル社は94年、同社にFPS用厚鋼板の開発を依頼した経緯があった。

川 鉄商事はこのほど、日本道路公団の第二名神自動車神保工事(滋賀県大津市)で日本初の「坑口竹割テクスパン工法」を受注、施工を完了した。

 同工法は、スパン8・25メートル、ライズ4・53メートル、延長102・62メートル、土被り11・45メートル、版厚25センチメートル、縦断こう配1・866%で、坑口が竹をスパッと切った形状に似ていることから「坑口竹割テクスパン工法」とよばれている。特長は坑口の圧迫感が緩和され、景観的に優れている点など。

 同工法はフランスから導入した、コンクリート2次製品を主体とする3点ヒンジのプレキャスト・アーチカルバート工法で、主に幹線道路の立体交差部に使用。現場施工期間が短く、熟練工が不要なことが特長で、これまで大分自動車道水分工事(大分県)や東名高速道路磐田原インターチェンジ工事(静岡県)、日坂バイパス工事(静岡県)など、全国で多数の施工実績がある。

新 日本製鉄は17日、日本車両製造と共同で、積載重量103トン、時速20キロの、大型・高速構内車両の無人化に日本で初めて成功した、と発表した。

 今回、共同開発した無人車両は、光製鉄所の線材工場・出荷倉庫間の線材コイル棟間搬送に使用され、積載重量103トン。走行路は製鉄所構内一般道路上の片道350メートルで、カーブ5カ所、人・車横断個所7カ所を含んでいるが、この間、運転は完全無人。

 同社は、積載重量100トンを超える大型高速構内車両を100台ほど運行しており、最大のものは280トンに及ぶが、今後、今回の共同ノウハウを他製鉄所へ展開することにより、一層の物流効率化を進める方針。
ト ピー工業は17日、子会社のトピーファスナー工業と(株)ニフコが工業用ファスナーに関する販売面で業務提携したと発表した。両社は、世界的規模で再編を展開している自動車メーカーに共通化した部品を供給する一環として提携した。今回の提携により、自動車メーカー・車種ごとに品種・サイズなどで多様化していた工業用ファスナー類を機能や使用目的などで近似している汎用性の高いクリップ類に共通化した上で、両社で共同販売活動を展開する。両社は、金属と樹脂両分野で内外の自動車メーカーへ提案・供給する体制を整備する。

 トピーファスナー工業(本社=長野県松本市、清水亭社長)は、国内第1位、世界でもトップクラスの自動車用ホイールの総合メーカーで日本、タイ、米国に3拠点を有している。

 一方、ニフコ(本社=横浜市、渡辺隆治社長)は工業用樹脂ファスナーの国内最大手で、世界でもトップクラスのシェアをもち、すべての国内自動車メーカーをはじめ全世界の自動車・家電メーカーへの営業・開発・供給を、世界的規模(日・欧・米・東南アジア・中国など12カ国)で展開している。
台 湾の統一実業は、ティンフリーの生産能力の拡大を図るため圧延機モーターの馬力アツプ工事を実施した。これにより全体の生産能力は、これまでの年産70万トンから90万トンへ30%の能力アップとなつた。7月から新体制での操業に入った。

 統一実業は、台湾最大のティンフリー専門メーカー。当初は、日本などからローモ板を輸入して錫メッキラインから以下の工程で生産していた。現在は年産70万トンの冷延ミル導入で、ホットコイルから以下の工程での操業。

 印刷部門も擁しており、飲料缶、食缶の一貫メーカーとして台湾市場の100%近くのシェアを保有している。中国の福建省と江蘇省にも100%出資で、現地法人を設立しており、大陸でも年間30万トン近くのティンフリーを生産している。

 台湾での冷延からの一貫ラインは、ホットコイルを大半輸入して操業しており、大陸の工場にはローモ材を輸出している。ホツトコイルは、日本の高炉から年間50万トン調達。残りはCSCやPOSCOからの購入。

日 本鉄鋼輸出組合によると、世界の主要地域の鉄鋼需要は経済の減速傾向の中で依然停滞している。こうした中、生産は4月までの累計で昨年水準を0・2%上回っており、需要減に見合っていない。需給バランスの回復は遅れており、一方でアメリカの保護貿易の動きが本格化している。このため世界の鉄鋼貿易の先行きに不安感が広がっている。国別生産では4月までの累計で、アメリカとロシアが減産。台湾、ブラジル、中国が6%台から9%近くの増産。

 主要国の最近の動向は、アメリカが国内ミルの低操業、輸入の大幅減退で供給が低下。需要も製造業向けを中心に低迷している。市場の供給過剰感には一服感もうかがわれる。こうした中、大統領は6月初め通商法201条に基づく緊急輸入制限発動に向けた調査開始を指示した。なお、4月末までの累計生産量は3098万トンで、前年比12・5%の減。

 EUは、景気の減速傾向が一段と強まる気配にある。鉄鋼市場ではホットコイルを除いて在庫調整が長引き、市況の全般的な回復は年末以降にズレ込む見通し。主要薄板ミルは、夏季減産方針を明らかにしている。

 韓国は景気の減速傾向が続き、鋼材内需は建設向けを中心に低迷。輸出が年初以来増加基調にあり、内需減をカバーしているが、北米市場での通商摩擦の強まりから先行き不透明となってきた。8月にかけ熱延・冷延ミルの補修が予定されている。

 台湾は、1―3月期で経済が26年ぶりの低水準を記録した。鉄鋼需要も、目下内外ともに冷え込んでいる。しかしCSCは、今後の市場回復を見込んで第四半期の鋼材価格を据え置いた。販売価格面での強気姿勢は、生産活動でも見られている。4月までの累計生産量は580万トン、前年比7・3%の増加。

東 京地区のH形鋼市況は200×100で3万4000円中心の横ばい。流通の売値は、商社が1カ月前から3万4000円下限を、特約店が23日から3万5000円の唱えを始める。だが需要の少なさから特約店には、浸透は難しいのではとみる向きもある。

 6月の東京ときわ会在庫は9万7000トンと前月比2・3%減。出庫量は、微減ながらも2カ月連続減。着工統計や設備投資等から7―9月は4―6月よりも需要が減る見通し。このため、流通は「逆流を昇ろうとしているので、倍のエネルギーが必要」(大手特約店)だが、採算確保を目指して売り腰を強める。

東 京地区の表面処理鋼板(電気亜鉛めっき)市況は弱含み。市中価格は熱延で5万3000―5万4000円、冷延で6万3000―6万4000円中心。

 コイル在庫の過剰で先安観が消えない。4―6月は小口需要が極端に冷え込んだうえ、コイルセンターの稼働も全体に低下。在庫は5月が薄板3品全体で468万トンと異常な水準だったが、6月末もここから大きくは減っていないようだ。

 猛暑でエアコンの売れ行きが好調だが、期待の強かった建材関連は出足が鈍い。冷延、酸洗に比べると用途が細かいものの、薄板類全体に値下げ圧力が強い。底値を確認するにはまだ時間がかかる見通し。

大 阪地区の冷延薄板市況は需要が盛り上がりに欠けることから、扱い特約店は販売を立て直せない状態が続いている。市況は4万1000円どころで弱含み。

 高炉メーカーは冷延薄板についてははっきりとした減産姿勢を打ち出していない。ただ、コイルセンターは在庫が増えているだけに、メーカーへの申し込みを抑制している。

 一方、需要は家電についてはエアコンが比較的堅調だが、白物製品は依然として、落ち込んでいる。建築も住宅、非住宅ともに悪化しており、建材製品の生産も低調。在庫もコイルセンター段階で高水準で、調整にはまだまだ時間がかかる方向。当面、市況は弱含み。